昨夜は布団に横になった後、手足が冷えてなかなか温もらず、背筋にゾクゾクと悪寒がひっきりなしに走り、多分風呂上がりで湯冷めしたのだろうと思いつつ、ひょっとしてついに風邪を引いてしまったか? とおののきながら寝ました。とりあえず、今朝は熱は出ませんでしたし多分風邪ではないと思われますが、かわりに、黄砂が原因と目される鼻づまりと頭痛に悩まされ、その上おなかの具合も悪くなり、体調としては散々な一日でした。こういう時には無理せず休んでいたいものですが、折悪しく、どうしても京都まで出向かねばならない仕事があり、だましだまし何とかこなして帰ってきました。月も改まるわけですし、不調は1月に切り捨てるべく、明日は極力ゆっくり休んで、体調の回復に勤しみたいです。
さて、正月に実家に帰った際に父が司馬遼太郎の文庫本を何冊か持たされました。何十冊かある中から既に父が読み終わったものを選んで持って帰ってきたのですが、その中の一冊、「梟の城」を読み終わりました。司馬遼太郎の長編第1作で第42回直木賞を受賞するなど高く評価され、その後の創作活動のきっかけとなった一冊ですが、いわゆる忍者もののブームの端緒となった作品と言うだけあって、確かに評判に違わず大変おもしろいものでした。
晩年の豊臣秀吉の命を狙う刺客となったストイックな主人公の伊賀忍者と、伊賀を裏切り、豊臣方として暗躍する主人公の旧友、これに豊臣方に雇われた甲賀忍者やくのいちとの愛憎劇が絡んでの虚々実々の駆け引きと闇の中で繰り広げられる闘争、主人公が秀吉の居城に忍び込み、寝所で秀吉と対面するクライマックス、更にあっと驚かされる「石川五右衛門」の正体まで、二転三転する状況のめまぐるしさを乗り越えつつ、一気呵成に読み切ることができました。更に楽しめたのは、舞台として京都や堺だけでなく、なじみ深い奈良の地も幾つかでてきて、土地の雰囲気や距離感が現実味を帯びて体感できたことです。奈良の歴史というとどうしても古代史がクローズアップされがちですが、中世や近世にもなかなか味わい深い歴史が詰まっています。この本はそんな芳醇な一端を、少しばかりかじって見せてくれたのでした。
司馬遼太郎というとこれまで「項羽と劉邦」や「国盗り物語」しか読んだことがなく、まあそれなりに面白いけれど積極的に集めて読もうという気には特にはならなかった作家なのですが、今回改めて読んでみてその魅力に気づきましたので、今年はじっくり実家に通ってあるだけの本を読みあさるといたしましょう。とりあえず正月持ち帰りの本から、次は定番の一つ、「坂の上の雲」を読んでみます。
さて、正月に実家に帰った際に父が司馬遼太郎の文庫本を何冊か持たされました。何十冊かある中から既に父が読み終わったものを選んで持って帰ってきたのですが、その中の一冊、「梟の城」を読み終わりました。司馬遼太郎の長編第1作で第42回直木賞を受賞するなど高く評価され、その後の創作活動のきっかけとなった一冊ですが、いわゆる忍者もののブームの端緒となった作品と言うだけあって、確かに評判に違わず大変おもしろいものでした。
晩年の豊臣秀吉の命を狙う刺客となったストイックな主人公の伊賀忍者と、伊賀を裏切り、豊臣方として暗躍する主人公の旧友、これに豊臣方に雇われた甲賀忍者やくのいちとの愛憎劇が絡んでの虚々実々の駆け引きと闇の中で繰り広げられる闘争、主人公が秀吉の居城に忍び込み、寝所で秀吉と対面するクライマックス、更にあっと驚かされる「石川五右衛門」の正体まで、二転三転する状況のめまぐるしさを乗り越えつつ、一気呵成に読み切ることができました。更に楽しめたのは、舞台として京都や堺だけでなく、なじみ深い奈良の地も幾つかでてきて、土地の雰囲気や距離感が現実味を帯びて体感できたことです。奈良の歴史というとどうしても古代史がクローズアップされがちですが、中世や近世にもなかなか味わい深い歴史が詰まっています。この本はそんな芳醇な一端を、少しばかりかじって見せてくれたのでした。
司馬遼太郎というとこれまで「項羽と劉邦」や「国盗り物語」しか読んだことがなく、まあそれなりに面白いけれど積極的に集めて読もうという気には特にはならなかった作家なのですが、今回改めて読んでみてその魅力に気づきましたので、今年はじっくり実家に通ってあるだけの本を読みあさるといたしましょう。とりあえず正月持ち帰りの本から、次は定番の一つ、「坂の上の雲」を読んでみます。