◆BookBookBook◆

📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

K

2022-02-02 | 角田光代

 

角田光代
『私はあなたの記憶のなかに』★★★★★

 

--------

さがさないで。
私はあなたの記憶のなかに消えます。

--------

この帯の一文に惹かれて買ったまま
My本箱の未読本
何となく最近角田光代を読んでないなと思い手に取った。


2020年10月以来・・

OGPイメージ

K - ◆BookBookBook◆

角田光代『薄闇シルエット』★★★★+こちらも古本屋さんから。再読・・かもしれない。記憶はぼんやり。キリエ発行日は2009年(備忘録前)---...

K - ◆BookBookBook◆

 

 

 

1996年~2008年の作品を纏めた短編集

・父とガムと彼女 ★★★★

最初からガツンとヤラレた。
こういう話って他人事とは思えなく、騙されたままでいたい。



・猫男 にゃおん

 

 

・神さまのタクシー 

無防備で自由だった学生時代を思い出す。
キラキラと輝く若き日々
怖いものなどなかった。



・水曜日の恋人 

儚い シャンプーの香り
        
わたしも昔は言ってたな「不倫だけはなし!」ってね。
(今は別にどちらでもよい そう他人事)



・空のクロール

 

---

 

プールにはだれもいなかった。自分の身に着けた紺色の水着を眺め、それから目の前に広がる長方形の水のかたまりを見た。だれも泳いでいないのに水面は細かく波を打っていて、まるで型抜きされた巨大なゼリーみたいだった。隅に銀色の低い梯子があった。三段目から水の中に消えて、のぞきこむとその銀色は崩れてちらちら揺れていた。手すりにしっかりつかまって、一足ずつ梯子を下りる。三段目で足の先が水に触れた。生ぬるい水が、やわらかく私の足首を包む。脛から順々に、膝、股、腰と水に沈めていく。私をとりかこむ水は笑うように揺れ、表面は大きく波打つ。胸まで沈め、水着に縫いとられた校章のマークが水面に消えると足がコンクリートに触れた。

 

---

 

靴の中の金魚・・想像してもコワイ(^▽^;) 
(別で読んだ森見登美彦の小説にも金魚が出て来てギョッよ(苦笑))

思わず「金魚」は何を意味するのか気になって調べてみた。
「豊かさや権力を象徴している黄金色  ... 日本人の間で「赤い金魚」が好まれるようになったのには「魔除け」の意味があったのです。
鮮やかな赤い色には強い呪力があり、病魔、災厄を退散させるという、赤い色への信仰は全国的な支持を受けていた」
ふむ。

 

 

・おかえりなさい

見知らぬ老婆の記憶の中の愛しき人に成り代わる物語

 

 

・地上発、宇宙経由 ★★★★★ 

重ね合わせたくはないが、偶然出逢ってしまう「運命的」と言える出来事も、
それは本人の捉え方次第で・・
そういう宿命的と思える「縁」を深く考えてしまうのは女子的なのかもしれない。
腐れ縁とはそういうもの。
無限ループに陥る ぐるぐる回る世界
                

ストップ!!

 

 

・私はあなたの記憶のなかに  

前向きでいようと思わされる物語
今は無き特別列車にあった食堂車の描写がなつかしさを誘う。
西武鉄道で復活!?してますが
★参照★ https://www.seiburailway.jp/railways/seibu52-shifuku/

想い出の場所はそこかしこにあって、かならずと言っていいほど愛しい人の顔が浮かんでしまう。

 

 

 

たまにハッとさせられる一文がちりばめられていて、読ませる一冊です。

お友達や読書会メンバに「おすすめ」メールしちゃった。
推し本です(^▽^)/いかが?


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K

2020-10-07 | 角田光代

 

 

角田光代

『薄闇シルエット』★★★★+
 
こちらも古本屋さんから。
再読・・かもしれない。 記憶はぼんやり。キリエ
 
 
 
 
発行日は2009年(備忘録前)
 
 
 
--------(抜粋)
 
 
 
「結婚してやる。ちゃんとしてやんなきゃな」と恋人に得意げに言われ、ハナは「なんかつまんねえ」と反発する。
共同経営する下北沢の古着屋では、ポリシーを曲げて売り上げを増やそうとする親友と対立し、バイト同然の立場に。
結婚、金儲けといった「ありきたりの幸せ」は信じにくいが、自分だけの何かも見つからず、もう37歳
ハナは、そんな自分に苛立ち、戸惑うが…。
ひたむきに生きる女性の心情を鮮やかに描く傑作長編
 
