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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

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2021-03-20 | 新田次郎

 

新田次郎
『芙蓉の人』★★


ブログで紹介されていたのを拝見
未読のまま手元にあるのをみて読み始めたけど、
睡魔に襲われてしまったzzz
(富士山頂の観測所物語さすがに飽きた?)
 
好きなものを徹底して飽きるまで・・
(父に似たのは一目瞭然・・
(汗;)ちなみに現在父はパン作りにハマっているらしい)
 
とにもかくにも流れに乗れず時間がかかってしまった。
 
 
この物語は約120年前の冬期の富士山頂にて夫婦で気象予報を行ったという記録である。
 
 
---
 
 
 
野中到は、現在、よほどのベテランでも、好条件に恵まれないかぎり、なし得られないような驚異的な時間記録に裏づけされた、冬期富士山頂登山をなしとげたのである。時に明治28年(1895年)2月16日であった。
 
 
 
---
 
想像を絶する寒さの中、日帰り登山をするってそれは寒かろう!
睡魔が吹っ飛び目が覚めた。
読めば富士山頂の過酷さが分かります。

昭和でも平成でも令和でもない。
今の時代の防寒着はホント優れている。
雪山(スノボ)、冬山低登山していて実感すること。
ユニクロのヒートテックは手放せない(特に今年はレギンス型タイツが重宝!)
 
読んでいて、あぁちよさんにヒートテックを渡してあげたいって思った。
あとみかんも・・
 
 
 


秀峰富士
 
 
 
ここからネタバレですが、
苦しむ夫婦を助けに行くのに使ったのが極地法
 
極地法とは?(知ってました?)
 
そうエベレスト登山でよく聞く登山スタイル
お金さえあれば誰でも登れる!?そう聞くとどうなのって思いはあるけど。
綺麗ごとばかりじゃないのが世界レベルの登山
例の三浦さんはもちろん極地法(20名以上のサポーターを引き連れ登った話は有名)
下山はヘリを使用、やはりあの年齢で達成させた精神力を讃えられている。
思えばイモトも同様
 
ヘリで頂上に行ける時代
 
 
 
アルパインスタイルの山野井さんを思い出した。
https://www.evernew.co.jp/outdoor/yamanoi/

 

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沢木耕太郎『凍』★★★★先日の遭難本を読んでから、調べているうちにこの本にたどり着いた。極限のクライミングアルパインクライマーとは?もともと...

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『孤高の人』は下巻中盤で挫折・・またいつの日か。

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2021-01-29 | 新田次郎

 

新田次郎
『アラスカ物語』★★★★
 
 
新田次郎を知らなくてもどこかで聞いたことがあるような?
エスキモーという言葉を聞かなくなってどのぐらい?
(確かアイスメーカーもあった)
差別用語と言われちゃどうしようもない。
(「生肉を食べる人」←ホントだから仕方なし)
 
 
新田さんを見るようなまた真面目一徹な日本人登場
フランク安田
 
新田さんが描く主人公に適当(テキト~!)な人物は皆無
「他力本願」という言葉は辞書になし!
(私的には好きな言葉なんですけど♪)
一徹あってブレはなし。信念の人
 
 
中盤の奥さまの奮闘ぶりに手に汗握る。
オンナは強いなぁ
 
 
 
--------(抜粋)
 
 
山の厳しさ、山の美しさ、山の恐ろしさ……、そこに繰り広げられる人間ドラマ
2020年、没後40年
新田次郎山岳小説で、泰然たる自然に思いを馳せる。

昭和48年の6月から7月にかけて、著者はアラスカを取材
その後、フランク安田の故郷・石巻へ。
取材の道中を記した「アラスカ取材紀行」を巻末に付す。


明治元年、宮城県石巻町に生れた安田恭輔は15歳で両親を失う。外国航路の見習船員となり、やがてアラスカのポイントバローに留まった彼はエスキモーの女性と結婚してアラスカ社会に融けこんでいく。
食糧不足や疫病の流行で滅亡に瀕したエスキモーの一族を救出して、アラスカのモーゼと仰がれ、90歳で生涯を閉じるまで日本に帰ることのなかったフランク安田の波瀾の生涯を描いた感動の長編


【目次】
第一章 北極光(オーロラ)
第二章 北極海
第三章 ブルックス山脈
第四章 ユーコンのほとり
終章
アラスカ取材紀行
参考文献
解説:尾崎秀樹

 

