かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

日本最古の原人の骨化石、という看板は降ろさざるを得ないとしても、科学の進歩を明瞭に示した恒例として後世に語り継いで言ったら良いと思います

2024-12-05 19:28:59 | Weblog
 今朝の奈良市の最低気温は.6.3℃、昼の最高気温は12.7℃、五條市の今朝の最低気温は2.6℃、最高気温は12.2℃でした。今朝は一応晴れていましたが、昨日より断然雲が多く、程なく空全体が厚く雲に覆われてしまいました。空気も冷たくて寒々しく、数字よりもよほど冷えたように感じられました。どうやら冬晴れの好天気も昨日までで、だんだん冷え込みも厳しくなり12月らしさを醸し出して行きそうな塩梅です。朝もなかなか布団から出られませんし血圧も若干上昇傾向と、寒いのはろくなことがありません。まだ冬本番はこれからですが、早く春になって欲しい、けど春になると花粉が・・・という葛藤の時が始まりそうです。

 さて、今から60年以上前に愛知県豊橋市の砕石場で発見された、約10万年前の旧石器時代の人骨化石で日本最古だとされた「牛川人骨」、学校の歴史の教科書にも掲載され、誰もが信じていた人骨化石が、実は2万年前のヒグマの骨である可能性が高いとする研究結果が、東京大学総合研究博物館の諏訪元特任教授らの研究グループから発表されました。この骨自体は、2001年に一度ナウマンゾウのものではないかとの疑義が出ていましたが決定的なものは無く、豊橋市としても紆余曲折の末展示の表記を「牛川人骨」から「牛川人骨とされる化石骨」というように変えてきました。今回の発表を受け、豊橋市では更に展示物の表記を改めていくなど対応を進めていくそうですが、まあ過去の記録が新しい研究で内容を覆されるのはよくある話でもあり、別に過去の発見者らも騙そうと思っていたわけではないでしょうし、半世紀前の知見をもって「日本最古の原人の骨」と断じられたのでしょう。それが新たな知見で覆されただけのことですから、粛々と訂正を進められたら良いと思います。むしろ訂正などせずにいつまでもそのままにしている方がよほど害があるので、少なくとも訂正に向けた対応を取ろうとしている豊橋市の姿勢には好感が持てます。こうやって少しずつ知識がアップデートされ、発見が積み重なって学問が進歩していくのですから、そういったきっかけになった話として改めて教科書に載せてもいいくらいじゃないかなと私は思います。
コメント
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