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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
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2023-02-08 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『四日のあやめ』★★★★

 

冬晴れの暖かな土曜日の午後 図書館で待ち合わせ。
予約本を受け取り、新しく出来たカフェへ。
でも入れる雰囲気じゃなく、毎度の喫茶店へ・・(苦笑)
TPOってあるよね。こじゃれたカフェにスエットじゃ入れない(^▽^;)アァ

迷いなく周五郎さん「や行」の本箱へ直行
『四日のあやめ』
装丁が綺麗 時代小説っぽい。

 

--------(抜粋)

 

武家の法度である喧嘩の助太刀のたのみを、夫にとりつがなかった妻の行為をめぐって、夫婦の絆とは何かを問いかける『四日のあやめ』
娼婦仲間との戯れに始まった恋であるが故に、一子をなしながらも、男のもとから立去ろうとする女を描いて周五郎文学ならではの余韻を残す『契りきぬ』
ほかに『ゆだん大敵』『貧窮問答』『初夜』『古今集巻之五』『燕』『榎物語』など珠玉作全9編を収める。


--------

 

・ゆだん大敵 ★★★★
(「講談雑誌」昭和20年2月号)

 武士の道には終わりがない。うむ。

 

 

・契りきぬ

 岡場所物

 こんな純粋な想いは時代そのもののような気がする。
 穢れを知らない純粋さ。
 一本気な想い。

 

 

・はたし状

 孤独癖 その気持ちは分かる気がする。

 

---

 

「おれは今でも第さんを親友だと思っている、第さんとの結婚を破るについて、しのがどんなに苦しんだか、おれの立場がどんなものだったか話しても信じないだろうし、話したくもない、だが、‥‥‥一人の女のために二十年の友情が、こんなに脆く毀れていいだろうか」
「ときによれば、血を分けた兄弟でも殺しあうことがある」

 

---

友達、親友、 そこに想い人

 

 

・貧窮問答 ★★★★
(「オール読物」昭和28年1月号)

 中間の又平と、奉公先の(貧乏)旗本 内藤孝之進の双方のゆるさ、
 相手に惹かれてどこまでもついてゆこうとする、究極なメルヘン・・(笑)

 メルヘン - Wikipedia

 

 この場合奉公先の主人の人柄、雰囲気から信じ切る(ある意味陶酔?)
 しかし現実そこまで相手を信じられるのか?
 どこかに落とし穴があるんじゃないかと勘繰ってしまったわたし。
 そこについブラックな気持ちの存在を感じた。

 「ホントにそこまで!?」

 

 

・初夜

 どこか予測がついた物語
 周五郎あるあるかもしれない。

 

 

標題作
・四日のあやめ ★★★★★
(「オール読物」昭和29年7月号)

 しかしよく出来た良人である。
 これはまた再読したい名作である。

 

 

・古今集巻之五 ★★★★
(「文藝春秋」昭和33年11月号)

 情愛 長い時を一緒に過ごして離れられなくなる。
 現在の状況とつい考えさせられる。

 裏切られた妻を(良人でも)許せますか?
 救済の物語とも言えるのだろうか。

 

巻末の解説で木村さんは「山本作品としては異色の範疇に属するもの、というべきであろう」

 

 

・燕(つばくろ)

 若い人たち

 主人と客

 何となく海外ドラマになりそうな場面展開
 そうあまり江戸っぽくない。

 ギアマンで乾杯

 

 

・榎物語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



最近はワインばかり飲んでいる。
リビングのテーブルは在宅勤務占有になってて、
定時後はそこにお気に入りのワインを持ってきて飲んでいる🍷

音信不通から二週間 この孤独?を越えると悪夢もなくなるのか。

ただ母の言葉が痛い。

 


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2023-02-02 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『おさん』★★★★+

 

-------(抜粋)

 

さまざまな人生の、確かなカタチ
洗練された短編小説の醍醐味がここに。全10編


純真な心を持ちながらも、女の〝性〟ゆえに男から男へわたらずにはいられないおさん――。
世にも可愛い女が、その可愛さのために不幸にひきずりこまれてゆく宿命の哀しさを描いた『おさん』
芸妓に溺れ込んでいった男が、親友の助力で見事に立ち直ってゆくまでを描いた『葦は見ていた』
〝不思議小説〟の傑作『その木戸を通って』
ほかに『青竹』『みずぐるま』『夜の辛夷(こぶし)』など全10編を収める。

 

--------

 

 

 

・青竹 ★★★★+
(「ますとを」昭和17年9月号)

 めずらしい戦国物

 さしものに描き加えた数珠の意味を知り感涙

 

 

・夕靄の中

 嘘が生んだ美しい物語

 

 

・みずぐるま

 薙刀を持つ凛とした若尾の姿

 友情は儚い

 姉の名前が深江

 

 

・葦は見ていた

 続いて深江が登場して、ちょっと気が削がれた。

 

---

―—あなたは情なしよ

---

過去の恋愛とはそういうもの。でも哀しいかな、思い出してほしいと思う心情

 

 

・夜の辛夷(こぶし)

 岡場所物の代表作
(他、・ほたる放生 ・つゆのひぬま)

 いつかジャンルで分けてみたい。

 

 

・並木河岸

 夫婦に訪れる危機
 息抜きの気持ちがよく分かる。

 

---

 

「たしかに変わったわ」とおていが云った、「まるでいいひとでもできたようだわ」
「このごろ長を見かけないな」と銀次はおていの顔を見た、「多助は牢から出て来たのか」
「話をそらすわね」
「わかったよ」興もないというように、彼は手を振った、「多助はまだ出て来ないのか」

 

---

 長坊がいてよかった。

 

 

・その木戸を通って

 不思議小説と事前情報で知っていた。
 何の前情報もなく読みたいけど、情報過多

 江戸時代のSF!?

