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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

N

2018-05-31 | 梨木香歩


クレア・キップス
訳:梨木香歩
絵:酒井駒子
『ある小さなスズメの記録
人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯』★★★

買おうと思って忘却の彼方のままだった・・
先日GET
王道コラボに表紙を眺めるだけでにこにこ
解説が小川洋子 出来すぎてる!
http://books.bunshun.jp/articles/-/1338

さて逸る気持ちもあり通勤読書
しかしこの本眠りを誘う・・ゆらゆらまぶたが・・
ハッ どこまで読んだかしら?
分かります。その小鳥のかわいさ、素晴らしさ。
でもそれを相手に文章で伝えるむずかしさがこの眠りが証明してる。
こんなにスゴイ鳥なのですよって最初は新鮮なんだけど。

最後の章 最後の日々
どうしても実家のワンコの状態と重ねてしまい、
梨木さん、小川さんも同様な経験をしていることが記載されていて誰もが通る道なのだと。
人間を失うことと動物を失うことの違いの「内面」について考えさせられた。

そう今の時代何が起こっても驚かない。
想定範囲外だとしても、それは起こりえるんだと。
「そんなことも知らなかったの?」知らない人が悪いとでも言うように。
それは別によいとして、感受性がどんどん鈍化しているように思う。
歳と共に涙もろくなるって本当かな?
若い時の方が感情的だったし、人間味溢れていた。
パワーのちがいかしら。
老人になると子供に還る 退行するとは聞くけど、クラレンスもそうだった。





うちのお庭にも色々な鳥が来て会話してる。








実家に電話するのがこわい。
ましてや実家からの着信がこわい。

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N

2014-05-17 | 梨木香歩



梨木香歩
『不思議な羅針盤』★★★★

早緑
さみどり と読む。綺麗な響き。目で見ても。

人にはその人が発する特有の磁場のようなものがあり、それが心地よく感じられ
ると、繰り返しその人の元に通いたくなる。



はがきは速達ではない限り、相手の手元に届くまで数日かかる。メールなら瞬時
だ。
忙しさのあまり便利さを選ぶ心に、風流の棲みつく場所はない。



「東京のソバ屋のいいところは、昼さがり、女ひとりでふらりと入って、席に着
くや開口一番、『お酒冷やで一本』といっても、『ハーイ』と、しごく当たり前
に、つきだしと徳利が気持ち良く目前にあらわれることだ」



「野生」と付き合う

~ものとの付き合いは、自分との世界との折り合いの付け方の一つの象徴的な顕
れでのあるように思う。読書であれば、読みかけの本に栞を置く人、端をちょっ
と曲げる人、そのとき来た葉書を挟む人、線引き用の鉛筆を挟む人、ただ読んだ
ときのページのまま、ひっくり返しておく人、等々。
目的に沿ったやり方というものはあっても、正確なんてものはない。その人らし
さがあるだけだ。



五感の百パーセントをかき集めるようにして、丁寧に、例えば今、目の前にいる
相手と応対してみよう、と思う。バラバラになった自分が、そういうとき、きっ
と焦点を結ぶ。相手を大切に思う、というその一点に。



「いいもの」と「悪いもの」

ここで過去がFB
昔付き合っていた整体師のカレが穴のあいたボロ靴下をはいているのをみて
「別れよう」と思ったことを。
そこで世界は一変した。








窓の外では、ドバドが、デーデッポッポー、デーデッポッポーと鳴いている。



齢を重ねても、身近にそういう(生まれたての)存在がいなくても、世界を新し
く感じることができるのは、旅をしているときと、引っ越しをしたときである。
生活のすべてを一から始めなくてはならないという点では、旅より引っ越しの方
がよりそれに近い気分になっているかも知れない。
引っ越ししてしばらくは、見るもの聞くもの皆新鮮だ。家の内部がまず、目新し
い。今まで慣れ親しんだ家の動線とは違う動線を、一番効率的な動きのパターン
をつくらないといけない。その無意識の作業に、脳はたぶん、常時軽く興奮して
いるのだろう(しばらくは)。それから近所の郵便局、銀行、食物や生活用品を
買えるスーパー、小売店等、日常に必要な場所を把握するために脳内マップの作
成にも忙しい。さらに車を運転する人なら幹線道路から町内を走る道路との関係
等々。
引っ越しは、新しい本を読むことにも似ている、と思う。隅から隅まで読み尽く
すと次の本が読みたくなる。前の本が嫌いになったわけではないのだ。読み終わっ
た本は感慨をもって本棚に納めておき、そして新しい本が読みたくなる。どの本
も大切だがそれぞれの本の良さを語るためにも、別の本を知っておかなければな
らない気になる。だがもう、引っ越し歴もそろそろ終わりを迎えているような気
がしている。やはり体力のいる仕事なのである。

