森のなかまと楽しい10Holes

手のひらにすっぽり隠れてしまう小さい楽器10Holesについてボチボチと

LUMINTOP FW3A Copper/Brass

2020-09-13 15:59:01 | フラッシュライト
なんだかんだでBr,Cuと揃ってしまいました。

今回も5mm砲弾LEDではない懐中電灯です。が。。

「災害、防犯、愛娘のために!」

といったシロモノではありません。懐中電灯マニアが諸々のリスクを理解したうえで本人が使うようなものです。幸せに暮らす友人。特に子供さんには絶対使わせてはいけません。という懐中電灯の紹介です。

というのも、簡単に入れられるターボモードでは吐き出す光は凄まじいうえに急速に温度があがり普通の人は怖くて投げ出して逃げてしまうかと思います。安全のため温度リミッターがありますが誤った設定をすれば危ない方向にも転んでしまいます。

購入者は本格運用する前に「必ず」サーマルコンフィグレーションを行い極力安全方向に振るようにして下さい。これが出来ない人は購入を見送るか、購入してしまったのなら電池を抜いて誤って作動させない状態にしておくべきと考えます。

というわけです。後はユルくいかせてもらいます。

先日Wurkkos wk01を紹介したときに「SST-20の多灯が欲しい」と書きましたがFW3A Brassが金曜日に到着しました。

FW3Aは発売されてから1年以上が経ちますが、最近になってようやくBrass版がリリースされました。最初は「もういいかな」と思っていたのですがBanggoodで値段が下がり、Sofirn C01SSST-20(高演色は2700K-4000Kのもののようです)が気に入ってしまったことで興味が湧きました。

いつもなら直ぐに飛びつくのですが。。。実は去年の9月に219B 5700K のFW3A Copperを入手していました。

「FW3A?得意げにブログに載せそうだけれど。。疲れてるんですか?」

と思われるかもしれません。はい。疲れてます。
去年購入したものは点灯したりしなかったりと一度は交換してもらったのですが同じような症状を繰り返したので放置、リトライ、放置を繰り返していました。この手のトラブルは献身的なユーザで対処報告がされていますが、どうもそれでは解決しなかったのです。


トラブルを書いて「これは使えない」で終える記事もあまり好きではないのでこっそり自分だけのなかにしまっておこうかと思いました。が、色々目処がたちましたのでBrass版の到着による答え合わせをもってケリをつけたいと思います。

なお、FW3Aは動きさえすれば(笑)よく練られたUIと実用的な無段階調光を備えた使いやすくパワフルな小型懐中電灯です。一方非常に実験的でカスタマイズ性に富んでいますが全ての項目をチューンするにはそれなりの知識と忍耐が必要です。そして説明するのもかなり手間です。。今回そのあたりはバサーッと割愛させてもらいます。FW3Aに興味のあるかたは既にご存知とは思いますが詳しいことや諸元についてはdoormanさんの記事を参照ください。


というわけで。。せっかくですので1年前のちょうど今頃にタイムスリップします。


2019.9.7 届いて磨いたばかりでピンクゴールのCopper版。


2019.9.9 ベランダに吊るすことたった二日でこんな色合いになりました。
スムースな無段階調光と見た目。コンパクトさから、これはかなりお気に入りになるだろうなぁと思っていたのですがうまいこと動いてくれません。


Nichia 219B 5700K: moon, Stepped ramp 1〜7, Turbo
多灯らしい拡散光。強いスポットはありませんが力強いセンターからのグラデーションと中近距離ではとても旨味のある配光だと思います。SST-20 4000Kは写真に撮っていませんが赤がさらにリッチに出るもので大変気に入っています。

基本は無段階調光(Smooth ramp)ですが段階調光(Stepped ramp)にもできますが、まず使用しないかと思います。それくらい無段階調光がよくできています。ちなみに「なんでRamp?」と思われる方はこちらをご覧ください。

さて、先ほどのフォーラムを見るとFW3Aは「Keep it tight(カチッと締めろ)」というのが掟になっているようです。森のなかまもガチガチに締めました。どんぐらい締めたかというと。。タクトスイッチが付いた基板がテイルキャップ内側に押しつけられ仕舞いにはストロークがほとんど無くなるくらいです。これはこれでパーツの変形などをよろしくないので力任せに締めるのはお勧めしません。


2020/4/17 左奥の赤紫色のがCopper版。コロナで隔日休業中に屋外でバカンスを楽しんでいるFW3Aを連れ戻し再びあれこれ試して見ます。


スイッチまわりです。基板。黒いラバー。金属製のトップキャップがハンバーガーのように積み重なります。


黄色のラインが筒の内径になります。シアン色ところが凹んでいます。黒いラバーがはまるようになっています。が、はめてみるとなんだか少しはみ出ているような感じもありました。シアンと黄色の間は基板と接触してスイッチのOn/Offを伝える役割を担っていると思うのですが。。これが阻害されているのではないかと考えました。


ならば。。。金属トップと黒いラバーを外して問題がなければ黒いラバーが問題ということになります。が、そうでもありませんでした。

こんなふうに少しずつ原因と対策を考えていきます(笑)

