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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

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2021-12-23 | 三浦哲郎

 

三浦哲郎
『おろおろ草子』★★★
 
 
読み始めて数か月が経過

三浦哲郎を大絶賛していたけど、こちらは別腹
おどろおどろしいのも相成ってどうしてもスムーズにゆかず・・

解説の写真 よい表情をしているなって思った。
好印象な作家さん
 
 
----------(抜粋)
 
 
天明の大飢饉に見舞われた奥州八戸藩での凄惨な人肉食を鉄砲隊足軽小十郎の日録を追いながら苛烈に描写
飢饉による死者たちの嘆き、生に執着する人々の業を直視し、人間存在の根本に迫る代表作「おろおろ草紙」
ほかに、「暁闇の海」「北の砦」「海村異聞」の歴史小説三篇を収録
著者の郷里に材を得、庶民の強靱な生きざまを鮮やかに描いた傑作小説集
 
 
--------
 
表題作の『おろおろ草子』
人が人を・・カニバリズム
読むのに躊躇いがあった。
戦争とはまた違った死生観じゃないけど、想像を絶する。
 
「餓鬼道」
 
いやはや苦しくなる逸話が盛りだくさん。
 
 
『海村異聞』
想像を絶する飢餓よりも、現在のコロナじゃないけど蔓延する疫病の物語
想像が出来てどんどん増えてゆく死者の数に感覚が麻痺してゆく。
こんな現実・・
 
 

 
 
 
年譜 1950年(昭和25年)
「(血というものに、思い悩むようになった)」 という記載がある。
 
血 血は争えないの「血」です。
 
この方のご兄弟(姉妹)の相次ぐ不幸・・現実を受け止めたくとも直視出来ない。
自伝とも言える一冊

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三浦哲郎『忍ぶ川』★★★★★三浦哲郎と聞いて「教科書に載っていた作家さん?」そう浮かんだ。会社のコのおすすめ本として読む読む。結構な古本でそ...

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閉鎖された東北の冬 そして蝦夷地
見上げる空はどんよりと重く視界はどこまでも雪
 
心にも深く何かが降り積もってゆく そんな気持ちにさせられる。
 
あぁ明るい陽射し春の暖かさが恋しくもなる。
 
でも私は冬という季節が好き。
 
 
 
 
 
 
 
 
天明の大飢饉 なぞワード
 







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2021-03-10 | 三浦哲郎

 

三浦哲郎
『短編集モザイクⅢ わくらば』★★
 
 
わくらば?
葉っぱを表すとは知らなんだ~
色づき枯れた葉
漢字で「病葉」だそう。この漢字だと葉っぱって分かるね。
夏の季語なのが意外 秋、冬っぽくない?
 
 
--------(抜粋)
 
 
 
ふと手にしたわくら葉の繊細な模様に呼び覚まされた、遠い日の父の肌の記憶を描く表題作ほか、温泉旅館で七十過ぎの老人と“添い寝"することで暮らしを立てている女の意外な過去が語られる「そいね」、身体にいい“牛乳"を嫁に内緒で向かいの家で取ってもらっているいせ婆さんの話「おぼしめし」など、わずか十数ページに人生の様々な味わいを封じ込めた17編
連作短篇〈モザイク〉第3集
 
 
 
--------
 
少々トーンダウン・・
『剣客商売』の勢いにのまれまくって・・
 
それとこの短編集は年齢を一気に重ねた感が漂い、
裏淋しい雰囲気が伝わってきて、ページを捲る手が止まってしまった。
 
知らなくてもよいこと。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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三浦哲郎『みちづれ短編集モザイクⅠ』★★★★★『忍ぶ川』に感銘を受けて、続々貸してもらう。また素敵な本に出逢った。プロフィールに「春樹好き」...

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三浦哲郎『ふなうた短編集モザイクⅡ』★★★★短編集Ⅱ前回に引き続きちょっとした日常を切り取った(だけではない)意外や深い小粋な物語の数々昨夜...

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次作は『おろおろ草紙』です。楽しみ。
 
 
 







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2021-02-20 | 三浦哲郎


三浦哲郎
百日紅の咲かない夏』★★★★


短編集の合間に。
表紙から受ける印象と、題名から受ける印象
例えば「ひまわりが咲く夏」だったら(まぁひまわりが夏に咲くのは当たり前だけど)
夏らしい青空と一面に広がるひまわり畑が浮かび明るく前向きな印象を受けるけど、
この「百日紅の咲かない夏」だと咲かない冷夏を思い何だか陰鬱な印象

兄弟が織りなす愛情劇(愛憎ではありません)
そんなにじめじめはしていません。


---


「帰りに一の川の浜に寄って、父ちゃんの声を聞いていこうか?」


---

昭和という時代
昔の詐欺って全身全霊かけてるなぁ(笑)
一生懸命さが通じだ時代って言うのかな。
頭脳戦でネットから対面を避ける卑劣な詐欺が横行している現代からすると、悪いことがそう悪く感じられない。

自分にも弟がいる。
家族もそうだけど、仲が良く円満だから、
他の家族もそうなのだろうと自然に彫り込まれてしまっている。そうあってほしい。願い。
今はある程度の経験やらで、円満在りきじゃないことも甘くない現実も知っている。
生まれ育った環境 父と母


この人は育ちがよいなって
暗黙の観察
普段あまり考えないことを考えさせられた。



しかし三浦哲郎って 泣かせるなぁ













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2021-02-14 | 三浦哲郎

 

三浦哲郎
『ふなうた 短編集モザイクⅡ』★★★★
 
 
短編集Ⅱ
前回に引き続きちょっとした日常を切り取った(だけではない)
意外や深い小粋な物語の数々
 
 
昨夜の地震の時『ぜにまくら』を読んでいて、
いやはや焦った・・
都心もまぁ揺れて、本箱の本が数冊横にぱたんと倒れた。
警報で震源地がまた実家の方面で「やめてよ~」
ケータイを持つ手が震えた。
津波だけはやめてよねって。
何事もなくてよかったけど、311の余震っていつまで続くの!?
 
