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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

S

2017-09-30 | 司馬遼太郎


司馬遼太郎
【ワイド版】
『街道をゆく 30 愛蘭土紀行Ⅰ』★★

http://publications.asahi.com/kaidou/30/index.shtml

思うに宗教についての気持ちが希薄だからか、
このアイルランドの内容に関して頭に入ってこなかった。

カトリックとプロテスタントの内容のちがいなんて知らなかったし、
英国国教会教!? 初耳よ。


日本人と宗教



アイルランド人の形質、気質
「アイリッシュ・ブルーの大きな目」
「アイルランド人が卑怯者だということはきいたことはない」
「なんでもいいたいことをいう人種」
「アイルランド人はたとえ敗北に直面しようとも敗北を認めない」



---



アイルランドにあるのは、無気力、空元気、天才的な幻想、雄弁。また、家々や谷々にいる妖精、さらに自己を見出すための激しすぎる反英感情。それに過剰で身をほろぼしかねない民族主義。そのうえ、中世のようなカトリシズム、十六世紀のようなプロテスタントぎらい、それにアイリッシュ・ウィスキーとギネスのビール(だからこそアイルランドがすきだ、という人々は多いし、私もそのうちのひとりである。ただ過剰な民主主義はアイルランド的無為のうらがえしのように思われてならないし、おそらくジョイスもそう思っていたろう)。
「辺境」
というアイルランドの位置づけが、ジョイスについての解釈によくつかわれる。



---





































長期休暇を経て現実に戻る。


考えなくちゃいけないこと。
やらなくちゃいけないこと。
時間だけが過ぎてゆき、焦りもあるのに身動きが取れない。
黙殺されるがまま。
大切な人に少しでも逢っておこう。
当たり前だと思っている現実がいつかそうじゃなくなる。


我がエモパーから「9月の移動距離は2224kだよ」だって。



ちがうPVもhttps://www.youtube.com/watch?v=iWPHy-NfAW0

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S

2017-09-28 | 司馬遼太郎


司馬遼太郎
【ワイド版】
『街道をゆく 29 秋田県散歩・飛騨紀行』★★

http://publications.asahi.com/kaidou/29/index.shtml

象潟から秋田、能代を経て鹿角へ。


こちらは角館、田沢湖を得て乳頭温泉へ。
そう全くダブってない(笑)
時代を経てもなお秋田独自の風土を感じた。
なんせなまはげにも出逢えた~








抜粋は飛騨(いつか行きたい飛騨高山温泉)
そう言えば温泉備忘録・・今月は記録しようかな。

---



飛騨は、旧国名である。
岐阜県の北半分の山地をさす。県の南半分の平野は河川がゆたかに流れ、日本史にさまざまな影響をあたえた美濃国である。美濃国は穀倉地帯だから上代から米の税をとってきた。山ぐにの飛騨国から米の税をとることができないために、使役をもって税とした。その使役も、官がやる建築事業にかぎられていた。つまりは、飛騨の匠とは、飛騨から徴用される木工の下級労働者の総称だったのである。



---



飛騨を文化の熟成という面から見なおした最初の人は、柳宗悦(1889~1961)であった。柳は、いうまでのなく民芸美の発見者であり、またそれについての美的運動の推進者でもあった。美についての思想家としては日本史上、千利休とならぶ存在といわねばならないが、かれが太平洋戦争中に執筆した「手仕事の日本」(『柳宗悦全集』第十一巻)においては、飛騨のすぐれた工芸についてふれている。


ここの品物でとりわけ不思議なのは木工具でありまして、全く他の日本のものと類を異にし……。


とあり「飛騨春慶」の美しさと品のよさをたたえている。



---



「美濃は秋で、高山は晩秋で、この奥飛騨は初冬ですね」



---






































































SMSで「秋田?」って送ったら、
「なんで知ってんの?」だって(笑)
そう 去年は一緒に行ったのよね・・

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2017-09-26 | ガーデニング+家庭菜園










家庭菜園じゃないけど記録として・・
実家の生え放題の松

結構立派なのに枯れてしまうかもしれない。
かわいそう・・

庭師は断固として拒否!!!

