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歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

東京駅の赤レンガ駅舎 ⑤ 三菱一号館は揉めて 

2013年01月21日 | 東京の風景
一昨日の続きです。

そして、“東京駅赤煉瓦駅舎シリーズ”の最終回のつもりです。

“東京国際フォーラム”を正面に見て右に曲がります。

見えて来ました、赤煉瓦の建物。


三菱一号館です。一丁倫敦(いっちようロンドン)の名残りです。


でも、しかし、昔の“三菱一号館”ではありません。レプリカなのです。ホンモノは1894年に建てられ、74年後の1968年に取り壊されているのです。

68年当時、この由緒ある明治の建物を、壊す、壊さない、保存する、保存しないで、所有者の三菱地所と、文化庁とかその筋の関係学者とかで、いろいろな思惑が入り乱れ、相当に揉めたそうです。

でも、しかし、そんな雑音?をよそに、三菱は抜き打ち的に、突如、解体工事に着手したそうです。

あの頃は、古いモノを大切に、と、云うよりも、古いモノより新しいモノの時代でした。高度成長の真っ直中で、丸の内では事務所需要も増大していたのです。“スクラップ&ビルド”の時代でした。

1968年と云えば、私が高校を卒業して社会に出た年です。赤羽駅から東京駅を通過して浜松町駅まで通っていた頃です。いま思うと、電車の窓から工事の風景は見えていたのかも知れません。

当時は、まったくそんなもめ事は知りませんでした。赤煉瓦にも興味はありませんでした。時代も、私も、若かったのです。

このレプリカは取り壊されてから44年後の“2009年”に再建されたのです。今から、たった3年ほど前の“新品赤煉瓦建築”です。昔の一号館の建っていた場所とは少しだけ違うそうです。

一つの時代が、人間が、年老いてくると、昔の時代を懐かしみ、古いモノを大切にする風潮、気持ち、が芽ばえてくるのです。

イイ事なのか? あまりイイ事とも云えないのか? ナカナカ、ムズカシイことなのです。

生まれた時から、低成長で不景気で、青春期を時代の老年期に重なった人達は、かなり不幸・・・? それとも、新しい時代の幕開けを体験できる? 兎に角、世の中は、ヨクなったり、ワルクなったりの繰り返し・・・・・・です。

それにしても、どうして、こんなに、赤煉瓦の建物に惹かれるのでしょうか? 暖かくて、懐かしくて、安心で、ほころんで、落ち着くから・・・。


先ほどの“東京国際フォーラム”のガラス建築は、冷たくて、不安で、緊張で、落ち着かないのです。

こちらにも、“カフェ”があるのです。ちょっとだけメニュー看板を拝見。


このお店の名前は“Café 1894”です。判り易いのです。


それで、この“三菱一号館”ですが、明治の匂いが漂う美術館になっているそうで、床は創建当時と同じく板張りで、足音がとても響くそうで、来館の際には、靴底の材質に気を付けた方がよいとのこと。

煉瓦建築は外壁だけが煉瓦で造られ、床とか、天井とかはフツウ木造なのです。いつの日にか、靴底に注意して美術館を訪れて見たいと思います。

最終回のつもりでしたが、いろいろな都合で、本日はここでお終いにします。

次回が、最終回となる予定です。

本日は、これより、自転車の後輪タイヤを交換します。後輪の減りは前輪の二倍の速さで進行します。購入後3年と2ヶ月で初めてのタイヤ交換、チューブも序でに交換です。


それでは、また。


それにしても、19日から上映が始まった“東京家族”いつ観に行くことにするか・・・・・・。


コメント
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