市川沙央
『ハンチバック』★★
第169回芥川賞受賞
選考会沸騰の大問題作!
大江健三郎メインだけど、たまには話題作を📖
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「本を読むたび背骨は曲がり肺を潰し喉に孔を穿ち歩いては頭をぶつけ、私の身体は生きるために壊れてきた。」
井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。
両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、あらゆる言葉を送りだす――。
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表紙からは何も読み取れない。
前情報なしで冒頭読んだら、ぶっ飛んでて・・一旦本を閉じた。
これが芥川賞!?
しばらく放っておいたけど、
ページ数が少ないからスグ読めるかなと思い、人間ドックの待ち時間にサクッと。
ある意味よかったです。
重度障害者が主人公
この作者も同様重度障害者であった。
紙の本に対しての健常者の発言にメス!ドキッとした(^▽^;)
ハンチバックとは「せむし」
ラストは引用からの聖書の文面なのかな。読み取れず。
長野の山友から八ヶ岳の写真が送られて来た。
美しい・・
先日は一緒に北アルプスを巡って交流を深めたばかり。
長野移住は夢の夢
ちょうど帰宅時に見て、現実とのギャップに唸る。
帰り道を写メって送りました。
まだまだ猛暑が続いていて、汗汗な通勤路。。
雨穴
『変な絵』
三連休悪天候で予定がリスケになり、ゆるゆる読書
前作の『変な家』からの『変な絵』
残された絵から何が読み取れるのか・・
ゾッとする絵の説明に一気読みしてしまった。
--------(抜粋)
80万部突破!コミカライズ開始!
ホラー作家兼YouTuberである雨穴氏による、自身初となる11万字書き下ろし「長編小説」!
タイトルは『変な絵』
あなたも、何かがおかしい9枚の絵の「謎」が解けますか?
とあるブログに投稿された『風に立つ女の絵』、消えた男児が描いた『灰色に塗りつぶされたマンションの絵』、山奥で見つかった遺体が残した『震えた線で描かれた山並みの絵』……。
いったい、彼らは何を伝えたかったのか――。9枚の奇妙な絵に秘められた衝撃の真実とは!?
その謎が解けたとき、すべての事件が一つに繋がる!
今、最も注目を集めるホラー作家が描く、戦慄の国民的スケッチ・ミステリー!
※前作『変な家』の “キーマン” 栗原も登場!
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この絵から専門家は何を読み取るのか!?
初夏の夜のホラー!?
ラスト全てのパズルがかっちりと合わさった。
青山美智子
『お探し物は図書館まで』★★★+
結構前にお友達からおすすめされた本
彼女とは山つながりで出逢って、三つ峠山の帰り道に読書の話になり盛り上がった。
その際に話題に出た本です。
2021年本屋大賞第2位
(本屋大賞は町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』・・未読)
どんどん話題の本から遠ざかり、備忘録も大江健三郎オンリー
--------(抜粋)
「お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?」
仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室
彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。
自分が本当に「探している物」に気がつき、明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説
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この一年大江健三郎を中心とした読書
どうしても話題作とは言え軽く感じてしまう。。
しかし、その読みやすさの中にホロリとくる一文があった!
私的には最終章の定年退職した正雄さんの章にグッとくるものがあった。
草野心平の『げんげと蛙』
草野心平
何だかなつかしいな。
私も詩集を手に取ってみようと思う。
草野心平 - Wikipedia
何かを生み出す力
たまに家人と見ているプレバトの俳句もそうだけど、
インスピレーションを大事にね。
解説から♬
雨にキッスの花束を
『ひとつとなりの山』★★★★★
まさしく「当たり!」でした。
池内紀
「いけうちのり」かと思い勝手に女性かと思っていた(^▽^;)
しかし途中からあれあれ?コレっておじさまじゃ?と気づく。
---著書について---
1940年兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者、エッセイスト。
1966~1996年、神戸大、都立大、東大でドイツ語、ドイツ文学の教師。その後は文筆業
主な著書に『諷刺の文学』(白水社、亀井勝一郎賞)、『海山のあいだ』(マガジンハウス・角川文庫、講談社エッセイ賞)、『ゲーテさん こんばんは』(集英社、桑原武夫学芸賞)、『となりのカフカ』『なぜかいい町 一泊旅行』(光文社新書)、『モーツァルトの息子』(光文社知恵の森文庫)、『出ふるさと記』(新潮社)など。
主な訳書は、ゲーテ『ファウスト』(集英社、毎日出版文化賞)、『カフカ小説全集』(全六巻、白水社、日本翻訳文化賞)など。
旅のエッセイも多数
筆者の山目線に心温まる(少々意固地な時もあるけど(笑))