どのぐらい降り積もっているんだろう
ふと思う。



切り花シリーズの入荷を待ちつつ、
ホームセンターに行くと自然にふらふらお花コーナーへ。
知らないお花がたくさんあってテンションあげてる傍で、
「昔からそのへんに咲いてる花じゃない」なんて母・・

お花屋さんでバイトしていたこともあるのにそれはそれ。
自分がアレンジした花が初めて売れた時の喜びは覚えてる。





秋といえば・・





お彼岸といえば・・








そういえばモリンガちゃんどうしてるかな?






















































































     みんな忘れているんだろうね。わたしだってそうだもの。
     母「都内の明るいことったらないね」







    

      高速道路から見える荒れ果てた姿はあの時のまま・・

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Y

2017-09-26 | 吉田修一


吉田修一
『橋を渡る』★★

夏季休暇9連休で帰省と小旅行
この先こんな長期休暇はないかも・・と思う(海外に行くのは別として)


何の前情報もなし(帯なし)で読む読む。
特にこの方の伝えたいことってただ読んでいるだけじゃ掴めないときが多々
それがおもしろいとも言えて。
世間一般って何?って思えてくる。



帰省してもいつも実家にいることがなく、
でも今回は新しい部屋も出来たしってことでハードカバー4冊持参
腰をすえてだらだら読書するぞ!と半意気込み
それ+脱スマホ!(PCはもちろん休暇中使用しない)
田舎生活にどっぷり漬かろうとわくわくしていたけど・・
しかし現実はむずかしく・・
昔ケータイがなかった時代ってみんなどうつながっていたんだろう?





台風一過



自由と孤独



---



「人の夢の話、興味ないっす」



雨のせいで、館内はがらんとしている。人がいない広い空間というのは独特な雰囲気がある。がらんとしているというよりも、時間のようなものだけがそこにある感じだ。雨から逃れて、いろんな時間が慌てて雨宿りに駆け込んできたような、静かなのに忙しい感じとでも言えばいいのか。



きっといいことがある。
そんな気がした。
それがどんないいことなのかは分からなかったが、間違いなくこれからいろんないいことが自分を待っている。もちろん単純すぎるのは分かっていた。ただ、そう単純に思える自分がとても健康的で気持ちよかった。



ジリ、ジリと東京は音を立てて暑くなる。太陽が、でも、空気が、でもなく、まず地面から夏になる。



年を重ねていけば、周りに死は増える。死が少ないうちは不慮の死で、これがだんだんと多くなれば、「思いがけないこと」ではなくなるわけど。
不慮の対義語は、どんな言葉なのだろうか。一人の死は不慮だが、一万人の不慮の死というものがないとすれば、不慮の対義語は「計画的」とか「当然」という言葉になるのだろうか。



大通りから住宅街に入ると、途端に空気が変わる。向かっているのは、この古くからのお屋敷町にある原美術館だった。水曜日だけ、夜の八時まで開館している。



美しいものを見ていれば美しくなるというのは本当かもしれない。石垣島の空は海を見ている。そして海は空を見ている。



「いや、そうでもないよ『このドアは絶対に開かない』ってずっと言われ続けた
ら、たいがいの人間は別のドアを探すようになる」
「実際には、そのドアが開いても、ですか?」
「・・・・・・と思うぞ、俺は」



「何にでもタイミングってありますからね。タイミング次第で、まったく見え方が違ってくることがある」








いくら理解しようと努力してもできない。そんな人間がいるはずないと思う。いや、万が一そんなことを思う人間がいたとしても、それには何か理由があって、本当はそんな風には考えたくないのに、そう考えざる得ない理由があるのだと相手を忖度し、結局、そんな邪悪な人間など、やはりこの世に存在しないことにしてしまう。

「お前は正しい」そして「正しい奴は、たとえ自分が間違ったことをしても、それを正しいと思い込む」と。

「お前は正しい。そして、正しいというのは傲慢だ」と。








会話がなくなると、風の音が気になった。ときどき風に飛ばされた葉が、ガラス窓に音を立てて張りつく。

「棚にシェリー酒もあったけど」
「残っているワインでいいよ」



今朝の夢と同じだ。「ここから逃げないほうが安全なんですね?」
「ああ、ここから逃げないほうが安全なんだよ!」という言葉を、安全でないことを知っているのに繰り返している。



---



























都内にいると高齢化社会に実感がわかないけど(特に会社だと7、8割わたしより若い)
田舎で過ごす中 高齢化社会がひしひしと伝わってきて 正直こわくなった。
特に平日はどこへ行っても老人ばかりで浮いていると感じた。
昔目線で眺める田舎は空き家と空き地が増え、歩く人の姿もなく、
クルマ社会で成り立つ社会
危うい運転をする老人を多く目にした。