 
 
--------
 
お江戸物(捕り物)、探偵物を続けて読んできて、
ジャンルがないような物語が読みたくなり、角田光代
新鮮さというか、結末があってないようなそんな恋愛話
恋愛なのか!?なんとも言えない。
 
一般レールから完全に踏み外した人生
 
先日お友達と山を縦走しての帰り道
若者カップルが寄り添いツーショット写真を撮っているのを見て、
二人「いやー若いね あんな時代も・・あったのかなぁ」疑問符
20代前半に記憶は飛ぶ。
 
恋愛が恋愛とならない老夫婦のような関係
 
波風を立てたくなる気持ちも分からなくはない。
 
主人公の母が倒れ田舎に駆け付ける場面
そこで見る田舎の風景があまりにも現実味を帯び、
感じる気持ちまでもが痛いほどに分かり過ぎて、帰ろうかなと思ったり。
(現実コロナで帰れないけど)
 
 
 
---
 
 
 
何かが好きで、その何かに発情してしまったとしても、いいではないかと思えるような余裕が、私にはある。それが私のまったくわからない、想像すら難しい世界であるとしても。年を重ねるということはそういうことじゃないかと思う。
 
 
 
---
 
 
 
「~したくないことを数え上げることで、十年前は前に進むことができたけれど、今はもうできないとおれ思うんだ。したくないって言い続けてたら、そこにいるだけ。その場で駄々をこね続けてるだけ」
 
 
 
---
 
 
 
夢を思い出そうとすると、いろんな細部ははらはらとこぼれて消えてしまい、ただ淡い色合いだけが浮かんで動きまわっていた。
 
 
 
---
 
 
 
何もかたちになっていないし、私はまだ何もきめていない。
 
 
 
---
 
 
 
友だちというのはどうのように形成されているんだろうか。
 
 
 
---
 
 
 
「私だけだよ、なんにも変わってないの。チーちゃん、私なんにも持ってないんだよ。みんなひとつずつ手に入れて、一歩ずつ先に歩いているのに、私だけいつまでも手ぶらで、じたばたしてるだけなんだよ」
 
 
 
---
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


美虎 美しい一皿
 
 
 
Gotoイート 
ランチ500ポイント、ディナー1,000ポイント
わくわく

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K

2020-10-01 | 角田光代

 

角田光代
『学校の青空』★★★★
 
 
初期作品の未読本
古本屋さんにて発見
見るまで知らなかった・・
 
 
---
 
 
 

焼却炉からは色の黒い煙が細く細く空に流れ、薄っぺらい雲を汚していた。

真っ青な空の下でグラウンドの銀杏は葉の先を黄色く染め、空に舞い上がる金粉みたいに光を放っていた。

 
 
 
---
 
ぱらりぱらりと古本特有のページをめくる音
(ぱりぱりとも言う)
 
 
 
最初の短編を読んで思ったのは、
学生時代が終わってよかったーってこと。
二度と戻りたくはない。暗い過去
 
いじめいじめいじめ
 
自分の元となる幼少時代
 
交通事故で死にそうになったけど、自殺はしなかった。
 
 
 
--------解説から
 
 
 
「私」たちにとって、まず第一の他者は「私」自身である。「私」には「私」が理解できない。「私」は「私」に、うまく重ね合わせることができない。それなのに「私」は「私」であるしかないということへの怖れ、ほとんど恐怖にも近い驚きと戸惑いが、本書を覆っている。
 
 
 
--------
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K-M

2020-08-07 | 角田光代

 

角田光代
三好銀
『西荻窪キネマ銀光座』★★
 
 
題名に惹かれたのは言うまでもない。
角田光代も結構疎遠になり・・
 
 
繁華街からほんの少し離れた、なんの変哲もないちいさな町
あくまでたとえばの話、東京の西荻窪あたりにある古い映画館
(そうかな?西荻は個性溢れる街だとわたしは思うけど)
心の中でときおりそっと思い返すような大切な映画たち
 
角田光代のエッセイと三好銀のオリジナルコミックでご紹介
 
 
 
ぱらぱらめくりそこに『十七歳のカルテ』が載っていた。
 
 
あぁなつかしきあの頃
 
 
 
