今朝の奈良市の最低気温は10.6℃、昼の最高気温は22.2℃、五條市の今朝の最低気温は9℃、最高気温は19.7℃でした。今日は曇りがちの晴れという空模様で、秋晴れと言えたのは昼間のごく僅かな時間でした。朝はきつい冷え込みで五條市ではついに10℃を割り込みましたが、10月の最終盤としてはまだ十分高めの気温のようです。明日から始まる11月は果たしてどんな気候になりますことか。これまで割りと月替りが季節の変わり目になって突然びっくりするような変化が生じたりしていた気がするのですが、この11月も今の秋と言うには少々高めな気温からいきなり初冬っぽい寒さに移行したりするかもしれませんね。
あと本来なら季節外れっぽい気もする台風21号ですが。ついに台湾を東から西へと横断し、その後急激に進路を北に取って、中国南方の沿岸を舐めつつまた急激に進路を東に向けて、明後日2日に九州へ接近する見込みです。最もその頃にはすでに台風とは呼べなくなっているようですが、この3連休に雨をもたらす厄介な低気圧になりそうです。
さて、東京大学の松永幸大教授らの研究グループが、動物細胞に藻類の葉緑体を取り込ませ、動物細胞中で光合成させることに成功したそうです。松永教授らは光合成を行い糖などの栄養を生み出して摂取しているウミウシ類に着目し、哺乳類の動物細胞に葉緑体を取り込ませることができるか、実験をしていました。そのうち、特定環境で培養したハムスター由来の細胞と藻類由来の葉緑体を混ぜた場合に細胞が葉緑体のみ取り込むことを確認、1細胞あたり最大で45個の葉緑体を取り込み、光を当てると水分子が分解されて酸素が生じていると見られる反応が得られました。
葉緑体はそもそも別の細菌だったものがある時取り込まれて共存関係となり、植物へと進化していったとされます。今に至るまでに無数の試行錯誤と無数の失敗による種の消失があったであろうと推測されますが、僅かな生き残りが光合成能力を武器に他を圧するエネルギー産出に成功し、進化へのステップを踏んで今の植物の繁栄を築き上げました。その過程を動物細胞で実現するにはどれだけ途方もない研究開発が必要とされるか、素人には想像を絶するハードルの高さに思えますが、もし成功したならば、血液で酸素を延々と運んで来ないといけない低酸素状態の体内で、必要に応じ局所的にでも酸素を生み出したりできるようになり、酸素不足で壊死する細胞を活かし続ける、なんてことが可能になるかもしれませんし、更に進んで日光浴さえしていれば食事をあまり必要とせず成長する家畜や新人類、なんてのも生まれてくるかもしれません。まさにシドニアの騎士に登場するキャラクターのような人種への一歩がまさに踏み出されようとしているのだと考えると、我々は今、大変貴重なスタートラインを目の当たりにできているのかもしれませんね。