今までのお引越し回数は…6回







気になっていた『悪の法則』を二回続けてみた。
そして『凶悪』をみてる。『悪の教典』
悪ばっかり。


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2014-04-26 | 梨木香歩


梨木香歩
『裏庭』★

エッセイばかりハマって読んでいたけど小説へ。
残念ながらこういうお話は合わなく 惰性で読み進め飛ばした。
ハリーポッターが浮かぶファンタジーは苦手。。
USJのハリーは気になるけどネ。

なのでお次はエッセイ『不思議な羅針盤』へ。

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2014-03-28 | 梨木香歩


梨木香歩
『春になったら苺を摘みに』★★★

――なんてピースフルで静かで思いやりに満ちた美しい生活。完璧なトライアングル。

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2014-03-16 | 梨木香歩


梨木香歩
『ぐるりのこと』★★★

目的の場所は過去にはない。モデルは自分でつくってゆく。



あなた方の住んでいる土地は、潅木の茂みと、栗の木と、立派な櫟の木の生えていた、野原だったのだ、と。その土地はかつて、ススキの穂並みがそよぎ、甘い栗の花が匂い、白い露草の咲いていた土地だったのだと。風が木々の葉をささやかせ、雨が草木を恍惚とさせた。山から吹き下ろす風や、盆地から抜けてゆく風、土地の傾く方角、様々な条件が、白い露草にその場所を選ばせた。そして、何代も何代も繰り返し、そこに根を張ってきた。あなたがたが毎晩眠り、夢を見て、そして笑い合い愛し合っている場所は、そういう毎日を育んできた土地なのだ、どうか誇りに思ってください、と。

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2014-03-13 | 梨木香歩


梨木香歩
『鳥と雲と薬草袋』★★★

先日、以前通っていた図書館へふらっと立ち寄った。
そしたら読みたい本がたくさんあり過ぎてクラっときた。
あぁ むさぼるように本を読みたい!
今は梨木さん。
あと小川洋子ワールド
春樹を手に取ってみてもわくわくする。
本って偉大だ。
この備忘録をはじめた頃住んでいた目の前が図書館で、
たくさんの本に触発され記録してみようと思ったんだよネ。



生きることはその人だけの山脈を征くことに似ている。思いもかけない谷戸や隈に入り込み、原や鼻にさまよい出て、様々な坂を越えつつ、けれどあるとき決定的な峠を越えると、これまでとは全く違う世界が待っている。ああ、ここでゆっくりできる、と思っていても、しばらくすると実はもう既に次の峠に差し掛かっていることが分かる。

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2014-03-02 | 梨木香歩


梨木香歩
『エストニア紀行 森の苔・庭の木漏れ日・海の葦』★★★★★



人が森に在るときは、森もまた人に在る。現実的な相互作用 ――人の出す二酸化炭素や持ち運ぶ菌等が、森に影響を与え、人もまたフィントンチッド等を受け取る―― だけでなく、何か、互いの浸食作用で互いの輪郭が、少し、ばやけてくるような、そういう一瞬を必要とする人々がいる。人が森を出ても、人の中には森が残る。だんだんそれが減ってくる頃、そういう人々はまた森に帰りたくなるのだろう。自分の中に森を補填するために。



「五月の風をゼリーにして持ってきてください」



深々とした森、沼沢地、葦原。車、船、人の営み。そしてきらめく海の向こう、微かに弧を描く水平線。国境などという「線」は、どこにも引かれていない。
彼らには世界がこういう風に見えていたのだ。永遠に連続する海と大地。

祖国は地球。

渡り途中の鳥たちに、もしも出自を訊いたなら、彼らはきっとそう答えるに違いない。

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N

2014-03-01 | 梨木香歩


梨木香歩
『渡りの足跡』★★★

以前『家守綺譚』をお友達に渡されて読んだ時に、
なんて綺麗な文章なんだろう丁寧な言葉なんだろうと。
静謐な深淵
でもその時点でまだ到達出来ない何かがあってそれっきりに。
そして出逢った『エストニア紀行』(まだ途中。。)
梨木さんを読むには静かで集中出来る空間と時間がほしい。
一瞬にしてその時間のその場所へ。
暖かな光

私にもそんな時間が必要



オオワシ
オジロワシ
ワタリガラス
カワラヒワ
ウソ
ヤマゲラ
ヒヨドリ
ドバト
オオヒシクイ
アカモズ
クビワキンクロ
トガリネズミ
ハチクマ
カルガモ
カンムリカイツブリ
ミコアイサ
ホオジロガモ
ヤマガラ
シメ
マヒワ
ウミガラス
エトピリカ
ツノメドリ
ヒメウ
ウミバト
チシマウガラス
ハヤブサ



生物は帰りたい場所へ渡る。自分に適した場所。自分を迎えてくれる場所。自分が根を下ろせるかもしれない場所。本来自分が属しているはずの場所。還っていける場所。
たとえそこが、今生では行ったはずのない場所であっても。



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