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横浜人形の家 - Yokohama Doll Museum

2012-03-05 00:07:17 | 横浜人形の家
作品として人形を鑑賞するのは初めてなのかもしれません。今までに無い経験で少し目眩を感じたような気がしました。

大倉山の梅園で梅を見た後向かったのは「横浜人形の家」でありました。
港が見える丘公園のふもとにあるフランス橋を渡り、山下公園入り口手前に人形の家はあります。


いつもより早く出かけたとは言え、梅を見た後なので急いで入らないと見学時間が少なくなってしまいます。なので外観写真はおろそかに。。。すみません。。

「コーヒーの大学院」おっちゃんの奥様の話によると「人形の家」はかつては別の場所にあったのが2006年に4/22にリニューアルオープンしたそうです。
これまで何となく入る事無く過ごして来てしまいました。

それが何故だか最近妙に気になり出し始めました。
多分。。普段はちょんまげの話ばかりのNHKの「歴史秘話ヒストリア」でたまたまやっていた。。

 「2/15 第101回 “カワイイ”に恋して」~中原淳一と「カーネーション」の時代~
 「2/29 第103回 ニッポン大好き!がんばって!」~ヘレン・ケラ

を見てしまい例の如く脳のシナプスが再結合していたようです。
でも行ってみたいと思うのですが例の如く出発がグズだったり寄り道をしてしまうため入館に間に合わないのでした。

「よし!今日は人形の家にいくぞ!」
「おーっ!」

と夫婦で気張っていって来たのであります。

入場料は300円です。このご時世にかなり安い設定かと思います。
季節ごとの特別展示等で展示品が異なる事から何度でも足を運んでもらい易い価格設定になっているようです。ちょっと感動してしまいます。

入ると直に「ある人形」が出迎えてくれます。人によってはコレだけ見続けてしまうかもしれません。。が話が進みませんので一般展示を見ていきます。

日本各地はもとより、世界各地の人形がドドドーンと展示されています。
凄まじい量と素晴らしいセレクションです。当日写真に納めたうち、そこそこ撮れたものを紹介します。本当にごく僅かな紹介です!

ちなみに館内はフラッシュを使わなければ写真撮影は自由だそうです。
もし撮影されるときは。。
ガラスにレンズを付ければガラスの写り込みを大幅に避けられます。。が。。ガラスを汚してしまうようなことはしないで下さいね。
展望室ならともかく作品や展示物が入ったガラスケースは触るべきではないでしょう。

映り込みが気になる方はPLフィルターを使えばある程度は消す事ができます。私も今回使いました。
ただ館内はそれなりに暗い上にフィルターで光量が落ちるので、手ぶれ補正や高感度に強いカメラがあると心強いでしょう。

あと。。ずーっと場所を占有していると他の人が見られなくなってしまいます。
見たい方がいるときは譲って人が少ない時を選んで撮りましょう!
せっかく撮影を許可してくれていますので、気持ちよく楽しませていただきましょう!


京都の伏見人形です。まるんとした形で直ぐに夫婦を瞬殺しました(笑)


神戸のカラクリ人形のようです。動くところこそ見られませんが、この表情をみるだけでも楽しくなってしまいます。


徳島の竹の人形です。顔は竹の節の部分を利用しています。細工もさることながら節を見極めているんですね。あたかも竹の中にいる人形達があるがままに出てこられるように掘り出しましたという感じが伝わってきます。
人間の眼力というのはスゴイものです。


デンマークはバイキングでしょうか?
小さなバイキングビッケ」を思い出します。ハルバル~!


ロシアのウサギさんとキツネさんでしょうか?目や色使いがとても新鮮です。
個人的にはラッパを吹いているつり目のウサギさんがとても好きになりました。


御近所の韓国の人形は伝統的な衣装も凄いのですが、日本人の感覚と非常に近い物を感じます。根っこは同じところを共有しているような気がします。


「じゃじゃまる、ピッコロ、ポロリ」と「にこにこぷん」の人気キャラクターもいました。良い意味でNHKらしいキャラクターです。「にこにこぷん」だなんて何て甘美な響きなんでしょう(笑)。。


「三匹の子ぶた」をモチーフにした「ブーフーウー」もいまいした。姿だけで兄弟それぞれの性格がわかるのも面白いですよね。

そのむかしNHK総合では「プリンプリン物語」や「真田十勇士」と優れた人形劇が数多く製作されていました。

Wikipediaの「プリンプリン物語」を見ても何故か「ルチ将軍」の名前がありませんでした。。そんな馬鹿な!!
ということで漁ってみるとこん項目までもが別途ありました。。
手っ取り早く当時の絵をみたいのであれば「君はルチ将軍のIQを覚えているか?」という日経の記事を見て昭和を懐かしんでみてもよいかもしれませんね。


オリンピックの公式キャラクター達もいましたよ!「こぐまのミーシャ」は今でも愛らしキャラクターだなぁと思うのですがリンク先の内容を見たら、その内容はかなりハードなのですね。。ちょっとビックリしました。
でも、ミーシャはかわいいですね。今でも多くのファンがいらっしゃるようです。