 その木戸の先には・・

 

 

標題作
・おさん

 "性"のかなしさをシリアスにえぐり出した小説

 別の男の名前を呼ぶ女

 

 

・偸盗(ちゅうとう) ★★★★
(「オール讀物」昭和36年6月号)

 滑稽物の一人語り+α

 

 

・饒舌り過ぎる ★★★★
(「オール讀物」昭和37年6月号)

 「饒舌り過ぎる」

 考えさせられる いつか再読したい。

 

 

 

先日、山本周五郎を貸してくれた張本人にすっかりハマッてしまったことを報告
一年もしないうちに20冊を一気読みですから・・(笑)

張本人→うちの会社の管理会社の方です。

彼は現在精神的に病んでいるようで、覇気がない返事なのが残念だった。
放っておこう・・

わたしもこの一週間たくさんの夢をみて、うなされて、真夜中に起きてしまうことしばしば。
それもこれも相方のせい。

まぁよいか。

無駄なあがきをしても仕方ない。


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2023-01-22 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『日日平安』★★★★★

 

新年おめでたい題名ね。
お友達が買って、その本人が読む前に渡された本
わたしが速読だと思っている模様
毎日の通勤時間トータル一時間読書なんだけどね。

ってことで「お先に読書」です(*^^*)thanks!

 

--------(抜粋)

 

切腹のマネをして一飯を乞うほどに落ちぶれた浪人が、藩の騒動にまきこまれ、それを手際よく片づけるまでをユーモラスに描いた『日日平安』
安政大獄によって死罪を命じられた橋本左内が死に直面して号泣するという“意外な"態度のなかに、武士道をこえた真実の人間像をさぐった『城中の霜』
ほかに『水戸梅譜』『しじみ河岸』『ほたる放生』など、ヒューマニズムあふれる名作全11編

 

--------

 

 

映画化もされているよう。

映画『椿三十郎』原作(本書収録『日日平安』)
1962年1月公開、東宝
監督:黒澤明
出演:椿三十郎:三船敏郎、室戸半兵衛:仲代達矢、
井坂伊織:加山雄三、見張りの侍木村:小林桂樹、次席家老黒藤:志村喬、千鳥:団令子

2007年版
監督:森田芳光
出演:椿三十郎:織田裕二、室戸半兵衛:豊川悦司、
井坂伊織:松山ケンイチ、木村:佐々木蔵之介、黒藤:小林稔侍、千鳥:鈴木杏

 

 

・城中の霜

 カチカチに堅い・・やはり初期作品だった(昭和15年)
 そろそろ20冊目ぐらいだけど、昭和20年代の作品が秀悦だし読みやすい。

 

 

・水戸梅譜

 水戸光圀 想像出来うる世界

 

 

・嘘アつかねえ

 市井物
 周五郎さんの十八番 お得意物です。
 読ませるなぁ

 

 

標題作
・日日平安

 武士物と言うより、滑稽物ね。
 映画化されていると言うことで『椿三十郎』観てみたいかも~

 

 

・しじみ河岸

 お江戸の推理小説✨
 伏線は気づいています。

 

 

・ほたる放生

 なぜか岡場所物だと考えてしまう・・
 ダメな男に惹かれる気持ちに寄り添ってしまう・・

 抜粋したい文章が多々ありました。

 

 

・末っ子

 末っ子は甘やかされる これは言わずとも。
 しかしそうでもない場合も!?しっかりちゃっかり者

 

 

・屏風はたたまれた

 不思議物語

 毎度の木村さんの解説では『おさん』収録
 ・その木戸を通って 同様「不思議小説」らしい。

 

 

・橋の下 ★★★★★
(「小説新潮」昭和33年1月号)

 題名からも想像出来る「橋の下」
(過去、レインボーブリッジ近くに住んでいて冗談で「橋の下に住んでいる」と言われたことをFB)


 想像は出来うるが出奔からの人生について考えらせられる。
 救いとは何か?

 こういう一作に出逢えると、本当に感無量である(笑)

 

 

・若き日の摂津守 ★★★★★
(「小説新潮」昭和33年5月号)

 摂津国 - Wikipedia

 脳足らずの振りをしている内に、本当にそうなってしまった!?
 いやいや・・どうなる!?葛藤と共に読み進めた一作

 まるでドラマ、映画でもよいけど、そんなラストの場面には胸がスッとする爽快感が漂う。

 これは再読する価値が大いにあります!!
 ★★★★★

 

 

・失蝶記 ★★★★
(「別冊文藝春秋」昭和34年10月)

 P420 !!!

 仙台藩と出てまたドキッとした。

 聴覚を失った谷川主計 その音のない世界で生きる中起こってしまった悲劇
 そこから葛藤もある中、復讐に燃えるのではなく、広い視野を持って考えられる器に脱帽

 

周五郎さんの描く主人公の人を見ると、人間とは?なんて普段考えないことを考えさせられる。

 

 

 

またよい短編集に出逢えました。
端から見たらまだ飽きないの?って感じかもしれませんが、まだまだです(笑)

お次は読書会課題本『青べか物語』 現代小説です。
(最初青かべかと思った・・)


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2023-01-20 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『青べか物語』★★★

 

読書会課題本その2

周五郎の自伝的小説の傑作
うらぶれた漁師町に住み着いた私はボロ舟「青ベか」を買わされた――

 

--------(抜粋)

 

騙し、騙されるのに、なぜか幸せだったりする
若き日の周五郎が見た「人間の生」
うらぶれた漁師町で暮す人々を切々と描く現代小説


根戸川の下流にある浦粕という漁師町を訪れた私は、沖の百万坪と呼ばれる風景が気に入り、このうらぶれた町に住み着く。言葉巧みにボロ舟「青べか」を買わされ、やがて“蒸気河岸の先生”と呼ばれ、親しまれる。貧しく素朴だが、常識外れの狡猾さと愉快さを併せ持つ人々。その豊かな日々を、巧妙な筆致で描く自伝的小説の傑作
沢木耕太郎「山本周五郎と私 青春の救済 山本周五郎」
服部康喜「解説 若き周五郎、人生の海に漕ぎ出す」を収録
注釈付文字拡大新装版

 

--------

 

目次

はじめに
「青べか」を買った話
蜜柑の木
水汲みばか
青べか馴らし
砂と柘榴
人はなんによって生くるか
繁あね
土堤の春
土堤の夏
土堤の秋
土堤の冬
白い人たち
ごったくや
対話(砂について)
もくしょう
経済原理
朝日屋騒動
貝盗人
狐火
芦の中の一夜
浦粕の宗五郎
おらあ抵抗しなかった
長と猛獣映画
SASE BAKA
家鴨(あひる)
あいびき
毒をのむと苦しい
残酷な挿話
けけち
留さんと女
おわりに
三十年後