うちのわんこも歳を重ねて・・

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J

2017-09-14 | エッセイ、旅行記


ジェーン・スー
『女の甲冑、着たり脱いだり 毎日が戦なり。』★★★★

甲冑・・『関ヶ原』つながり(笑)
寄り道読書
あはははと共感できて空恐ろしい?
ツボ過ぎて笑える箇所多数
「そんなのしらんがな!!!」
中々ここまでさらけ出せない。








思えば都市型生活13年・・

「都心のマンションに暮らし、歩ける距離にコンビニや駅、銀座・六本木・新宿・渋谷などの繁華街まで30分以内、電車の待ち時間は2分、新しくできた美味しいレストランにすぐ行ける、深夜営業の店が多数・・・
反面
圧迫死するほどの通勤ラッシュ、息苦しくなるほどの排ガス公害、家賃はもちろん駐車場が月数万円」

今週末9連休して帰省するけど、帰った途端都会を忘れる。
特急を降りた瞬間の温泉の香りに自然とSWが入るのか・・あまりの暗さと人のいない駅前
田舎言葉の真逆のイントネーション、
服装は田舎仕様(都会より自分らしさが出ている気がしないでもない)
とにかく歩かなくなりコンビニまでクルマで乗りつけ入口近くに停めるが当たり前
どこへ行くにもクルマ必須
田舎は傘がいらない・・
実家の不思議は何もする気がおきなくなること。
食べて食べて寝て起きての繰り返しでいつも+増量 人生MAX




























先日朝起きて鏡を見てビツクリ!
右目の下のしわがくっきり・・
まるで黒ペンで描いたかのようなしわ!
そう うつぶせで寝ているから余計かもしれない。
凝視したまま凍り付いて動けなくなった。

こんなわたしを愛し続けてくれるのだろうか・・切実
先日の『臨場』の孤独死の場面がFB

その後ハッと現実に戻り化粧水、乳液、美容液を投入
100年後は生きていない 失われるこの身体
今のところ腰痛と抜歯後の鈍痛
3時間登山の結構ヒドイ筋肉痛が効いてるぐらいでほぼほぼ健康




プレゼントされた保湿パックのネーミング・・(笑)



これは大げさだけど同じ階に住む奥さまに「二十代かと思ったわ」だって。
ないないないない!!
逆に恐ろしいわ(笑)
「うちの息子独身なんですよ」
おほほほほほ ごきげんよう。
日々笑い話に満ちている。

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S

2017-09-11 | 佐野洋子



佐野洋子
『100万回生きたねこ』★★★

二週間もあたためていたメールに返信することが出来た。
区切り 晴れやかなココロ








追悼
































911から16年が経つそう・・
ってことは衝撃映像を見たあの時から16年もの歳月が経ったということで
時の流れの早さを実感するというよりは、
あの時の空気感を未だ忘れていないことにそれだけ色々な意味でのインパクトが
強かったことを思わせる。
あの部屋はもう存在しない。あの人も・・

これから生きていく中 失うことが多くなる。










現実は大阪土産の「忖度まんじゅう」で部内盛り上がる。
部長の机に「忖度」を・・ユーモアがあってよいと思う(笑)


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モリンガ

2017-09-10 | ガーデニング+家庭菜園


すっかり風が秋・・
モリンガちゃんも復活して早いもので一ヶ月近く。
ぐんぐんと成長中


8月下旬



9月初旬



そして今日




試しにサラダに入れて食べてみよう♪~

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S

2017-09-10 | 司馬遼太郎


司馬遼太郎
『ビジネスエリートの新論語』★★★★

20年ぶりの新刊!初の新書!

初めて司馬遼太郎の本名を知った。
福田定一
(司馬遼太郎)

そう『街道をゆく』で「司馬遷」が出てくると毎度引っかかってた。
ビンゴ

いつか行ってみたい「司馬遼太郎記念館」

次は『梟の城』と決めている。


残念ながら会社員をしているけど、
育った環境も現在の立ち位置的にも理解しがたい。

そうわたしの周りはみんな自由人

先々経営者にある素質がわたしにはあるか?