---著者の言葉
 
 

この作品は海外取材を基盤としたものであり、短期間に力を集中したものとして、私の作品の中では、特異な存在となるであろう。作品のよしあしは読者の判定に任せる以外にないが、いままで、この仕事ほど、書かねばならないという自意識に取り憑かれたものはなかった。
フランク安田こと安田恭輔という人物に惚れこんでしまったからであろう。
 
 
 
---
 
 

---本書「解説」 尾崎秀樹(文芸評論家)
 
 

彼(新田)は単にフランク一人に光をあてるのではなく、その周辺の人物やエスキモーたちの生態、また彼らをとりまくアラスカの自然にひろく目をくばり、ゴールドラッシュに湧くアラスカの状況や、白人たちのさまざまな姿、さらに太平洋戦争中の日本人の強制収容にまで筆をおよぼし、社会的な背景をも見落していない。この作品が波瀾に富んだ冒険小説といったものにとどまらず、感動的な美しい物語としてまとまっているのは、そのためである。とくに自然描写に精彩が感じられるのは、山岳小説を多く手がけた作者の特色が、そこに発揮されているからであろう。
 
 
 
--------
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そう言えば・・例の『孤高の人』放置中
やはり死に向かってゆく結末を避けている模様
 



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2021-01-23 | 新田次郎

 

新田次郎
『蒼氷・神々の岩壁』★★
 
 
ロマンティズム登山?
男女の恋愛はどこへにもついて回るけど、
(富士観測所にまで来ちゃった)
私的にそれはいらないと思ってしまう山岳小説
眠気に誘われてどこへゆく?ゆらゆら読書
 
 
 
---『蒼氷』→恋愛小説から友情小説へ。
シェンクのピッケルがカギ
 
 
 
(生きていることが大切な理由は、愛したり愛されたりすることが出来るから)
 
 
 
「眠れないのは月の光のせいなんだ」
 
 
 
「 ‥‥‥ 深いのね。 ‥‥‥ 世界一の墓穴のように偉大だわ‥‥‥」
 
 
 
「ああ五竜館けえ、おれ、つれてってやるで‥‥‥」
少年は気軽に先に立って田圃のあぜ道を斜めに突切っていく。小道に出ると川の音が聞えて来た。五竜館がその川の上流にあるらしい。田圃が尽きて墓地へ出た。一面にコスモスが咲き乱れている。墓地を囲んで薮になっている。藪の中に山柿の赤い実が夕陽に光っていた。
 
 
 
---
 
 
 
---『疲労凍死』
 
 
 
「ご苦労様のことだ、疲労凍死と診断するだけにこの雪の道を登って来るのだから。疲労凍死ぐらいのことは誰だって分る。岩から墜落して死んだら脳底骨骨折、ばてて死んだら疲労凍死――山で死んだ場合はこの二つのうちどっちかだ。今まで、山で死んだ人間がどれだけいるか知れないが、これ以外の死因はあまり聞いたことがない。山で死んだ奴は、その原因がなんであっても、この二つのうちのどっちかになってしまうんだ。山での検死などというものはどっちみち、いい加減なものなんだ。たとえ、首をしめられて、岩から突きおとされても、検死の結果は脳底骨骨折だろうし、毒を飲まされて眠らされたとしても疲労凍死だ」
 
 
 
---
 
そして
『怪獣』『神々の岩壁』
 
全4作品の短編集
私的にはどれかなぁ・・と悩む感じ(汗;)
 
雪山登山だけはご遠慮したいわ~
 
 
 
 
スノボの雪山は別腹です♪
早く新しいボード試したい!!
 
オンライン飲みでニセコの話が出た。
行ってみた~い!
 
週末は静かに過ごしましょう

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2021-01-21 | 新田次郎

 

 

新田次郎
『八甲田山死の彷徨』★★
 
 
山友に新田次郎にハマっている話をしたら持ってきてくれた
何でも会社の上司から薦められたそう。
「リーダーシップとは?」がテーマ
 
 
確かに言えるのは上司により運命を左右される。
(上司は選べない。親もそうですが・・)
 
しかし・・読んでいて冬山の寒さと苦しみが伝わり辟易
自己責任な遭難ならよいけど、行軍じゃどうにもならない。
やりきれない。報われない。
 
発狂しそう!(してますが・・)
 
「将校双方が自決とは・・」
そんな時代背景 その時代時代に生きるということ。
 
 
周りが見えなくなってるなって上司を見ていても思うことがある。
ぺーぺーの頃の気持ちを忘れてしまうのねって。
致し方なしとしても、部下を観察する余裕がない。
変に役職持ってはりきっちゃっている部長さんもいますが・・いたっ
それもそれで浮いていて、本人全く温度差に気づいていない。
 
リーダーシップとは?
備えあれば憂いなしです!
 