 

 

・芦のなかの一夜 ★★★★

 描写がよく抜粋

---

 

 

「芦が風を呼んでるだな」幸山船長はふと頭を傾けて云った、「——ちょっと外へ出て風に吹かれようかね」
私たちは甲板へ出た。
火鉢のある狭い船室から出ると、晩秋の冷たい夜気がこころよく肌にしみとった。だらけたような肌の細胞の一つ一つが、新しい酸素を吸っていきいきとよみがえるのを感じた。
「そうさ、芦は風を呼ぶだよ」私の問いに答えて船長は云った、「見せえま、東のほうで呼んでるだ、東のほうから風が吹きだすだよ」
慥かに、船長の指さしたほうから、静かに微風が吹きわたって来るようであった。私はタバコとマッチを出して吸いつけ、船長にもすすめたが、船長は欲しくないと云って手を出さなかった。——月はかなり西に移ってい、空には雲の動きも見えた。岸の草むらでは虫の鳴く音がしきりに聞こえ、微風が芦をそよがせると、葉末から露がこぼれ、空気がさわやかな匂いに満たされた。雲が月のおもてにかかると、そのときだけはあたりがほの暗くなるが、雲が去ると、これらの風景ぜんたいが、明るくて青い、水底の中にあるように眺められた。

 

 

---

 

 

 

この本のおもしろいところは(と言うか趣向なのか)
主人公の会話が省かれていて、相手の返答で予測する箇所が多々あること。

 

こちら新装版
おかげで沢木耕太郎の『山本周五郎と私』を読むことが出来た。ラッキー

 

 

 

 

 

 

 

 

****************************

新潮文庫 (ver.2、ver.3(新装版)がある)

 

「や ver.2 NO.4」 『柳橋物語・むかしも今も

 

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山本周五郎『柳橋物語・むかしも今も』★★★★★+--------(抜粋)幼い一途さで答えてしまった「待っているわ」という一言によって、一生を左右され記憶喪失にまで追いやられて...

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「や ver.2 NO.5」 『五辨の椿

 

 

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山本周五郎『五辨の椿』★★新潮文庫や-2-5読書会の課題本に推した本TVドラマもやっていて、何となく話題性もあるかなと。五瓣の椿最愛の父を失い自らの出生の秘密を知った時...

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「や ver.2 NO.7」 『大炊介始末

 

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山本周五郎『大炊介始末』★★★★★+「おおいのすけ」と読(読めないよね(^▽^;))新潮文庫や-2-7寝込んでいる時に何も出来ず、ぼーっと寝室の天井を眺めていた。やっと回復の兆...

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「や ver.2 NO.8」 『小説 日本婦道記

 

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山本周五郎『小説日本婦道記』★★★★★すっかりハマってしまった大御所山本周五郎うちらの周りでは「周五郎」呼ばわりですが(^▽^;)「周五郎沁みるわ~」友達か?『赤ひげ診療譚...

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「や ver.2 NO.9」 『日日平安

 

 

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山本周五郎『日日平安』★★★★★新年おめでたい題名ね。お友達が買って、その本人が読む前に渡された本わたしが速読だと思っている模様毎日の通勤時間トータル一時間読書なんだ...

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「や ver.2 NO.15」 『おごそかな渇き

 

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山本周五郎『おごそかな渇き』★★★★★+図書館本背表紙NO「や215」宗教的課題とあって一瞬ためらったけど、読まないわけにはゆかない。1~20あたりを中心にどんどん読み進めよ...

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「や ver.2 NO.17、NO.18」 『ながい坂㊤』『ながい坂㊦

 

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山本周五郎『ながい坂㊤』★★★★管理会社さんに『中国行きのスロウボート』を貸したら、その交換分として渡された本(一応何系希望?と聞かれ時代小説と答えてはいた)おぉ・...

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山本周五郎『ながい坂㊦』★★★★勢いに乗っていたけど、途中で宮部みゆきの三島屋シリーズにつかまってしまった(^▽^;)静かな夜に少しずつ読み進めてゆく。全くブレない主水正...

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「や ver.2 NO.20」 『ひとごろし

 

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山本周五郎『ひとごろし』★★★★★周五郎熱はまだ冷めません🔥物騒な題名だけどこちらは会社のコチョイス図書館予約本装丁に笑ってしまった。同時進行に宮部みゆきの『蒲生亭事...

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「や ver.2 NO.21」 『栄花物語

 

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山本周五郎『栄花物語』★★★題名から、平安時代の歴史物語が浮かぶけど、こちらは山本周五郎の栄花です。華やかな平安世界絵巻ではなく、お江戸物語です。13.栄花物語-歴史と...

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「や ver.2 NO.24」 『深川安楽亭

 

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山本周五郎『深川安楽亭』★★★★+Myチョイス(*^-^*)深川は5年住んだこともあり馴染みな場所今と昔を重ね合わせて想像が出来、肌で感じる潮の香--------(抜粋)抜け荷(密貿...

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「や ver.2 NO.25」 『ちいさこべ

 

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山本周五郎『ちいさこべ』★★★★背表紙NO「や225」思えば新潮文庫メインで読み進めていた。裏表紙の膨大なる書籍群を毎度眺め、どれにしようかなと。今回は中編4編江戸の大火...

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「や ver.2 NO.27」 『あとのない仮名

 

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山本周五郎『あとのない仮名』★★★+メルカリでGETした本表紙から庭師のオトコの哀愁?が伝わる。新潮文庫や-2-27(番号的には中盤)--------(抜粋)江戸で五指に入る植木職...

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「や ver.2 NO.29」 『町奉行日記

 

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山本周五郎『町奉行日記』★★★★続々周五郎さんこちらもお昼休みに本屋さんでGET標題作に三番館っぽく安楽椅子探偵の走り!?なんて思ったり。--------(抜粋)着任から解任ま...