というのも。。POLY-COL KINGのような接点復活材をあちこちの接点に塗布するとそれなりに動きます。最初はメデタシメデタシと思ったのですが。。なんかの拍子に調子が悪くなります。点灯しないだけならともかく。。。一度は鞄の中でTurbo全開でアツアツ(サーマルコンフィグレーションで早めに照度を下げるようにしていました)。ロックアウトにしていたらIMRがXTAR充電器でも電圧を検知しなくなりました。

なんでこんな苦労背負い込んだんだろうと思うこともありますが。。


こんな色艶を魅せられると「今夜は寝かせないヨ」なんて言葉を吐かせることになるのです。自分でもバカだと思いますが生物的にこうなるのが正しい反応なんだと思います。アルミ版だったらとうに放り出していたかと思います。


タイムスリップはお終い。金曜日に中国から届いたBrass版です。8/22に注文したのですがSST-20の在庫がちょうど切れたのか生産待ちとなり9/11の到着となりました。


出来立てでしたので変色は殆どありませんでしたが、長い付き合いになりますのでコンパウンドで磨きました。


真鍮を磨くと仏具のように見えたりするのですが、これはこれでなかなかカッコいいかと思います。

海外の良心的なレビュワーでも点灯不良があまりかかれていなかったので何かしらの改善があったのかもと期待をしていたのですが、普通よりちょっと気持ち締めれば動作します。
スイッチストロークはメカニカルに比べれば短いですが結構あるので基板を変形させるほど締める必要がないことがわかります。


Turboglowという蓄光材のガスケットも合わせて購入してみました。頂き物のイカリングみたいなものです。赤とか欲しかったのですが売り切れていました。結構明るいです。


一方こちらはCopper版。色付いてきても点灯実験でキツく締めたり緩めたりをしていると皮膜がとれてしまったりと1年の趣ではありません。


実質7月中の雨風だけでこんな感じになったようなものです。とはいえルーペなんかで見るとそれなりに時間の蓄積は感じられます。ここ数年Brass/Copper両方を触ってきましたが基本的にはBrassが好みです。でもこの雰囲気は悪くないなぁと思います。

では答え合わせの時間です。


Nubbinとよばれる黒ラバーの真ん中にはめ込まれタクトスイッチをオッペす部品は変わっていないようです。


左がBrass版です。板バネ(波型ワッシャー)が増えていました。先ほどの黄色とシアンの間の接触を改善するためと思われます。


右側が板バネを乗せてたもの。左側は半年くらい前にこの部分の接触を疑い細い単線を丸めて入れてみた実験の残骸です。
結構正解に近かったのかと思います。ただ接触は改善されたものの厚さがあってスイッチストロークが長くなりNubbinがタクトスイッチを押す力が伝わりにくくなってしまいました。

その他。。これはちょっと確かなことは言えないないのですが。。。基板の接点表面がなんとなく通電しにくそうなカンジ。。。塗装溶剤とアルコールで磨いてからはPOLY-COL KINGだけでも1ヶ月くらい問題なく使用できていました。


とりあえずCopper版は銅粉を含んだグリース:COPASLIPを使って接触改善をしてみることにしました(実際の使用時はもう少し拭き取ります)。

2020.9.20: 追記
通電目的であればPOLY-COL KINだけの方がよかったです。用途があっていなかったんですね。ということで波ワッシャーを自作しました。必要な方は参考にしてみてください。

ちなみに、Copper, Brass版ともにスイッチはリテーナリングで固定されていますが開け閉めが面倒なので外しています。外し方が分からない方はもちろん自信のない方は保証もなくなりますので外さないでください。

また、ゴチャゴチャ書きましたが森のなかまは問題のあった個体を引いてそれをどうにかして使いたかったというだけです。
世の中には問題のない個体の方が多いようですので問題がない方は余計な分解などはせず良好な状態で使い続けてください。分解して調子がわるくなっても自己責任でお願いします。もちろんメーカや販売店の保証もなくなるものと考えてください。


答え合わせ(改善策の検証)もしてみたかっとこともありますが、やはり真鍮版いいです。技術屋さんが作ったようなデザインはすこし野暮ったいかなと思いつつも見慣れてくると結構好きになります。


SST-20 4000Kの色合いも好きな方にはたまらないものかと思います。森のなかまがそうなんですが。


Copper/Brassでのランデブー。


スイッチのメタルトップにウサギマークがないのが寂しいと思いましたが、こうしてみると全体のバランスからみると無い方がすっきりしています。そういえば型番とかメーカー名も一切ないんです。初期のZEBRA LIGHTのような潔さです。

書きたいことは書いてしまったのですが写真が残ってしまいました。気に入っているので載せちゃいます。


真新しい真鍮の懐中電灯。「軽いのが正義」ならまず選ばない選択肢。


おまけに、読んで理解するのがウンザリするほどのカスタマイズ機能。外見がシンプルなんだからもっとシンプルに使わせてよ。。と思って見たりもしますが


そんな面倒を踏み越えてでも付き合って見たくなります。重さも含めて。


付き合い方がよく分からなかった時は「カーッ」と頭にきたものですが、対処法がわかってくるとなんだか可愛く思えてしまいます。自分にもそういうところがあってよかったかな?と最近思います。


今後あまり作られるとも思えないので欲しい方は今のうちに。でも面倒を背負い込んでも知りませんからね(笑)

それでは!

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