 
--------(抜粋)
 
 
明治35年、青森・八甲田山で起きた大規模遭難事件
陸軍によって隠蔽されていた、199名の死者が出た実際の悲劇を発掘小説化
高倉健、北大路欣也主演の映画原作としても知られる。
北大路の台詞「天は我々を見放した」は流行語となった。

日露戦争前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験が強いられた。神田大尉が率いる青森5聯隊は雪中で進退を協議しているとき、大隊長が突然“前進”の命令を下し、指揮系統の混乱から、ついには199名の死者を出す。徳島大尉が率いる少数精鋭の弘前31聯隊は210余キロ、11日間にわたる全行程を完全に踏破する。2隊を対比して、組織とリーダーのあり方を問い、自然と人間の闘いを描いた名作

【目次】
序章
第一章 雪地獄
第二章 彷徨
第三章 奇蹟の生還
終章
解説:山本健吉
 

【大ヒット映画原作】
1977年、東宝 監督:森谷司郎、脚本:橋本忍
出演: 高倉健(徳島大尉)、北大路欣也(神田大尉)、丹波哲郎(児島大佐)、三國連太郎(山田少佐)、加山雄三(倉田大尉)、秋吉久美子(滝口さわ)他
 
 

 
 
 
健さん・・
 


「救助隊!救助隊だ!」
と叫ぶ声が続いた。
「お母さんに会えるぞ」
と叫んだ兵隊がいた。一声誰かが母に会えると叫ぶと兵たちは、口々に母の名を連呼した。(略)
兵たちは、救助隊を見て、すぐ母を思った。いま彼等の心には母しかなかった。母が居たら必ず助けてくれるだろうし、生きることは母に会えることであった。
倉田大尉には救助隊は見えなかった。神田大尉にも見えなかった。二人は顔を見合せてから、兵たちが指さす方向に眼をやった。風の中に疎林の枝が揺れ動いていた。飛雪の幕が、横に動いて行くのを見ながら、ふと眼を飛雪に固定すると、今度は木が動くように見えることがあった。
……(第二章「彷徨」)
 
 
--------

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2021-01-08 | 新田次郎

 

 

新田次郎
孤高の人㊤』★★★★
 
 
さくさく年明け読書
読ませる長編登場!って感じ。
 
新田次郎ですよ浅田さんじゃないですよ~
(先日も勘違いされた)
 
 
--------(抜粋)
 
 
昭和初期、ヒマラヤ征服の夢を秘め、限られた裕福な人々だけのものであった登山界に、社会人登山家としての道を開拓しながら日本アルプスの山々を、ひとり疾風のように踏破していった"単独行の加藤文太郎"
その強烈な意志と個性により、仕事においても独力で道を切り開き、高等小学校卒業の学歴で造船技師にまで昇格した加藤文太郎の、交錯する愛と孤独の青春を描く長編
 
 
 
--------
 
加藤文太郎
名前を「ふみたろう」だと読み進めて、下巻で「ぶんたろう」だと知る。
 
いつの時代にもいる「嫌な奴」
屈せず我が道をゆく文太郎にエールを!
端から見たら何を考えているのか分からない、
ある意味薄気味悪さを漂わせている「変わった奴」だけどね。
その真っ直ぐ過ぎる一本気な性格がどういう経過で死を迎えるのか?
 