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「や ver.2 NO.31」 『人情裏長屋

 

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山本周五郎『人情裏長屋』★★★★何だか男手一つで苦労している案配な表紙哀愁が漂ってますな。山本周五郎あまりに書籍が膨大過ぎて、まずは題名やら気になる作品から読み進め...

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「や ver.2 NO.35」 『あんちゃん

 

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山本周五郎『あんちゃん』★★★★★+続々と読み進めてゆきます山本周五郎こちらも同時読書の彼女チョイス『柳橋物語・むかしも今も』『ひとごろし』予約中--------(抜粋)妹に...

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赤ひげ診療譚』と『さぶ』は新装版にて。

 

以上 現状20冊

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2023-01-08 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『五辨の椿』★★

 

新潮文庫 や - 2 - 5

読書会の課題本に推した本
TVドラマもやっていて、何となく話題性もあるかなと。

 

五瓣の椿

最愛の父を失い自らの出生の秘密を知った時、女は修羅となり復讐(しゅう)の炎に身を投じる。父が愛した赤い椿の花びら一枚一枚に無念を込めて【原作】山本周五郎「五瓣の...

五瓣の椿 - NHK

 

しかし、半分ぐらいまで読み進めている内に「ミスチョイス?」(^▽^;)simatta

 

--------(抜粋)

 

「この世には御定法で罰することのできない罪がある」最愛の父が死んだ夜、自分が父の実子ではなく不義の子なのを知ったおしのは、淫蕩な母とその相手の男たちを、自らの手で裁く事を決心する。おしのは、母を殺し、母の男たちの胸につぎつぎに銀のかんざしを打ちこみ、その枕もとに赤い山椿の花びらを残してゆく……。
ミステリー仕立で、法と人間の掟の問題を鋭くついた異色の長編

 

--------

 

 

ネタバレじゃないけど「燃やしちゃう!?」とまず最初の疑問
そこからして、主人公のおしのに寄り添える感じもなく・・

P217
---

危なかった。本当に危なかった。あたしの胸はまだこんなに強く動悸を打っているし、手は拳にしていないと、指はみじめなほどふるえる。

---

この一文を読んで、人間味は残っているのねと安堵した。

 

---

 

椿の花片を一枚、枕許へ置くときに、あたしは父に呼びかける。お父つぁん、これで恨みが一つ消えたでしょ、——すると父の微笑みがうかび、枕の上でそっと頷くのが、ふしぎなくらいありありとみえるように思う。おそらく、父のたましいはあたしに付いていて、あたしのすることを助け、あたしのしたことでなぐさめられるに違いない。

 

---

どうなの?やはり寄り添えない・・

周五郎さんどう始末をつけるのか。

 

後半戦、おしのの仕業だと気づいた与力の青木千之助
料理茶屋での掛け合いが周五郎節が効いている。

 

そしておしの喀血!!
口からほとばしる血

 

---

「いそがなければならない」とおしのは独り呟いた、「いそがなければ」

---

 

 

第六話 最初の「丸梅」って?・・聞いたことあるような?

即気づいたけど、あまりの記憶のなさに愕然。。

 

 

『五辨の椿』は他の作品とは一線を画す一作でした。

 

 

 



鉛筆で囲った一文
わたしは本に書きこむことはしません。


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2023-01-07 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『あとのない仮名』★★★+

 

メルカリでGETした本
表紙から庭師のオトコの哀愁?が伝わる。

新潮文庫 や - 2- 27 (番号的には中盤)

 

--------(抜粋)

 

江戸で五指に入る植木職でありながら、妻とのささいな感情の行き違いがもとで、職を捨て、妻子も捨てて遊蕩にふける男の寒々とした内面を虚無的な筆致で描いて、周五郎文学に特異な位置を占める最晩年の傑作「あとのない仮名」、夫婦の変らぬ愛情を、枯死するまで色を変えない竹柏に託した武家ものの好編「竹柏記」ほか、「主計は忙しい」「桑の木物語」「しづやしづ」など、全八編を収める。

 

--------

 

 

・討九郎馳走

 馳走番に選んだ主君の真意!?
 そこに疑問が・・(^▽^;)ホント?

 

 

・義経の女

 超短編でここまで読ませる腕には恐れ入ります。

 

 

・主計は忙しい

 得意のおかしみ物語

 

 

・桑の木物語 ★★★★+
(「キング」昭和24年11月号)

 お風呂でホロリ泣くオンナでした。。

 

---

 

「人間の寿命はわからない、どんな名医にも人間の寿命を当てることはできまい、しかし五代も続いて早逝し、躰質が似ているものとすれば、——おそれ多いことだが、いちおう御寿命とみなければならぬ」

 

---

 

 

・竹拍記

 中編に近い(半年間雑誌に掲載)
 電車移動中集中し過ぎて、北鎌倉駅で降りる予定が乗り過ごした(^▽^;)
 もう世界に入り込んで現実が見えてなかった。
 そんな力を持った場面がある一作でした。

 周五郎さんはホント読ませるのです。

 

 

・妻の中の女

 伏線がバッリチ分かった。
 読み込んでいるだけあるなと自画自賛

 

 

・しづやしづ

 何で!?どうして!?
 つい見悶えしてしまった。おしづや何処?

 解説にもあったけど、不仲の奥さまの描写が全くなくて一方的に感じた。
 

 

・あとのない仮名

 もう既に、腕のある植木職人が職も妻子も捨てて、遊蕩にふけるってあらすじを知っているので・・
 それを前提に読むから微妙?文庫本の定め(どうせ先に解説読んじゃうくせにね)
 ハードカバーだと余計な情報がなくて、どきわくするんだけど。
 
 今まで読んだ物語の中でも異質かもしれない。
 随分とグダグダ内面永遠こじれ物語
 よい意味でも、悪い意味でも周五郎さん最晩年で深みにハマった!?どほん。
 これは代表作になるの?って感じな標題作でした。

 

 

 

毎度の木村さんの解説 熱く語っております。
時代小説じゃなく、現代小説だと周五郎さんは言っていたそう。

 

---

 

つぎの言葉はより注目さるべきであろう。〈現在、こういうアトム(原子)時代の生活をしながら、私の、その小説から、読者の共感をよびおこすことができた、とするならば、それはまさしく現代小説であって、背景になっている時代の新旧は、問うところではない、と思うのであります〉