 
 
さてこの短編集は18篇からなるショートショート
 
始まりは標題の『ふなうた』から。
するするとその世界の中へ。
独特な時代を感じさせる方言がよき味を出している。
ホントハマります。
 
 
『ふなうた』『こえ』★『あわたけ』★
『たきび』『でんせつ』『やぶいり』『よなき』★
『さくらがい』『てざわり』★『かえりのげた』
『ブレックファースト』★『はな・三しゅ』『ひばしら』
『いれば』『ぜにまくら』『かお』『メダカ』『みのむし』
 
 
私的にシモ系話がふふと笑えてしまって、
『てざわり』なんで絶妙(笑)
 
 
ますます三浦哲郎から目が離せません。
 
 
三浦哲郎いかがでしょう?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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2021-02-02 | 三浦哲郎

 

三浦哲郎
『みちづれ 短編集モザイクⅠ』★★★★★
 
 
『忍ぶ川』に感銘を受けて、続々貸してもらう。
また素敵な本に出逢った。
 
プロフィールに「春樹好き」って記載して開始した備忘録だけど、
「三浦哲郎好き」にしようかな(笑)
あーでも通じないか。
ツボな作家さんになりつつあります。
まだ二冊目なので、これからまだまだ楽しめる。にっこり。
 
 
さてこの短編集は24篇からなるショートショート
 
最初の『みちづれ』からもう虜に。
知る人ぞ知るって感じで説明はいらない。
するするとその世界の中へ。
東北といキーワードも大きいのかもしれない。
 
 
『とんかつ』★『めまい』『ひがん・じゃらく』
『ののしり』『うそ』『トランク』★『なわばり』
『すみか』『マヤ』『くせもの』『おさかり』
『ささやき』『ねぶくろ』『はらみおんな』『かきあげ』
『てんのり』★『おさなご』『こいごころ』『にきび』
『オーリョ・デ・ボーイ』★・・・
 
 
そう大きな出来事があるわけじゃない日常話なんだけど、
心に響くものがあるというか何と言うか。
さざ波が立つように小さな動揺が起こる時がある。
 
 
「好きな作家さんは?」と聞かれたら「三浦哲郎」って言える!
 
 
三浦哲郎いかがでしょう?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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2021-01-16 | 三浦哲郎

 

 

三浦哲郎
『忍ぶ川』★★★★★
 
 
三浦哲郎
と聞いて「教科書に載っていた作家さん?」そう浮かんだ。
会社のコのおすすめ本として読む読む。
結構な古本でその着色から漂う香りに哀愁漂う。
やっぱり紙だよね紙だよ。ぱらりと乾いた音でページをめくる。
 
 
--------(抜粋)
 
 
兄姉は自殺・失踪し、暗い血の流れに戦きながらも、強いてたくましく生き抜こうとする大学生の"私“が小料理屋につとめる哀しい宿命の娘志乃にめぐり遭い、いたましい過去を労りあって結ばれる純愛の譜『忍ぶ川』
読むたびに心の中を清冽な水が流れるような甘美な流露感をたたえた名作である。
他に続編ともいうべき『初夜』『帰郷』『團樂』など6編を収める。 
 
 
--------
 
あらすじを読んだ時にそのバックグラウンドにどうなの?って思ったけど、
意外や内容は明るめで、ピュアな恋の物語だった。
昔の深川を想像散歩 海の匂い汐の香り
素晴らしい作品です。
(ちなみに芥川賞受賞作です)
 
確かに現実味を削ぎ落し、清冽な水で洗い流したとでもいう綺麗な物語
でもこういう私小説は時代を超えてこそ光るものがあるし、
何より暖かな気持ちにさせてくれる。
だって現実の厳しさは知ってますもの。ね?
 
 
 
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唐突に、
『よい生活を』
とわたしは心に念じました。
 
 
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四畳半の生活(それもベニヤ板)
どれだけ恵まれているのよ今って!
 
血のつながりとは何だろうって考えさせられた。
 
子孫繁栄
 
 
 
『恥の譜』で戻る『忍ぶ川』
亡びの血
 
昔シドニイ・シェルダンが流行って『血族』なる本があったなぁ
 
 
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糠雨のなかに赤い色をにじませてつらなっている運河の灯は、ちょうど田舎の花見の雪洞に似ていた。
 
 
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『驢馬』★★★★★
思いもかけない物語 正直この作品がよき評価
 
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「ごらん。あれが葉桜だ。大和魂の見本だよ。桜はぱっと花をちらせて、ああなるのです。すがすがしい風情じゃないか。花がちったあとの美しさ。死んだあとの美しさ。日本を学ぶということは、あの葉桜の美しさがわかるようになるということなんです。」
 
 
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