歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

岳温泉 夕食は「創作会席」から「捜索会席」へ?

2007年11月02日 | 旅の話し
昨日の続きです。

さぁ、いよいよ食事の始まりです。食前酒を飲み干し、固形燃料で加熱された銀色の器に身を委ねる「かの!松茸様!」に意を決して箸をつけます。

大胆に、一片を箸で摘み、中心部に歯を下ろし半分を口の中に入れます。箸先に残るもう半分の松茸を睨みながら、松茸に出会えた喜びを噛みしめます。

これまでの数少ない「松茸体験」を振り返りながら、今、口の中でかみ砕かれていく松茸の、歯触り、舌触り、シャキシャキとした食感の中に、「丸味」と云うか「ねっとり感」を感じつつ、ゆっくりと味わいました。食感はOKです。

次は香りです。かみ砕かれた松茸を、舌と上顎で包み込み、鼻から息を吸い込み、一息おいて、鼻から息をゆっくり出します。



「アリャ? 何だこれ?」と思い、数回にわたり鼻呼吸をくり返し、箸先の松茸にも鼻先を近づけたのですが、それらしき香りはしません。

鍋に鼻を近づけると、松茸の隣に横たわる「長ネギ」の香りが鍋全体を被っています。

あの永谷園の“松茸のお吸い物”の“香り”が無い! 私の「松茸の香り」の「物差し」は永谷園なのです。

始めて松茸を食べた時、これは!「永谷園」の香りだァ!と思いました。

「香り松茸、味しめじ」と云われます。香りの無い松茸は寂しいです。今回の「お席リザーブプラン」の料金では、国産松茸は無理なのです。

今年は、北朝鮮産は経済制裁により、中国産は食品の安全性問題により、出回っていないようです。その分、欧州産とカナダ産で賄われているようです。

兎に角、何処産でも、香りが無くても、それでも松茸は松茸です。当日は「美味しい、この食感がイイ」と云いながら有り難く頂きました。


二品目は「柿と蕪とブロッコリーのサラダ」です。器と云い、盛り付けと云い、味付けとイイ、問題有りませんでした。



三品目は「旬魚と菊花冷製盛り」です。「旬魚」には、ヒラメ、ウニ、アオリイカが使われていました。


それで、この旬魚は「山葵醤油」ではなく、何やら「不思議」なドレッシングが使われているのです。

カルパッチョのような「強い味」も無く、魚の持ち味を生かしたと云えば、そうかも知れないと云った、良く判らない味付けになっていました。

おじさんとしては、お刺身は、やっぱり、山葵と醤油で食べたかったです。

只一つだけ、始めて見た、始めて食べた「大根ゼリー」です。魚がこの、大根ゼリー上に盛り付けられていました。

大根ゼリーは、甘さを押さえ、サッパリしてトテモ気に入りました。但し、これは、これとして、デザートとして味わいたいです。

サッパリとした「旬魚」は、それは、それとして「山葵醤油」。大根ゼリーはデザートとして、別々に出す方が良いと思いました。

ここまでの、「サラダ」と、「旬魚」の料理は、無国籍料理と云うか、創作料理のようです。

これから出される創作料理が、「一体これは何なんだ!?」 云うような「捜索料理」になって行くのか、多少の不安と、多少の期待を抱きつつ、「温めの澗」を飲み干し、グラスワインを注文。

夕食の途中ですが、今日のところはこの辺でお終いとします。


それでは、この続きはまた明日。 




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