この講演は昭和36年5月に行われたものである。

 

---

 

「わたしの作品は、頭に丁髷こそ乗ってはいるが、全部、現代小説のつもりなんだよ」山本はよくそうわたくしに語った。

 

---

 

 

 

 

 

 

(予約投稿)


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2022-12-29 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『大炊介始末』★★★★★+

 

「おおいのすけ」と読(読めないよね(^▽^;))

新潮文庫 や - 2 - 7



寝込んでいる時に何も出来ず、ぼーっと寝室の天井を眺めていた。
やっと回復の兆しが見えた時に読んだ一冊
と言っても最初の二編を読んで満足
そのまま安らかに眠った。

その最初の二編
・ひやめし物語
・山椿

この・山椿 ★★★★★+
(「講談雑誌」昭和23年3月号)
今までの中で一番じゃないかなと思うほど沁みた。
弱っているから余計だったのかな(笑)

 

--------(抜粋)

 

一読三嘆すべき氏の才華が、
この短編集に開花しているかの観を禁じ得ない――木村 久邇典(解説より)
これぞ周五郎「人情小説」の極致
秀逸の短編10作品!


自分の出生の秘密を知った大炊介が、狂態を装って藩の衆望を故意にうらぎらねばならなかった悲劇を描く表題作
自分たちはおたふくであるときめこんでしまっている底抜けに明るく情味豊かな姉妹の物語「おたふく」
奇抜な視点と卓抜な文体で「剣聖」宮本武蔵を描き、著者の後半期の出発点となった意義深い作品「よじょう」など。
さまざまな傾向の短編から代表作10編を選りすぐった。

 

--------

 

こんなにも山本周五郎に惹かれ、捉われてしまったわたし。
今わたしの身近な読書は周五郎一色です。
一緒に知ってゆきたい欲求
会社の読書友、仲良しのお友達も、そして今回は読書会にも周五郎を提案!(^▽^)/

じわじわと染み入り、無駄のない筆致に感嘆すること然り。

 

 

しかしこんなこともあるのかしら。
半分から先の作品にそこまでのおもしろみを感じず終了///

周五郎に慣れてしまった!?!?

 

ううむ・・一旦距離を置こうか。

 

 

 

****************************

新潮文庫 山本周五郎(ver.2、ver.3(新装版)がある)
収集がついている内に纏めてみた。

 

「や ver.2 NO.4」 『柳橋物語・むかしも今も

 

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山本周五郎『柳橋物語・むかしも今も』★★★★★+--------(抜粋)幼い一途さで答えてしまった「待っているわ」という一言によって、一生を左右され記憶喪失にまで追いやられて...

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「や ver.2 NO.8」 『小説 日本婦道記

 

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山本周五郎『小説日本婦道記』★★★★★すっかりハマってしまった大御所山本周五郎うちらの周りでは「周五郎」呼ばわりですが(^▽^;)「周五郎沁みるわ~」友達か?『赤ひげ診療譚...

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「や ver.2 NO.15」 『おごそかな渇き

 

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山本周五郎『おごそかな渇き』★★★★★+図書館本背表紙NO「や215」宗教的課題とあって一瞬ためらったけど、読まないわけにはゆかない。1~20あたりを中心にどんどん読み進めよ...

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「や ver.2 NO.17、NO.18」 『ながい坂㊤』『ながい坂㊦

 

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山本周五郎『ながい坂㊤』★★★★管理会社さんに『中国行きのスロウボート』を貸したら、その交換分として渡された本(一応何系希望?と聞かれ時代小説と答えてはいた)おぉ・...

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山本周五郎『ながい坂㊦』★★★★勢いに乗っていたけど、途中で宮部みゆきの三島屋シリーズにつかまってしまった(^▽^;)静かな夜に少しずつ読み進めてゆく。全くブレない主水正...

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「や ver.2 NO.20」 『ひとごろし

 

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山本周五郎『ひとごろし』★★★★★周五郎熱はまだ冷めません🔥物騒な題名だけどこちらは会社のコチョイス図書館予約本装丁に笑ってしまった。同時進行に宮部みゆきの『蒲生亭事...

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「や ver.2 NO.21」 『栄花物語

 

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山本周五郎『栄花物語』★★★題名から、平安時代の歴史物語が浮かぶけど、こちらは山本周五郎の栄花です。華やかな平安世界絵巻ではなく、お江戸物語です。13.栄花物語-歴史と...

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「や ver.2 NO.24」 『深川安楽亭

 

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山本周五郎『深川安楽亭』★★★★+Myチョイス(*^-^*)深川は5年住んだこともあり馴染みな場所今と昔を重ね合わせて想像が出来、肌で感じる潮の香--------(抜粋)抜け荷(密貿...

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「や ver.2 NO.25」 『ちいさこべ

 

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山本周五郎『ちいさこべ』★★★★背表紙NO「や225」思えば新潮文庫メインで読み進めていた。裏表紙の膨大なる書籍群を毎度眺め、どれにしようかなと。今回は中編4編江戸の大火...

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「や ver.2 NO.29」 『町奉行日記

 

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山本周五郎『町奉行日記』★★★★続々周五郎さんこちらもお昼休みに本屋さんでGET標題作に三番館っぽく安楽椅子探偵の走り!?なんて思ったり。--------(抜粋)着任から解任ま...

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「や ver.2 NO.31」 『人情裏長屋

 

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山本周五郎『人情裏長屋』★★★★何だか男手一つで苦労している案配な表紙哀愁が漂ってますな。山本周五郎あまりに書籍が膨大過ぎて、まずは題名やら気になる作品から読み進め...

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「や ver.2 NO.35」 『あんちゃん

 

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山本周五郎『あんちゃん』★★★★★+続々と読み進めてゆきます山本周五郎こちらも同時読書の彼女チョイス『柳橋物語・むかしも今も』『ひとごろし』予約中--------(抜粋)妹に...

