さだまさし
『銀河食堂の夜』★★★
久々のさださん
そう言えばNHKの生さだってやってるのかな?
最近録画してなかった(^▽^;)忘却の彼方
ずいぶんかわいい装丁な「銀河鉄道の夜!?」
宮沢賢治かと思いきやさださんの『銀河食堂の夜』でした。
まだ文庫本がなく、今回はハードカバーなので自宅でゆるりと秋読書
--------(抜粋)
大きな人生なんてない。
ただ、小さな幸せがあるだけ――。
謎めいたマスターが旨い酒を出す、四つ木銀座にある風変わりな飲み屋「銀河食堂」
そこで常連客が語るのは、ささやかな人生を懸命に生きた無器用な人たちの、不思議で切ない物語
感涙の連作長篇
ひとり静かに亡くなっていたお婆さんは、実は昭和の大スター・安斉美千代だった。愛した人を待ち続けた彼女に、死の1週間前に届いた手紙に書かれていたのは‥‥‥「ヲトメのヘロシ始末『初恋心中』」
2000枚のSPレコードから探し当てた「兄が最後に聴いた曲」に込められていたのは、あの戦争で飛び立った青年と妹の、真っ青な空の下の切ない別れの物語「むふふの和夫始末『ぴい』」
他、
「オヨヨのフトシ始末『七年目のガリバー』」「マジカのケンタロー始末『無器用な男』」「まさかのお恵始末『ちいさな幸せ』」「セロ弾きの豪酒」、全6篇
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一作目から、やっぱり読ませるよなぁ~
『解夏』に心を摑まれてから数作を読んでいるけど、さださんは多彩な才能をお持ちです。
冒頭の語り調がドラマのナレーションっぽく、軽快に進みます。
二作目は「よっ!」志野さんの潔さと言うか何と言うか・・粋ですな。
三作目
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「命は神聖なもので、たとえ自分の命といえども自分で死ねば殺人なのですよ」
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少々ホロリ 救いのある物語
雪花菜(おから)
四作目
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「人には人の幸せあり、だよ。」
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五作目 やはり戦争が絡む話は胸打たれる 特攻隊へ志願した兄
そしてラスト
六作目 秘密ありげなマスターとお母さま!?の過去が明らかに!
しかしあのチェロがまさかの・・不用心不用心(笑)
めでたしめでたし
お後がよろしいようで。
続編があってもそれはありかもしれない。
綺麗ごとばかりの人生じゃないけど、小さな幸せが日々の支えとなっている。
行きつけのお店でマスターと会話しながら一杯やりたくなる。
そんな人恋しくなる一冊です。