こういう山の愛で方もあるのです。
ある程度山の経験を積んだ後、辿り着いた熟練の山の愉しみ方が多々
鋭い観察眼も発揮
独りの山が何より自由でよい。
人気の山の傍らの、静かな山
標高が高くなくてもいい。ノロノロ登山でかまわない。
頂上ばかりを目指さない。贅沢な「ひとり登山」の愉しみ。
麓の山里。湯治場。無口な山宿の主人
知己を結んだ20の山の記憶
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掲載の山はこちら ↓
大雪山(北海道)
戸来岳(青森県)
乳頭山(秋田県)
早池峰山(岩手県)
日本国(山形県・新潟県)
那須三山(栃木県)
温泉岳 (栃木県)
八海山 (新潟県)
男体山 (茨城県)
立処山 (群馬県)
八丈富士 (東京都)
独鈷山 (長野県)
秩父御岳山 (埼玉県)
篭ノ登山・水ノ塔山 (長野県・群馬県)
七面山 (山梨県)
燕岳 (長野県)
蝶ケ岳 (長野県)
雪彦山 (兵庫県)
剣山(徳島県)
開聞岳(鹿児島県)
わたくしが登ったことがあるのは燕岳と蝶ケ岳だけでした。
山国日本 まだまだ未踏の山がたくさん。
まず奥多摩からだわ。
そろそろ多摩100山(漢字の百山も)制覇まで残10座
熟練まではまだまだなので今年新たな目標にしたのは・・
日本百名山半分登りたい!(気づくと現在25座です)
国宝 白水阿弥陀堂 水害被害からの復活願っています。
荒木あかね
『此の世の果ての殺人』★★★
話題作ということで図書館予約本
装丁が素敵 何よりこの色使いがセンスよし。
装画:風海、装丁:bookwall
2022年8月22日 第一刷発行
巻末に江戸川乱歩賞の選評が載っているけど割愛(正直どうでもよいかな)
しばし装丁から世界観を想像する。
裏側も続いています。
退廃した世界に女性が二人(白髪?銀髪?の方は男性かもしれない)
現代の信号機があるから遠い世界ではなさそう。
地球滅亡までカウントダウン
ハードカバーは情報が少ないからその楽しみがある。
--------(抜粋)
第68回江戸川乱歩賞受賞作
史上最年少、選考委員満場一致
「大新人時代」の超本命!
本格ミステリーの骨法もよく心得ている――綾辻行人
特A、もしくはA+、もしくはAA――月村了衛
二人の女性のバディ感が最高に楽しい――柴田よしき
極限状況で生きてゆくひとが、愛しくなる――新井素子
非日常を日常に落とし込む、その手捌きは実に秀逸である――京極夏彦
―滅びゆく世界に残された、彼女の歪んだ正義と私の希望
正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。
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あまりにも飛躍していて(それが逆によいのかな)
もし自分だったら?という考えが出ないまま完読でした。
PCの自動スクリーンに癒される。もふ。
逢坂冬馬
『同志少女よ、敵を撃て』★★★★
やっとやっと手元に来ました図書館本
やはりロシア・ウクライナ軍事侵攻もあり世相は気になる話題
検索するとかなりの人気本
それは読まないといけない(けど、買うつもりはない)
図書館予約1,000人待ちだったかな。ホットな本です🔥
--------(抜粋)
【2022年本屋大賞受賞! 】
キノベス! 2022 第1位、2022年本屋大賞ノミネート、第166回直木賞候補作、第9回高校生直木賞候補作
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌で続々紹介!
史上初、選考委員全員が5点満点をつけた、第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作
独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵"とは?
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とても新人さんとは思えない完成度
あれ?それは以前にも・・深緑野分で思ったことでもある。
復讐心から始まる物語
結末は如何に!?(ネタバレはなしです)
発表が世間に注目されるタイミングに合致した作品
もっともっと深い作家さんは存在します。
私的にはですね、戦争関連小説は古処誠二が好みです。
夏に読む戦争小説はじりじりと心の内も焦がします。
「ダメよ」とママは笑みをこわばらせてから答えた。
「どうして?」
「あなたが大きくなったら、もう戦争は終わっている。
相沢沙呼
『medium 霊媒探偵 城塚翡翠』★★
本屋の店頭、綾辻行人の装丁でよく目にする女性
魅力的、インパクト強、目が離せなくつい魅入ってしまう。
そのイラストは遠田志帆
techicoo - 遠田志帆イラストサイト
--------(抜粋)
死者が視える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎
心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だがその魔手は彼女へと迫り――。
ミステリランキング5冠、最驚かつ最叫の傑作!
★★★★★
ミステリランキング5冠!
★第20回本格ミステリ大賞受賞
★このミステリーがすごい! 1位
★本格ミステリ・ベスト10 1位
★SRの会ミステリベスト10 1位
★2019年ベストブック
さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補!
★★★★★
城塚翡翠
彼女は、なにを視ていたのだろう……?