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赤ひげ診療譚』と『さぶ』は新装版にて。

 

以上 現状15冊

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2022-12-06 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『おごそかな渇き』★★★★★+

 

図書館本
新潮社文庫 背表紙NO. や - 2 - 15

宗教的課題とあって一瞬ためらったけど、読まないわけにはゆかない。
新潮社文庫の1~20あたり中心にどんどん読み進めよう(^▽^)/ゴーゴー

山本周五郎の読書備忘録化しております(笑)

 

先日会社帰り食事するのに、身軽にスマホと『おごそかな渇き』持参で行ったら、
待ち合わせた会社のコに「渋過ぎる(笑)」と若干引かれてしまった。
そうね、山本周五郎 知らなかった頃の私が聞いても苦笑よね。
現金がなくても、クレカがなくても、スマホ一つでお食事出来る。
よいご時世になったものです。

 

--------(抜粋)

 

周五郎絶筆!連載途中で中断した『おごそかな渇き』を収録
さらに、“下町もの” “武家もの” “こっけいもの” “メルヘン調”と、幅広い魅力を集めた短編集

長年対面しつづけた宗教的課題を取り上げ、“現代の聖書”として世に問うべく構想を練りながらも絶筆となった現代小説「おごそかな渇き」
ほかに“下町もの”の傑作「かあちゃん」「将監さまの細みち」「鶴は帰りぬ」、
“武家もの”の名品「紅梅月毛」「野分」「蕭々十三年」、
“こっけいもの”の「雨あがる」、
“メルヘン調の「あだこ」「もののけ」と、周五郎文学のさまざまな魅力を一冊に収めた。

 

--------

 

・蕭々十三年

超短編なのに、予想が出来るのに、胸を打つ一作

 


・紅梅月毛

こちらも同様 伏線が最後に現れる。

 


・野分 ★★★★+
(「講談雑誌」昭和21年12月号)

「江戸っ子でぃ!」
双方もそうだし、せつないね。

 

全然関係ないけど、野分と見ると野分さんFB

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深緑野分『オーブランの少女』★★★初期デビュウ作含む短編集装丁が素敵!中々順調に進まなくて、標題作の『オーブランの少女』を数回読む。備忘録の意味をなさずすっかり忘却...

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・雨あがる ★★★★
(「サンデー毎日」昭和26年7月1日号)

こっけいものの一作
はたし合いの場面で5人相手に刀を取り上げる様を想像してついつい苦笑
新たな仕官の話もそう簡単にはゆかないだろうと予想はついたけれど・・
ツキがない人にはそんな返しがくるけど、前向きに前向きに。

わたしが刻んでいる「相手に期待しない」
怒りを鎮めろ。我も抑えて。

その戒めにもなる一作かもしれない。

 

 

・かあちゃん ★★★★
(「オール讀物」昭和30年7月号)

周五郎さんの市井モノはホント心の奥が温かさに満たされる。
人間捨てたもんじゃないってね。
標題の通り、かあちゃん一家を巡る物語
たくさんの兄弟が当たり前な時代ならでわの一致団結力!
泣かせますわ。

 


・将監さまの細みち ★★★★+
(「小説新潮」昭和31年6月号)

昔は人探しにをするにしても大変だったろうと思う。
名字があるわけじゃなし、想い人を探すこれはもう執念しかない。
相思相愛でも縁がなければどうにもならない。

 


・鶴は帰りぬ ★★★★+
(「週刊朝日別冊」昭和32年6月号)

実さんとおとわの恋の行方は!?
もーどうなるのかハラハラドキドキ
予想がつくようなつかないような・・

 


・あだこ ★★★★★
(「小説倶楽部」昭和33年2月号)

 

★デジャブメモ

---

 

「おれは少年のころ、こういう経験をした」と彼は手酌で一つ飲んでから云った、
「——九つか十ぐらいのときだったろう、場所は半蔵門の堀端で、おれは一人だった、前後のことは記憶にないが、おれは一人で堀端にいた、季節は夏の終わりごろだったと思う、風が吹いていて、おれは風が向こうから吹いて来て、そして吹き去ってゆくのを感じていた、そのうちにふと、いま自分に触れていった風には、二度と触れることはできない、ということを考えた、どんな方法をもちいても、いちど自分を吹き去っていった風にはもう二度と触れることはできない―—そう思ったとき、おれは胸が押しつぶされるような息苦しさ、自分だけが深い井戸の底にいるような、真っ暗な怖ろしさに圧倒された」

 

---

鼬の話を二度読みする。おかしみってやつね。

このお話は再読したいので★★★★★

 


・もののけ

ファンタジー 木像に少し??って感じだけど。

 


・おごそかな渇き

確かに部分部分で違和感ワードが挿入
聖書と言われれば確かにそうかもと思う程度

絶筆になってしまったのは残念でならない。

 

 

 

全体を通してみても絶妙な短編がつまった一冊です。

 

 

 

 

 

 

 

 



余韻に浸ろう♪♪

 

「Maroon 5 WORLD TOUR 2022」 - ◆BookBookBook◆

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迫るMaroon5今週末~(^▽^)/二日間参戦です!!月末月初の激務もがんばれる。あぁ楽しみ~[マルーン5]Maroon5WORLDTOUR2022来日公演特設サイト[マルーン5]Maroon5WORLDTOUR20...

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2022-12-02 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『深川安楽亭』★★★★+

 

Myチョイス(*^-^*)
深川は5年住んだこともあり馴染みな場所
今と昔を重ね合わせて想像が出来、肌で感じる潮の香

 

--------(抜粋)

 

抜け荷(密貿易)の拠点、深川安楽亭にたむろする命知らずの無頼な若者たちが、恋人の身請金を盗み出して袋叩きにされたお店者に示す命がけの無償の善意を、不気味な雰囲気をたたえた文章のうちに描いた表題作。完成されたものとしては著者最後の作品となった「枡落し」
ほかに「内蔵允留守」「おかよ」「水の下の石」「百足ちがい」「あすなろう」「十八条乙」など全12編を収録する。

 

--------

 

 

 

・内蔵允留守

---

 

「もう徳川さまの天下は盤石でございます、主持ちのお武家がたは格別、浪人衆は刀を捨てるときでございましょう、今は剣術のうまい百人の武士より、一人のお百姓が大切な世の中になっております」
「ではもう兵法などは無用だと云われるのか」
「私の申上げた言がそのように聞えましたか」

 

---

オチは分かってました。

 

 

・蜜柑

・おかよ

・水の下の石

 

ここまで読んできて何だか少しトーンがちがう・・
飛んで木村さんの解説(この方なしでは周五郎は語れない)を読んでみて納得

最初の内蔵允留守からこの水の下の石は、周五郎さん初期作品なのです。

武家物としても戦国ちっく(って言ってよいのかな(^▽^;))
どうも堅い 固い

まだ肩の力が入っていたような印象でした。

 

 

・上野介正信 ★★★★+
(「小説新潮」昭和23年6月号)

いやはや これが本調子!
きたねまた ラストにホロリ(。-_-。)

 

 

・真説吝嗇記 ★★★★★
(「新読物」昭和23年6月号)

ガラッと変わって滑稽物であっぱれ!
まさしくおかしみな一編です。

 

 

・百足ちがい ★★★★
(「キング」昭和25年8月号)

 

---

 

―—じたばたしたとって、春が来ねえば、へえ花は咲かねえっちゅうこんだ、おちついてやるだよ。

 

---

大器晩成 少し救われた。

 

 

・四人囃し ★★★★
(「キング」昭和27年6月号)

 

---

 

「あいつはいい野郎だ、それはおれがいちばん知っている、あいつは珍しいくれえいい野郎だ、けれども癪なんだ、どうにも癪に障ってならねえんだ」

 

---

 

もう外も暗くなっていた。あけてある障子の間から高い空が見えた。そこにはまだ残照に染まっている雲があったが、それも濃い牡丹色で、殆んどあるかなきかの色であった。薬研堀を隔てた、向こうの家にも灯がつき始め、やがて、女中のあがって来る足音が聞えた。
おつまは手早く涙を拭いて、帯の間から紙入を抜き出した。その手の白く動くのが、暗いなかで仄かに見えた。‥‥‥囃しの音が止んだ。

 

---

この最後の描写が素敵

 

 

表題作
・深川安楽亭

 

鐘馗の権六 ・・・鐘馗?久々にナゾワード(宇江佐さん参照)

鍾馗 - Wikipedia

 

表題作だけあって、上手い(としか言えないわたし・・)

---

 

「——その人と夫婦になったら、はなれるんじゃねえぞ、どんなことがあっても、いっしょに暮らすんだ」

 

---

 

 

・あすなろう

〈明日はヒノキになろう〉

 

 

・十八条乙

"法"とは何かを問う一編

よきことをしたにも関わらずそれだけの年月を幽閉されるのはキツイ

閉門蟄居とは?(初耳 勉強になります)

蟄居閉門(ちっきょへいもん)の意味・使い方 - 四字熟語一覧 - goo辞書

 

 

・枡落し

七難九厄(こちらも初耳。。)

七難九厄とは - コトバンク (kotobank.jp)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし今朝のサッカーの結果には驚いた( ゚Д゚)マジか!

明日はMaroon5!!
有名どころでゆきましょう~フレフレ

 

Maroon 5 - Moves Like Jagger ft. Christina Aguilera (Official Music Video)


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2022-11-30 | 山本周五郎

 

山本周五郎
『栄花物語』★★★

 

題名から、平安時代の歴史物語が浮かぶけど、こちらは山本周五郎の栄花です。
華やかな平安世界絵巻ではなく、お江戸物語です。

13.栄花物語 - 歴史と物語:国立公文書館

 

勤労感謝の日 悪天候は前から分かっていた。
相方は出張準備でばたばたしているし、腰を据えて周五郎さんを読もう。
ってことで長編をチョイス★P701
読み応えがありそうな田沼意次の時代物
夜はワールドカップドイツ戦⚽
(勝てる気がしなかったのでテンション低め×××)

 

--------(抜粋)

 

収賄は事実か。近づく程、彼は高潔に見えるのだが。

徳川中期、時の先覚者として政治改革を理想に、非難と悪罵の怒号のなか、頑なまでに己れの意志を貫き通す老中田沼意次――従来、賄賂政治の代名詞のような存在であった田沼親子は、商業資本の擡頭を見通した進取の政治家であったという、新しい視点から、絶望の淵にあって、孤独に耐え、改革を押し進めんとする不屈の人間像を、時流に翻弄される男女の諸相を通して描く歴史長編

 

--------

田沼意次
即浮かぶのは、池波正太郎『剣客商売』でしょう。
(こちら途中挫折したまま(ー_ー)zzz)

 

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池波正太郎『剣客商売』★★★★★借りたまま本箱で眠っていた(ある意味借りパク)いつか読もういつか読もうと日々は過ぎ・・渋めなハードカバー挿絵付読んで一言おもしろかった...

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まず主要登場人物一覧から、想像しつつ本編スタート

 

月の盃

 

汚名の人

登城時刻が四つ時(午前10時頃)とは、今で言うフレックスですな。

 

---

 

「政治は庶民のことなんか考えやしない」と信二郎が遮った、「政治というやつは、征服者が権力を執行するために設けた機関さ、いかなる時代が来、いかなる人がやっても、政治がその原則から出ることはないんだよ」

 

---

 

 

冬のちまた

 

夕顔の少将

甘美な毒 

 

---

 

彼女には彼女の良心があり道徳があるのであった。

 

彼女は烈しい情熱の衝動に圧倒された。それはかつて経験したことのない、灼けるような、あらゆる筋肉の斂縮を伴う発作であった。

 

---

 

安藤対馬邸 陸奥の国、磐城平藩藩主の中屋敷が蛎殻町にあった。

遠州相良藩主田沼意次

 

 

香汗

 

狩の行事

 

---

 

「資本、利潤、経済」と定信は吐きだすように云った、「筆頭老中ともある人の口から、そのような言葉を聞こうとは思わなかった、まるで、——まるで商家の手代のようだ」
そして嘲笑の眼で相手を見、長袴をきれいにさばきながら、定信は去っていった。

 

---

 

