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介護療養型医療施設の現場

2018-09-10 01:32:12 | ふと思うこと
5年ほど前から介護療養型医療施設の厨房で夜に働いていました。

保育園が終わって夕方からの勤務だったので

病院に入る前にはビシーッと気を入れ替えていました。


病院の食事は個人それぞれ違うのでかなりの集中力が必要で神経を使います。

食事は常菜、軟菜と別れ、それぞれに魚禁、青菜禁の人・・・

この禁というのは食してはいけないもので数十種類以上あります。


おかゆ、ご飯の大盛り、小盛り、1/2量・・・

嚥下が難しい方のレベルがあって、

流動食、ミキサー食、

ゼリーになっていたり、とろみをつけたり

とろみだけでも数々のレベルなのです。


間違えることは許されないので

ひとりひとりの情報を確認しながらとても慎重さを必要とします。

今までにない経験でしたが

私はいつも人の命を預かるそばでお仕事をさせて戴いていることが多いようです。


夜勤の先生にお夜食を届ける時に

病棟を通過していきます。

ものすごいうめき声が病室から聞こえてくるたびビクンとします。

誤嚥です。 


いつも名前を確認しながら食事を用意していたので

病室の名札を見て、あ、〇〇さんてこの人なんだ。

数日後に配膳のところから名札が消えていました。

これが老人介護医療施設の常です。


老人介護施設内にデイサービスもあります。

混むのはたいてい連休だったりします。

おそらくご家族で連休くらいは介護から解放されたいと

お預けになられるのだと思います。


可能であれば介護から少し解放されること、

すごく大事です。


介護食のセミナーがあると時々参加していました。

こういうセミナーへ参加すると

介護を経験された方との出会いがあります。

今の自分の精神を共有しあえる方との出会いは心が救われます。

お正月のおもちが喉につまるのを防ぐために

お餅を白玉粉に変えるそうです。

いろんなアイデアがあって笑いさえ出てきます。


介護は夜眠ることができない日があります。

認知症の場合、

夜になると症状が悪化することが多いです。

夜の徘徊だけでなく、

排泄物に触れて部屋中が汚れてしまうというケースもあります。

弄便(ろうべん)という行為です。

一度でも下の世話に関わると心が折れます。

不眠、鬱になってしまったりする人もいます。


こうなると施設にいれようと考えます。

この時、認知症である本人に意識がまだ少しある場合

家族はなかなか施設に入れることに踏み切れないものです。

が、親を施設に入れることに罪悪感を感じるというのは

こちらのエゴであるかなとも思うのです。


ますますの高齢者社会。

まだまだもう少し先のことぐらいに思っていましたが、

神戸の父も東京の義母も高齢者。

ただいま大波のなかにいます。


神戸を行ったり来たり、

姑も次のお正月はおせちを作ることはできなくなりました。

とほほですが、笑うことにしています。

私は自分の人生を親のことで犠牲にしようなどとは少しも思わないのです。

自分のやりたいことをやり、親のお世話をするにはどうしたらいいか?

逆算して考える日々です、可能な限り。

起業は予定よりも大幅に遅れていますが

全てはベストのタイミングでやってくる!

それくらいに考えています。


追記

不眠になって医者へ通うと必ず薬を処方されます。

軽い睡眠誘導剤。

このなかにエチゾラムという薬があります。

これは私の父が飲んでいたものです。

母が亡くなって以来この睡眠誘導剤を処方されていました。

医師が認知症を発症する可能性がある薬だと家族に伝えながら処方するのです。

日本のこの医療の現実に驚いています。

自分の身は自分で守るしかないですね。

そのためには他人のせいにもしないことです。


エチゾラムだけではないので

睡眠誘導剤、心臓病の薬など・・・

医師に相談して副作用をきちんと把握することが大事ですね。

そういう時代のようです。








 

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