すべてが、伏線
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装丁ありきじゃなく、内容的にも高評価です。
世間一般の話題作はとりあえず読んでみる。
霊視×論理の組み合わせにおもしろみを感じたけど、ただ好みの問題ね。
私は読んでいてイラッ イラッ もうライトノベルだわ。。辟易
このあり得ないキャラクター設定がウケているのか?ナゾ
お友達に「普通…(笑)」って伝えたら、
「城塚翡翠、ドラマは観てましたが普通ですか(笑)」
ドラマ化されていたらしい。
朝倉かすみ
『平場の月』★★★+
会社のコとの交換読書
初作家さん初耳
朝・・朝井リョウは聞いたことあるけど。
--------(抜粋)
第32回山本周五郎賞受賞
これがリアルな大人の恋愛小説!
須藤が死んだと聞かされたのは、小学校中学校と同窓の安西からだ。須藤と同じパート先だったウミちゃんから聞いたのだという。青砥は離婚して戻った地元で、再会したときのことを思い出す。検査で行った病院の売店に彼女はいた。中学時代、「太い」感じのする女子だった。五十年生き、二人は再会し、これからの人生にお互いが存在することを感じていた。
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初めての作家さんは文体が慣れず、第一章を何度も読みかえすことになる。
解説の中江有里も途中読みかえしている。
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母が亡くなったと報せたかった。一度、会ってほしかった。LINEは送った。そのふたつを送信し、つい「どうせ読まないんだろう」と打ち込んだ。おれがたいへんなときに須藤はそばにいてくれないんだな、と、ふと、思ったのだ。道理が通らないのは分かっていた。青砥が須藤に寄り添いたかったのは、ただそうしていたかっただけで、恩を着せるつもりはまったくなかった。お返しを要求する気もなかったが、胸のなかの真んなかあたりに「おれ、みなしごになったんだぜ」というような、年甲斐もない、甘ったれた、恨み言めいたそんな思いがはっきししない雲みたいに横に長くかかった。
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ここまで号泣した小説は初めてかもしれない。
マジで日曜の朝ぼろぼろ泣いてました。。
雨穴
『変な家』
『変な間取り』と勘違いして借りた本
最近ちょっとしたボケかましてます・・
先日も周五郎のリアルに読んでいる本と同本を借りてきたという・・(^▽^;)
『日日平安』なんて平和なアタマでしょう
さて手に取って間取りを眺めて違和感を探す装丁『変な家』
後ろの著者紹介やめてよこの写真 ホラー作家あるあるなの?
一気に秒で読んでしまった本です。
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謎の空間、二重の扉、
窓のない子供部屋——
間取りの謎をたどった先に見た、
「事実」とは!?
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この見開きがホラーな世界へと導いてくれます。
エンターテインメントホラー小説です。
「あなたは、この家の異常さが分かるだろうか」
静かな夜に読んだため、カーテンのすき間が気になった一冊
是非どきどき感をお楽しみ下さい(^▽^)/
突っ込みは自己解決してね(笑)
有吉佐和子
『青い壺』★★★
会社のコのおすすめ本
有吉佐和子?初作家さんです。
世代が違えども、『恍惚の人』や『紀ノ川』は何となく聞いたことがある。
和歌山県出身の作家さんです。
初出誌「文藝春秋」昭和51年1月号~52年2月号
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無名の陶芸家が生み出した美しい青磁の壷。売られ盗まれ、十余年後に作者と再会するまでに壷が映し出した数々の人生。定年退職後の虚無を味わう夫婦、戦前の上流社会を懐かしむ老婆、四十五年ぶりにスペインに帰郷する修道女、観察眼に自信を持つ美術評論家。人間の有為転変を鮮やかに描いた有吉文学の傑作
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青磁の青い壺を巡る物語と分かっているけど、どの場面にその壺が登場するのか。
特に秀悦だったのが第九話
弓香を巡る同窓会メンバーとのやり取りは苦笑モノです(笑)
名前でイメージしてはいけません。
思うに、その当時はキラキラネームだったのかも。
ラストは疑問が生じて、おすすめしてくれたコに意見を聞いた。
名を刻むと言うこと。
解説は平松洋子
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まぶたに浮かぶ青磁の色がある。あれは南宋時代、中国浙江省龍泉窯の砧青磁の筒形の壺。目にしたのはれいの1999年、山口県立美術館。それは胴部から口縁にむかってほんのわずか緩やかに広がりをみせ、ただならぬ気品に充ちて静かにすっくと佇んでいた。いま、そこへ陽炎のように重なるのは省造の焼いた青い壺である。
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母が送ってくれたチョコレート
八橋蒔絵螺細硯箱 アンジェ(KCH30)
ちょっとしたティータイム
アンジェチョコレートをつまみつつ、暖かく静かな部屋で『青い壺』を読む。
ふふ 芸術品に縁があるそんな日もある。
(予約投稿)