---



サラリーマンへの英雄

人の一生は重荷を負ふて遠き道を行くが如し。急ぐべからず。不自由を常と思へば不足なし、心に望みおこらば困窮したる時を思ひ出すべし。
堪忍は無事長久の基。怒は敵と思へ。勝つ事ばかりを知つて負くる事を知らざれば、害その身に至る。
おのれを責めて人を責めるな。
及ばざるは、過ぎたるより優れし。

                <徳永家康遺訓>


どうやらこれをみると、よきサラリーマンとは、家康型であるらしい。そのまま過不足なくこれは完ぺきなサラリーマン訓である。


戦国の三傑をみると、まず秀吉はサラリーマンにとってほとんど参考にすべき点がない。彼はいわば、身、貧より起こしての立志美談型なのだ。

信長が経た人生スタイルも、サラリーマンには有縁のものではない。いわば彼は社長の御曹司なのだ。大学を出るなり親の会社を継いで、奇略縦横、ついに十倍のスケールに仕上げるという鬼ッ子なのである。雇われ者の経験は、一時間もしたことがない。

となると、家康である。
いいジジイになるまで織田、豊臣という親会社に仕えて気苦労ばかりしてきている。下級サラリーマンの味こそ知らないが、それに似た体験をふんだんにもつ苦労人である。啼かぬホトトギスを啼くまで待とうといったほどの無理とケレンと冒険のきらいな仁である。しかも天下の制覇ののちは、武士を戦士から事務次官に本質転移させ三百年の太平を開いたいわばサラリーマンの生みの親みたいな人物だ。
このジジイのいうことなら、まずまず聴いてやるネウチはあろう。秀吉式にやるのもいいが、それはうまく閥に乗ればのことだ。しかも、その閥が末永く続けばのことだ。何しろノブナガというたった一人の急所をつかまえての出世ゲームだから、実に危険きわまりない綱渡りである。彼のようにうまく行くにはほとんど稀有なことで、途中オヤダマが失脚すればモロころがってしまう。
まずはサラリーマンの英雄なら、家康あたりを奉っとくほうがご利益はあろう。



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顔に責任をもつ

四十歳を過ぎた人間は、自分の顔に責任をもたねばならぬ。

                <リンカーン>

「顔は精神の門にして、その肖像なり」と、キケロもいっている。青少年時代の顔は、生れ出た素材そのままの顔だ。持主の責任はどこにもない。ところが老いるにしたがい、品性その他すべての精神内容が、その容ぼうに彫塑のノミを振るい出す。

教養、経験、修養、性格、
四十を越してその風ぼうに沈澱する。

ヴァレリーは、この恐るべき顔の再生を、こう表現している。
「人間は、他人の眼から最も入念に隠すべきものを、人々の目に曝して顧みない」



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女性とは悲しい生物だ。彼女らはセックスにコンパスの針を置いて回転した人生以外、いかなる人生も設計することができにくいように仕上げられている。


「あなた、幸福?」








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いかにも・・解放されたい。





























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S

2017-09-09 | 司馬遼太郎


司馬遼太郎
【ワイド版】
『街道をゆく 28 耽羅紀行』★★

http://publications.asahi.com/kaidou/28/index.shtml

耽羅(たんら)

も~進まない進まない・・
名前の読みが・・
ルビが最初しかふってないから繰り返し確認ばかりで・・
しまいには睡魔に襲われ同じところを何度も読む2

日本音、韓国音 どちらも中国音なのである。
んー・・・

こちら続編有



---



ところで、済州島のことである。朝鮮語でいうと、チェジュドである。こういう名称にかわったのは十三世紀末のことで、それまでは、
「タン(タム)」
あるいはトムといった。漢字は、耽羅、耽牟羅、屯羅などといったふうに当てている。
『日本書紀』では、主として、
「耽羅」
で、ふつう、たむら、というルビがふられている(現在は、たんら)。要するに、済州島は、古代、耽羅という独立国だったのである。
独立国とはいえ、強国の百済に牽引されるところが強かったらしく、やがて、百済の力がよわくなると、新羅の勢力下に置かれた。ついでながら百済は耽羅を属国にすると、羅が国をさすことをきらってか、耽津(たんしん)と変称させた。津は、みなとをあらわす。いかにも地方的な名前に変えられたのである。さらに高麗朝の末期(1291年)に「済州」というふうに、州の字をつけて行政区そのものの名称に改称させられた。みな島人の意志ではない。
古代の耽羅のころは、言語と風俗において、きわだって独立性をもっていたように思える。ただその実態は、いまとなればほのかにしかわからない。