和製フランス人形の「藤娘」は「文明堂のCMのマリオネット」で有名な川崎ブッペさんによるものです。
調べてみましたが日本人形劇人協会協会功労者にも名前を連ねられていましたが、あまり情報がありません。。
現代風でもあり洗練されていてステキであります。

藤娘は日本人形では多く見られるモチーフですが、フランス人形のものを見たのは初めてです。先ず顔立ちの違いに目がいくのですが、ワイフ曰くスタイルも日本人形のそれとは違うとのこと。うーむ。
きっと見る方がみると着物の柄等にも違いを見いだせるのかと思います。まぁ間違い探しのような事の為に創られたわけではありませんので、その姿を純粋に楽しんでいければ良いのかと思います。


このキューピーさんは妄想が突っ走りそうです(笑)。

「コードネーム羽根ぼうき。。マルトクは現在4丁目を通過。南に向かいます。」

等と言っているのでしょうか。。


「スキットルズ」と書かれていますが説明をちゃんと読むのを忘れてしまいました。。。おそらく彼らはボーリングのピンのように並べられて真ん中の玉を投げつけられるのでしょう。。。

「来るならきてみろ!」

ファイティングポーズをとって口を「への字」にしている姿が健気でこれから起きる惨状を考えると可哀想に思えて来ます。
でも、ちょっと遊んでみたい気がします。遊んで~っ!


ずーっと気になっていたのですが各展示の照明にはこのようなLED照明が使われていました。
高演色タイプのものなのでしょうね。色温度は低めでした。フィラメント照明と違い光そのものに熱はないので貴重な展示物を劣化させないのだろうと思われます。
えっ、普通そんな事気にしない?はい。。


2体で一組になっています。耳のところがプラプラしていて振るとマラカスのようになります。ハンズオンコーナにあるので誰もが手にとって「カシャカシャ」としてニコニコできるのです。鼻が縦に長い線で表現されていてなんとも暖かみのある表情です。


人形の家のマスコット「ドルティ」です。彼らもハンズオンコーナーで自由に触る事ができます。
可愛いので「是非キーホルダーサイズのものを」と思っていたら手のひらサイズのぬいぐるみまでで、あまりグッズ展開されていませんでした。。残念。。。
はい。しっかりワイフに持ってもらい記念撮影してきましたよ(笑)。

ハンズオンコーナーは他にも色々あり、沢山触って写真も撮ったのですがキリがないので。。

もう常設展示だけで楽しめてしまいます。
夫婦で楽しそうにみていると館内の方が色々と教えてくれます。後で知りましたがボランティアの方かと思います。
この方とのおしゃべりも楽しいのでずーっと常設展を見ていると。。。

「ここは5時までなので上の階の展示も見ていってくださいね」

と見所を教えてくれました。本当に親切な方でした。ありがとうございます。


なんだか「空気が無くなる日」に出て来た自転車チューブを独り占めにしていた金持ちの子供を思い出すような物欲っぷり!でも、違うんです!
ボリビアの「エケコ人形」というもので「自分が手にいれたいもののミニチュアを持たせてタバコをくわえさせると願いが叶う」と信じられているそうです。南米の福の神とも呼ばれているそうです。

なんだか、とってもハッピーになれそうな感じがしませんか?

さて常設展示以外にも季節ごとにイベントが模様されていて今回は「ひな人形展~ひなに見る上方と江戸~」でした。

「アゥオーッ~、ジィーザス!」と海外の方の声が漏れるなど展示内容も圧巻でした。

これはもう毎月でも行ってみたくなります。今まで立ち寄らなかった事を夫婦で後悔しつつ、これからは「ドンドン来ようね」という事になりました。

本当に素晴らしいところがあるものです!

友の会もあるそうなので、こんど機会があったら尋ねてみたいと思います。




さて。。。

最後に紹介するのは冒頭の後ろ姿の子です。入館していきなり彼女が迎えてくれます。



1987年 島村龍二さん作の「赤いくつの女の子」です。
横浜ですので「アンデルセン童話の赤い靴」ではなく野口雨情さん作詞の童謡「赤い靴」がモチーフかと思います。

夫婦でいきなり面喰らってしまいました。


「どんどん物事を突き詰めていくと時間という概念が消失してしまいある種、永遠と思われるような存在がポツンと目の前に結実します。その一つが彼女です」と言われているような気がして少し目眩がしてきます。

以前昭和楽器さんのブログで「与勇輝さん」の人形を知りましたが、その時以来の衝撃でした。

モデルと想定される少女の年齢ではあり得ない表情は人形ならではのものかもしれません。サリンジャーが書く女の子と一緒に語るのは乱暴かもしれませんが、ある文脈のなかで登場する人物達というのはかくも存在感を示すものななのかと驚かされます。

また同時に「実在する、しない」なんていうのはどうでも良く、そこに何が作り出されていて何を感じるのかが創作の凄いところなのかなぁと思いを巡らせるのであります。

残念ながら島村龍二さんの作品に関しての情報はあまりない(調べ方がよろしくない?)のですが「横浜人形の家」にでかければ彼女に会う事ができます。

気になった方は是非足を運んでみては如何でしょうか。
写真でみるよりも圧倒的に濃密な世界が目の前に現れるかと思いますよ。

それでは!
コメント (4)
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