 
 
 
 
 
 
 
---
 
 
「なあ、加藤、お前地図遊びってことを知っているか」
新納友明がある夜加藤にいった。
「五万分の一の地図を八つに折ってな、その地図を片手に持って歩き廻るんだ。帰って来たら、その地図の上に歩いた道を赤鉛筆で引くんだ。毎週日曜日には、出かけて行くとして、一カ月で真赤になるところもあるし、中には、二つきかかっても三つきかかっても、いっこうに赤線が入らないところもできる。山なんかそう簡単ではないからな」
 
 
 
「おれは孤独に勝って見せる」
加藤は震えながらそうつぶやいていた。
 
 
 
山はいう。
「加藤よ、お前は生涯の単独行を誓うことができるか」
「誓います」
「では、山はお前の生命を保証する。だが、加藤よ。もし、この契約を破った場合は、山はお前の生命について責任が持てない:
加藤は、そんなばかばかしいことを考えながら、いったい登山とはなんであろうか、なんのために山に来るのだろうかという、あの難解な問題にふとつき当たるのである。
 
 
---
 
 
 
さて下巻へと続きます。
(現時点で1/3 勢いよく終わっちゃいそう)
 
緊急事態宣言発令
(何も変わらず・・感染者よどこにいる?)
 
三連休は何読もう?
山が呼んでいる。
 



 


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2021-01-07 | 新田次郎

 

新田次郎
『強力伝・孤島』★★★
 
さくさく年末読書
山岳小説の新境地を拓いた、初期の短編集
 
 
--------(抜粋)
 
 
50貫(約187キロ)もの巨石を背負って白馬岳山頂に挑む山男を描いた処女作『強力伝」(直木賞受賞)
明治35年1月、青森歩兵第五連隊の210名の兵が遭難した悲劇的雪中行軍を描く『八甲田山』
富士山頂観測所の建設に生涯を捧げた一技師の物語『凍傷』
太平洋上の離島で孤独に耐えながら気象観測に励む人びとを描く『孤島』
ほかに 『 おとし穴 』 『 山犬物語 』 など全6編
"山"を知り“雪"を“風"を知っている著者の傑作短編集
 
 
--------



私的には 『凍傷』が印象深かった。
そこまでして富士山に観測所を作りたいの!?と突っ込まずにはいられない物語
昔気質って言うのかな。
 
 
 
ここで言う強力とは?
登山者の荷物を背負い道案内をする人を指します。
例)富士山の―
 
山野井さんのブログより
 

あまり知られていない私の仕事、富士山の強力の話 | 山野井通信 | EVERNEW

今回は、あまり知られていない私の仕事、富士山の強力の話を書きます。富士山頂の気象庁の観測所への荷上げを始めて10年以上になります。

山野井通信 | EVERNEW

http://www.evernew.co.jp/outdoor/yamanoi/2002/20020131.html

 

 

 

 

 

 

 

 


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2021-01-05 | 新田次郎

 

 

新田次郎
『縦走路』★
 
 
やっと手に入れた『縦走路』
・・・うわ やってもーた
じゃないけど、まさかの愛憎劇風
いやいやわたしの求めているのと違う・・
読むのをやめようか?と思ったけどがんばった。
 
初出は昭和33年10月
新潮文庫の一作目
 
まだ登山が娯楽ではなかった時代
うーんうーん
「山ガール」なんて言葉が生まれるなんて信じられないだろうね(笑)
 
解説では「自然対人間ドラマ」って言っているけど。
ただの恋愛に山が関係しているだけかと(辛口?)
恋愛は人生に付き物なのはよく分かっておりますが、
そこじゃないのよね。
 
次作『強力伝』は直木賞受賞作
こちらに期待したい。
 
 
 
 
 
 
 
 






サルではなくシカに遭遇!!ドキッッ

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2020-12-23 | 新田次郎

 

新田次郎
『聖職の碑』★★★+
 
 
初出は昭和55年12月
文庫としての新装版
 
 
--------(抜粋)
 
 
大正2年8月26日、中箕輪尋常高等小学校生徒ら37名が修学旅行で伊那駒ケ岳に向かった。
しかし天候が急変、嵐に巻き込まれ11名の死者を出した。
信濃教育界の白樺派理想主義教育と実践主義教育との軋轢、
そして山の稜線上に立つ碑は、なぜ「慰霊碑」ではなく「遭難記念碑」なのか。
悲劇の全体像を真摯に描き出す。
 
 
--------
 
この一文を読むだけで背筋に冷たいものが走った。
遭難本 それも本当にあった話
取材力が半端なくて、執筆に至るまでの経緯を読むだけでも伝わるものがある。
 
長野県人「信州人らしいクールなタイプの人」
 
(取材記・筆を執るまで 参照)
 