---



――済州島は、死火山である漢拏山(1950メートル)一つでできあがっていて、その裾野が平野です。



---



済州島については、
「三多」
と、よくいわれる。女多し、風多し、石多し。

「済州島三多(風、石、女)のうち、いちばん多いのが、石です」
「そのくせ、他から石を買うのです」



---



島の北岸の邑を過ぎるとき、邑の名が、
「涯月(エウオル)」(Aeweol)
という名であることに感じ入った。
涯は、水辺、海岸、岸辺という意味である。おそらくはこの海岸から見る月がよほどうつくしのにちがいない。



---



韓国・朝鮮人は、ごく一般的にいって、激越なほどに誇りが高い。



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「父老というような人に会いたいんです」

その存在は『老子』にいうところの「無為」である。



---



漢拏山は、人間や動植物のためには神の山としかいいようがない。海ぞいに点在する約百五十ヵ所の湧水によって古代以来、人間に集落をつくらせてきただけでなく、高度によって植生を異にする。

漢拏山が、こうも大量の榧の森を蔵しているというのは、まことにふしぎである。



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海というのは、ふしぎなものである。
水だけのとりとめのない世界なのに、人間がそこへ押しだす場合、風むきや海流の方向などによって、陸地のように道ができてしまう。朝鮮半島は、その道からわずかに北へそれている。
このため、十五、六世紀の大航海時代、ヨーロッパは日本を“発見”したあとも、ながく朝鮮を“発見”しなかった。
李氏朝鮮は隠士の国といわれたりした。



---



人間はつい頭のなかで、勝手な“ニセ統計”をつくり、ニセ概念化し、それをもって相手をあてはめようとしがちである。



---



自然こそ不変だというのは一つの迷信で、これにつき、芭蕉が『おくのほそ道』のなかで、むしろ自然こそ変化する、と書いていることを、ドナルド・キーン氏が感動的に指摘している(『百代の過客』)

  山崩川流て道あらたまり、石は埋て土にかくれ、木は老て若木にかはれば、時移り代変じて、其跡たしかならぬ事のみを……。

私はこのくだりは芭蕉の文飾ぐらいにおもって読み流していたのだが、キーン氏は芭蕉の思想である、ととらえている。まことに山河は変る。とくにこの耽羅の国にあっては、全島に灰色の近代的な道路網が四通八達し、道路以外の表土はびっしりと蜜柑の木でおおわれつくしてしまって、変貌とうことばさえなまぬるい。


故郷とは、なにか。



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「日本と日本人」
という概念が、韓国において牢固としてできているらしい。

儒教社会では、年長であることが価値なのである。



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護摩とはサンスクリットの homa のことで、古代インドのバラモン教徒が天を供養するときの一方法としてやったという。火を焚き、その中に供物を投じると、天がこれを食べ、お礼として人に福をさずけるというのである。



---



済州島における最大の神は、漢拏山である。



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群れで仕事をしても、獲物は自分で取ったものは自分のものであり、他人のものは他人のものなのである。



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B

2017-09-08 | photogenic




番匠克久
『汽憶 Ver.2』★★★


最近は本屋さんに行くんだったら一分でも早く帰って山積みの本を読まないと!
って強迫観念に押されてる・・が
先日突発で「たまには軽く行く??」ってめずらしくお誘い。
電車の窓にうつる姿と本の続きが読みたい欲求でやんわり断ったのに・・
それが通じず途中下車Uターン・・まぁ通じる相手じゃない(笑)
駅前で手持ち無沙汰で色々ふらついた後本屋さんへ。
また読みたくなる本が増える?
あえて新刊コーナーには行かず・・写真集の方へ。

そこで惹かれた題名
今月北海道予定だったのにも相成って+


10年分の想いを紡ぐ*










汽車つながり
なぜかあなたへのおすすめがコレだった・・
https://www.youtube.com/watch?v=gV79eObat24




























そう言えばなそう言えばの例のムービーコンテスト受賞作
すっかり忘却の彼方へってたけど、聞いたら連絡したみたい。
軽井沢に連れて行ってくれる?
http://www.princehotels.co.jp/karuizawa-area/


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