三好さんの何とも個性的なマンガ
角田光代がまともに?感じた(笑)
 
 
 
たまには息抜き!
映画館にゆけるのはいつ?
(ナウシカは断念した・・)
 
 
 
夏休み読書は推理小説で!
(もちろん帰省はしません)
 
 
 
来週は半分在宅半分休暇
(17日まで出社しません)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
毎日の感染者が200人ずつ増えているけど
まだ身近に濃厚接触者も感染者もいない。
それだけ都内は人口が多いってこと?
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K

2018-09-20 | 角田光代



角田光代
『対岸の彼女』★★★+


再読
人間ドックの待ち待ちに持参
名前を呼ばれ検査して席に戻ってまた読んでを繰り返す。
新宿のクリニックから群馬へ飛ぶ
東中野へ飛ぶ
伊豆の海辺に飛ぶ
半分ぐらい読んだところで検査終了///

どうして今『対岸の彼女』なのか?
それは先日話題に出て「どうでした?おもしろかったですか?」聞かれ、
「まぁ直木賞受賞したしね」と答えになっていない返答に我ながら引っかかり・・
なんて記憶って曖昧なんだろう
再読で思い出した箇所はあまりなかった(汗;)
せつなかったよなってぐらい。

現在の葵と過去の葵
そこに自分を重ねて考えてしまうのは致し方ないこと?
わたしも子供の頃はいじめられていて、
その記憶はかすかにしか残っていないけれど、身になっている。
小学生のいじめはある意味質が悪い。
中学校でここで言う「スクールカースト」NO1のコと席が隣になったのが運のツキ
なぜか敬われ、そこから一気に世界が明るくなった。
狭い世界での夜明け
そして・・高校デビュウ
ナナコみたいにどっちつかずでグループを行き来していた。
いじめらしいことが隣のグループで起こっていても興味はなく、
いつも外ばかり見ていた。
親友と言われるコにも出逢った。
「もし人を殺したとしても、何があっても味方だよ」
しかし現在連絡を取っているコは一人もいない。

どんどん歳を重ねる。





























  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K

2016-12-24 | 角田光代


角田光代
『わたしの容れもの』★

過去ザ・インタビューで、
「何も降りてこないし 登場人物は誰も動かない」
って言ってて(苦笑)

これだけの作品があるんだから動いているのかと。

『ツリーハウス』を挫折してから何のチェックもしていなかった。
とりあえず今の新刊

それにしても変わらず結構な作品が続々出ている。
『チーズと塩と豆と』
『今日もごちそうさまでした』
『私のなかの彼女』
『平凡』
『笹の舟で海を渡る』
『今日も一日きみを見てた』
『おまえじゃなきゃだめなんだ』
『100万分の1回のねこ』
『空の拳』
『坂の途中の家』
『拳の先』

きゃー
お仕事し過ぎじゃなぃ



読んでいて身につまされた。。
あぁ歳にはかなわない。
そうでしょう?


なんでもかんでも加齢のせいか?って。

「内なる勘」



---



変化はゆるやかに起きている。その変化を認めたくない場合もあるだろう、年齢と結びつけて考えられないときも、きっとある。それほど、「私」の年齢の重ね方と「私の容れもの」の使用年数のあいだには、ギャップがあると最近身をもってわかった。私自身の意識としては、そんなに古びていないのに、容れものは勝手に軽々と年数を受け入れていくのである。



---



疎遠になることは、ふつうのことだと思っている。環境や趣味や立場が異なれば、共有することもなくなる。そして異なっていくのが、あたりまえのことだ。不思議なのは、続くこと。なんでこの人と三十年もいっしょに飲んでいるんだろう?とか、なんでこの人と、数年に一度しか会わないのに、それでも会い続けているんだろう?とか、考えても、よくわからないのだが、でもその「不変の何かの類似説」をここに持ってくると、私は納得できるようにも思う。類は友を呼ぶの「類」は、性質や環境ではなくて、もっともっと深い何かなのだ、きっと。