「私の故郷の霧ケ峰に立つと、甲斐駒ヶ岳も伊那駒ヶ岳(西駒ヶ岳)も手の届きそうなところに見える。その伊那駒ヶ岳で、遭難があっておおぜいの児童が死んだという話は、小学校のころから知っていた。誰に聞いたかははっきり覚えてはいないが、一人にではなく、何人かの人を通じて、いかにその遭難が悲惨なものであったかを聞いた。
私が好んで山岳を舞台にした小説を書くようになってからは、いつかは、この遭難についての報告書を読んでみたいと思っていた。小説に書く書かないは別として、調べてみたい問題だった」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
---
 
 
風化の極に達した白い砂と岩石によって覆われた尾根がずっと続いていた。北川秀吉、堀峯、有賀直治が死んだのはこのあたりだった。おそらく、この三人は強風地帯で体温のすべてを奪われて相継いで倒れたのだろう。寒かったであろう。苦しかったであろう。せつなかったであろう。
 
 
---
(涙)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
書籍を検索してくると膨大な数
ん!?浅田次郎? 名前が紛らわしい。
 
デビュウ作に興味が沸くが、手に入ってなし。
 
取材記に載っていた『アラスカ物語』も気になるところ。
(本人は恥ずかしがって、いや迷惑がっていたけど(笑))

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2020-12-21 | 新田次郎

 

新田次郎
『冬山の掟』★★

 

初出は昭和53年7月
文庫としての新装版
山岳短編集


昭和感漂う一作もあるけど、山に関しては40年経過した今読んでも変わらない。
自然に対してハイテク機器は通用しない。
GPSは便利な機能だとは思うけど。

 

しかし・・救いようのないのが冬山
注意喚起小説でしょうか。

助かってほしい!そんな思いも空しく視界がきかない。
身体の感覚が失われてゆく。そして急激に訪れる睡魔・・

 


今週末はボードだけど、改めて吹雪の怖さを再確認(先日かぐらで死亡事故があったばかり)

 

 

 

 

 





 

先日の棒ノ嶺でも記載したけど登山での道迷い。
道が狭くなり、気づいたら踏み跡が消えている。
どう考えても違う道と気づく。
その時点での判断が重要とされている。
素直におかしいなと思ったら戻る(これ基本)
何となくだけど、男子はそのまま突き進む人が多い気がする。
(男尊女卑は問わない)
自信?プライド?下手な経験?

その時点でわたしは目印を決めておき、突き進むに付き合うけど、結局はその目印まで戻ることが多い。
ほーら言ったじゃん!
登山歴や経験以上に人柄が出る。ゴルフみたい。

 

行き当たりばったりだけど怖い目に合ったことがない。
勘というか何なのか。
人間の五感が研ぎ澄まされるのが山

 

山をなめるなって?
低山専門なのはそのせいかもしれない。
なので登り納めがない(笑)

 

 

 





続けて読んだのが『聖職の礎』史実に基づいた小説。

ドキュメンタリー山小説よき!


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2020-12-15 | 新田次郎

 

新田次郎
『槍ヶ岳開山』★★★★★
 
 
こちら新装版  
 
 
--------(抜粋)
 
 
文化10年、富山の百姓一揆にまきこまれ、過って妻のおはまを刺殺してしまった岩松は、国を捨てて出家した。
罪の償いに厳しい修行をみずから求めた彼を絶え間なく襲うのは、おはまへの未練と煩悩であった。
妻殺しの呵責に苦しみつつ、未踏の岩峰・槍ヶ岳初登攀に成功した修行僧・播隆の生きざまを雄渾に描く、
長篇伝記小説
 
 
--------
 
新田次郎に感銘
苦悩を背負う播隆のストイックさに痺れる。
気の迷いから誘惑に落ちてゆくかと思われるその瞬間に名号を唱え
いやはや読んでいて応援したくなる。
教えというものは与えられるものではなく、自ら修行して得るものだ。
老年期 弟子の気持ちを汲み取れなくなった場面
そうよ人間は完全じゃないんだ。そして永遠はない。
健康を害すと気持ちまでもがおかしくなってゆく。
ラストは与三郎
思いもよらない伝記小説に出逢った。
歴史モノっておもしろい。
 
わたしだったら・・と自分に置き換えても始まらない物語
だって楽な方を選んでしまうもの。
 
 
 
松本駅前に行って播隆上人像に合掌したいわ。

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