ページを繰っていくと昨年の『御舟の原型ー鯨船』の写真が掲載されたところには、新しい
写真が入れ替えられています。それが写真上の冊子の下段で『昔の河内祭の風景』と題され
たセピア色の写真で、説明には~おそらく大正時代か昭和初期に撮影された絵葉書の写真で
ある。今とあまり様子は変わっていないが、注目すべきは屋形船の多さと停泊位置で、河内
島を取り囲むように多くの屋形船が見られる。当時、河内島にはアバ(網場)という、川に
流した木材をせき止める仕掛けがあり、川の中の屋形船はアバのワイヤーに船をつないだ~
アバ・・・この間の『古座川魅力まっぷ』で出てきましたね。なんとなく、イメージがわき
ました。この写真の枠外に≪景 全 祭 夏 明大内河座古野熊伊紀≫と右からの
印字です。当時は白黒写真だった(まさか当時もセピア色じゃないやろ)ので、きれいに
飾られた御舟は写真では見られなかったでしょうが、一度でも御舟を、河内祭を見たことが
ある人が手にしたら、岡本太郎氏のようになまめかしく思いだしたかもしれません。
いよいよ最後のページになりました。上下の冊子を見比べると左のページの中段が少し変更
になっています。私は見比べ、読んでみて昨年の説明文は残しておく方がいいと思ったので
す。今年省かれてしまったのが『祭りは究極のエコロジー』と『祓い川』のふたつ。
『祭りは究極のエコロジー』 弁財天を祭る九龍島のうっそうとした森には、底なしの井戸
があるから入ってはいけないという言い伝えがある。こうした話は、単なるおとぎ話ではな
く、むやみに立ち入らないことで大切な水源であり、魚を養う森を守り、環境を維持しよう
という先人の知恵の表れである。祭りの伝統を維持し、鎮守の森を含む広大な祭祀空間を
守ることは究極のエコロジーでもあるのだ。・・・環境保護、自然保護運動ということね。
そんな大事な項目をどうしてカットしてしまったのか?と思いながら、ハッと思い出した。
説明にも≪九龍島にはむやみに立ち入らない≫そして、冊子の『河内祭の聖なる空間』の
項目でも、九龍島には貴重な動植物が多い、むやみに立ち入らないようにしたい・・・と
かかれているけどぉ、『紀州浪漫誌』の特集で、インストラクターに従ってカヤックで島に
渡り、キャンプしてバーベキューを食べる写真が載っていたけど、いったいどっちなんだい
観光客誘致のため、最小限のキャンプ?勝手に渡る輩もいるんじゃないかと心配です。
『祓い川』 古座川は古くは「祓川(はらいがわ)」と呼ばれていたという。月野瀬地区
の古座川右岸に「祓の宮」という、河内神社のように社殿のない古い形式の神社があり、こ
こは弘法大師を開基とする霊山、重畳山(かさねやま)へ入る修験の道の入り口にもあたる
古くは三宝院門跡や聖護院門跡が大峰入りの際、ここに参拝してお祓いをする習慣があっ
たといわれている。古座川は聖地熊野の中心部へ分け入る前の禊の場として、特別な意味が
あったのだろうか。・・・これも残しておくほうがいいと思うけど、最後に・・あったのだ
ろうか?と疑問視してるから、一年のあいだにそうではなかった!ということが立証されて
しまったのかも・・・なんて、私も無茶をいいますなぁ・・たぶん、冊子のスペースの問題
でしょうね。今年の下段の『古座流の獅子舞』は昨年の方にも掲載されているので、発行の
≪熊野水軍古座河内祭の夕べ実行委員会≫がこのページ数の中に絞り込んだ項目だけの掲載
にしたんでしょう。もしかしたら、来年度も今年の中から、はたまた昨年の内容から消える
ものがあるかもしれない・・・え?そしたらまた来年もこの冊子をもらいに行って、確認し
なくちゃならないやん!気になる一冊!ということだ。
裏表紙に若干の変化が・・・。昨年のは広告はなくすっきりしていましたが、今年は違いま
す。古座観光協会の貸し出し自転車の広告が。古座観光協会は古座駅舎内にあるので、そこ
で申し込んで借りるのだろうけど一日レンタルして広告写真の一枚岩まで行ったら、
1500円は安いかも。まさか、帰りも観光協会まで自転車で戻る・・いくら電動アシスト
自転車とはいえ、バッテリー充電は持つのかなぁ。≪河内祭 ガイドブック≫来年も期待し
てるからね~。