---



まさに今、私は自分の手の甲を見て「老いはこんなにも正直に手にあらわれるのか」とぎょっとしているのである。



---



二日酔いには「ハイチオールC」



---



更年期はいつくるかとくり返し書いている。
あまりに恐怖するために、いっそ早くくればいいのにさえ思っているのである。



---








「いつまでも若いと思っていたら大まちがいだよ」
古閑美保が木戸愛に言った一言が、ちょうどこの本とマッチしていて笑えた。

あと一年

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K

2016-09-29 | 角田光代



角田光代
『降り積もる光の粒』★★

先日試写会の縁で世界を飛び回っている女性に出逢った。
独り旅もなんのその。
聞いていてスゴク刺激を受けた。

「次はウユニ塩湖に行きたいのよねぇ」

わたしが即行動したのはカーシェアリング登録したこと(笑)
独り旅は出来ないけど、独りドライブは好き。


角田光代の旅行記+α

どこかで読んだような?似たような感じが否めないけど、
この方の書籍は膨大で。
椎名さんには敵わないけどそれはまた別腹。

イメージはアジアをバックパック旅行
ゲストハウスもなんのその



縁の旅、旅の縁




























待てども待てども来なくて「大丈夫?」

久々の蔵王温泉




乳白色のお湯につかりながら雨に濡れた木々、靄がかかったような空を眺め、リラックス♪♪
すっかり秋色

あたまの中を流れていたのはこの曲

https://www.youtube.com/watch?v=BiQIc7fG9pA



あとこちら

https://www.youtube.com/watch?v=nKnq2k4i6WA

https://www.youtube.com/watch?v=nka55jf9G68

WOWOWの氷室さん特集をなつかしくみいっていた。
「よい時代だった」って本当に感じてしまうぐらいいつもクルマの中で流れていた。
うちの父と母のセンスに感謝よね。

しかし野趣あふれる露天風呂でゆっくりしている中
「季節が君だけを変える♪~」
思わず鼻歌まで。
ギャップ過ぎて笑ってしまった。

蔵王は思い出の場所
お正月は毎年家族みんなでスキーに来ていたから余計にそう。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K

2016-07-01 | 角田光代


角田光代
『それもまたちいさな光』★★

よく出来たお話だと思った。


「わかる」うん。わかる。

そういうことってたしかにある。うん。たしかにあった。

あるときふっと、吸いこまれてしまう。それまで見たことのないような落とし穴に。

不可思議な「吸引力」 あぁあの時がそうだったんだ。


雨の日のLAWSONの駐車場で全てが終わった。



「なんかさぁ、うまくいってもいかなくてもつらいことって多いね、恋愛は」




























やっと?やっと!笑顔で会話が出来た。
お互いそれが分かったようで距離が近づいた気がした。
どきどきどきどき

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K

2016-06-30 | 角田光代


角田光代
『三面記事小説』★★

「家族」あるいは「家族のようなもの」
そのいくつかの物語

途中から再読だったけど、今日だったからよかった。
昨日だったら居たたまれなかったわ。

このリアルな暴走っぷりに角田光代っぽぃと。
見たくないものを見せられた これが現実だと。
どこまでも続く苦行のよう。
ひしひしと伝わる鳥肌



もっと美しい世界を見ていたいって思う。


次作の『それもまたちいさな光』を読みたいがため。




























捨てられたのかもしれない 杞憂だった?

「多忙」らしく「ゴルフちょっと待っててね」 ♪♪



アカウントとPWを紛失して復帰まで約一週間

それが何?

「出張でタイに来ています!」

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K

2016-04-10 | 角田光代


角田光代
『庭の桜、隣の犬』★★

文庫本にて再読
季節的にも同じかなって「桜」
でもちがってた(笑)

内容をなんとなく覚えていた。

角田光代っぽぃ



---



そういえば場所はどこなのかと訊いてみたると、中野、っていうか高円寺、正確には野方、という複雑な答えが返ってきた。



何を買っても彼らが喜ばないだろうと思うのは、彼らが自分よりはるかに自由に何でも買えると知っているからである。



「それじゃあおとうさん、六十六歳のお誕生日おめでとう、かんぱーぃ」



「かあさんね、これからの人生、もう好きなように生きる」



帰るの帰らないの、帰りたくないの帰らないでだの、帰らなきゃだの帰らせないのだの、

ほらごらん、私を甘く見るんじゃないよ、と。








その8 さざ波は大きな波のうねりへと








---








出逢えるのかなぁ


明日から残業の日々なのに夜更かし読書してしまう。








これからビュッフェお楽しみ~(お肉メイン♪)


わたしがよいならそれでよいじゃない?他人の意見が何になる?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする