ハフヤ・・・「洋上遥かに南の海より新年のご挨拶を申し上げます」という意味だそうです。
航海する船の上にいる漁師さんから岬で待つ家族に届く三文字の無線電話。
船の電報ってやつでしょうか。
日本一短い年賀状です。
今も使われているのかどうかは定かではありませんが。
岬で待つ家族はこの三文字を受け取り
遥か航海を続ける主の無事を想い祈るのでしょうね。
船が岬に戻る頃、
少し遅いお正月でしょうか。
それとも・・・
妻が用意して待つ最初のごはんて何だろう・・・
よそのごはんのいろんな事情が気になる今日この頃であります。
「今日、父ちゃんが帰ってくるだべっさあ~」
「したら、一本つけてやってよ。そこにあるイカもってって炙ってやってよ」
「いつも悪いね~」
「父ちゃんがいる時は、のたりくたりしてんの見ててよ、
なんだかもう、はよ海さ出てくんねえかって思ってたけんどよ、
したって、お正月は父ちゃん毎年いないだべっさあ・・・したらよ・・・」
「父ちゃん帰ってくるっていったらよ、
嫁さんがなんか作るっていうんだけんど、
悪いけどあん人のはだめだねえ。
あん人のしゃれた都会のもんは父ちゃんの口にはねえ・・・
んだべ、どうかなって思ってよ」
「最近の若い人みたいに
わたすの愛の数だけつみれにしたからよとは、絶対にいわないけんどよ、
父ちゃんが最初に口にしてえのはわたすのごはんだべさ。そうだべ。
それをいちいち嫁さんが口出してくるもんだからよ・・・」
とまあ姑VS嫁は置いといて・・・
海から上がった夫に一番最初に出してあげたい妻ご飯。
夫には何が出てくるのかたぶんわかっているのだと思います。
寄り添って生きている家族には
ハフヤの三文字のように
語らずとも理解し合えるストーリーがあるもので、
どんな質素なものでも最高のストーリーにする力があります。
家族のなかで語らずとも語り合えるごはんてありますか?