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food planner cacoの日々もぎたてスピリッツ・・・

小さなイチゴとシャイな女神

2013-04-09 22:11:44 | ふと思うこと
よく通る場所でお野菜や果物を売っている若い女性がいて

傍にいつも小さな男の子を連れているんです。


女性に話しかけてみると、

ちょっとシャイな可愛い笑顔。

言葉が少したどたどしく外国生まれの方かな。

目鼻立ちがくっきりとしたお顔立ちから、日本からはそう遠くない国でしょうね。

農家さんではなく市場で仕入れて売っているらしい。





スーパーで綺麗にパックされたそれとはだいぶ違っています。

同じお値段で見た目ビューティフルなイチゴが買えることは知ってるけど

彼女から買いたいと思いました。


何度もなんどもパックの底を確認し

はい、これ!って手渡してくれます。


たぶん安い仕入れなのだと思います。

不揃いだったりするから。


ずいぶん寒い頃から売りに来ているのは知ってたよ 





種が白ゴマみたいだよ。


イチゴは江戸時代にオランダから渡ってきたため、

オランダイチゴっていわれていました。

現在は一般的に果物として売られていますが、

一年草という基準のもと、農林水産省では野菜のカテゴリーに入ります。





ビタミンC以外に、何かが濃縮されてるんだよね。


一生懸命に子供の為に。

母の頑張る姿。


とてもシャイな裏にある強さ。

ほんとは接客が苦手だって思ったことだってきっとあったよね。

彼女の売るイチゴから伝わってくる強さとか優しさとか。

フルーツは神様からの贈り物。

こんな人から買いたいと思ったんだなあ。


私にとって美味しいとかオーガニックだとか

そんなことはどうでもいいや。

もはや胃袋をただただ満たしてくれるものではなく

「いただきます」の後に私のハートが輝くような

そんなテーマと向かい合いたいと思う今日この頃であります。


ネイティブアメリカンの民話で冬の精のもとへ顕れる夏の精のお話があります。

冬の精が自分の季節が終わったことを認識できず

新しい季節の精が出てきます。

冬の精が凍らせる全てのものを夏の精が溶かし

緑に変え、花を咲かせる。

冬の精の住んでいた家が木となって顕れ、

その木になる赤い実こそがイチゴの始まりと云われる民話です。





ぼとっと音をたてて・・・

まだ綺麗な姿を残して落ちる椿の潔いこと。


そろそろ次の季節の精がやってくる頃でしょうか。

少しシャイな女神が次は何を売ってくれるのかちょっと楽しみです。



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