「いっておくが、人間が善良であることは決して美徳じゃあないぜ、そいつは毀れ易い装飾品のようなもので、自分の良心を満足させることはできるが、現実にはなんの役にも立たない、そのうえ周囲の者にいつも負担を負わせるんだ」
「まわりの者に負担を負わせるって」
「しかも自分ではまったく知らずにさ、——もっともそれで終わることができれば幸福かもしれないがね」

 

---

 

——女に生れてくるというのは因果なものだ。
おはまはそう云った。身につまされたのであろうか、そのおはま自身が、求めて苦労をしようとして泣いている。苦労させたくないという男の気持を、逆に悲しがり怨んでいるのである。‥‥‥泣くことに楽しむほど、おはまはもう若くはない。云っていることは本気なのだ。決してみえや意地ではない、本気で泣いているのだということは信二郎にはよくわかった。
——人はこの絆のために、愛したり憎んだり、殺しあいさえするんだ。この絆のために、‥‥‥ばかなものだ。

 

---

 

「金というやつは、持っている人間によって汚れもすれば清くもなる、——おさださんの手に渡れば、それでこの金も清くなるよ」
「旦那、そう思って下さいますか」
「おれが思うんじゃない、金というやつはそういうものだというだけだ」
そして信二郎じゃそれをふところに入れた。
「どうかお願い申します」
すべてをそのひと言に託すように云って、新助は両手を膝につき、低く頭をさげた。

 

---

 

 

あだ化粧

 

---

 

―—病人は死期が迫るとよく自分の手を見る
という俗語がある。

 

---

 

 

かはたき

家老の服部半蔵

 

小金ヶ原

 

---

 

「外様から将軍世子の妻を迎えることはできない」

 

---

 

 

獲物

 

---

 

「やる以上は共犯者になる、共犯者になることを怖れるなら手を出さぬがいい、おれはどちらかの共犯者にならなければならなかった、そしてその一方を選んだのだ、もう引返すことはできないし、手を出した以上は裏切るとか裏切らぬとか、名分にこだわる必要はない、この事実の上に立って、ここから歩きだすよりほかに途はないんだ」
保之助はそのことを頭に刻みつけるかのように、暫くじっと眼をつむっていた。

 

---

 

 

花のうわさ

足音

風の彼方

 

「倹約な箱入り息子」

 

---

 

廊下の外は裏庭になっていた。榎らしい、まだ枝の裸な太い樹が、横に五六本並んでいて、それを境に向こうの暗い宵闇のなかに、低い平屋の小さな家があり、煤けた障子にぼうと、いかにも侘しく灯の映っているのが見えた。
―—あの灯の下にも生活があるんだ。
保之助はぼんやりとそう思った。その灯の色はほの暗く乏しげで、貧しい生活をそのままあらわしているようであった。
―—この茶屋の華やかな騒ぎを、あの灯の下の人たちはどう聞いているだろうか。

 

---

 

 

白書院評定

 

どうしても意次目線になってしまい、
白河候が軽んじて懐古趣味な武家社会にしがみついているようにしか思えない。

 

---

 

―—この人たちは自分の家が焼けていることにも気がつかないのだ。
詰所へ戻りながら、意次はそう思った。
―—自分の肌に火がついて熱さを感ずるまでは、火の恐ろしさを知ろうともしない人たちだ。

 

---

 

 

埃立つ街

傷心

 

---

 

―—倹約な箱入り息子だって三年経てば三つになるさ。

 

「青山は悪いやつだ、おまえは悪人だぞ」
「それをいまごろ知ったのか」
「きさまは悪人だ」保之助は唇をふるわせて云った、「おれはおはまさんに会った、あの人は笑っていた、泣いてくれたら、おれはもっと楽だった、しかしあの人は笑っていたぞ、わかるか信二郎」
「おはまが笑い、保之助が泣くか」

 

---

 

「主従とか夫婦、友達という関係は、生きるための方便か単純な習慣にすぎない。それは眼に見えない絆となって人間を縛る、そして多くの人間がその絆を重大であると考えるあまり、自分が縛られていることにも気づかず、本当は好ましくない生活にも、いやいやひきずられてゆくんだ」

「おれはいつもおれ自身でいたい、だからどんな絆に縛られることもがまんしないんだ」

 

---

その子の気性が理解出来るような気がする。
どちらかと言うと相方と重なる。

官覚の歪み

 

月代(さかやき)・・未だに読めないわたし 

 

 

慥かな足音

 

---

 

武士の魂といわれた刀が、意次には凶器としか考えられなかったのである。

 

---

 

「われわれのやって来たことは、汀で砂の堤防を築くようなものだった」

 

―—隠退するがいい、肩の荷をおろして、もうお互いに休息しようではないか。

 

---

 

 

愛の明暗

 

---

 

「そうだ、善とか真実などというものは、実際には意味がないのかもしれない」

 

---

吉原の火事

 

 

定信登場

 

---

 

大樹は風雪の中でこそ培うべきものだ。こう云って、自分の言葉のりきんでいるのが可笑しいかのように唇でそっと笑った。

 

確実に自分を追いつめてくる、眼には見えないある力の存在。

 

「その覚悟をしていた筈ではないか」
駕籠の中で意次は自分に云った。
「いまになってなにを狼狽するんだ」

 

「なに、不利な戦いには馴れている」
「——まったく、いつも不利な戦ばかりやって来たものです」意知はこう云って苦しそうに顔をそむけた、

 

意知の死んだ翌日、佐野善左衛門の罪科がきまり、即日切腹になった。

 

---

 

「侍どもは権威に腰をかけて飢え、商人どもは恐れいり奉って暖衣飽食する。まことに天下泰平というわけですな」

 

---

 

 

しぐれの中

ぬかった道

 

---

 

―—この世に生きている以上、あらゆる者が無償ではいられない。

 

---

 

 

 

全体を通して青山信二郎、藤代(河井)保之助を中心とした市井の生活を描く。
自由気ままな信二郎に惹かれしまうけど、安之助の方に真の武士を思う。
いつの時代にも上手く立ち回る人もいるし、一心を貫く人もいる。
つながりのある田沼意次に関しては、どう感情移入してよいものやら?
(『剣客商売』の印象が強)

何だかトーンダウンしてしんみり終了

心中して幸せに? 死してお互い煩わしい現実から見えぬ世へ。


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