半谷範一の「オレは大したことない奴」日記

B級自動車ライターのカオスな日常

シネマイクスピアリで、『ル・アーヴルの靴みがき』を観ました。

2012-05-29 13:21:29 | 映画
昨日はカミさんがオフだったので、二人でこちらに行きました。舞浜のイクスピアリにある映画館、シネマイクスピアリです。




今回観たのはこれ、アキ・カウリスマキ監督作品の『ル・アーヴルの靴みがき』。







簡単に説明してしまうと、ふとしたことからアフリカ難民の少年を匿うことになった初老の靴みがきが、近所の人達と力を合わせて、彼を母親の待つロンドンへと密航させようとするという話。ル・アーヴルの……というタイトルからも分かる通り、舞台となったのはフランス北西部の港湾都市、ル・アーヴルですが、監督はフィンランド人ですし、作品自体もフィンランド、フランス、ドイツの合作ということになっています。

実はアキ・カウリスマキ監督の作品は未見だったこともあり、見る前にはもっと普通?のハート・ウォーミングなお話だと誤解していました。しかし、そんな誤解は最初の数分で吹っ飛びました。セリフは少ないし、役者さんの演技も物凄く表情を抑えているし……小津安二郎作品にも通じるような、独特の世界を持った作品といえばイメージしやすいかな?。

脚本は突っ込み所満載なのに、演出や撮影の面白さに目を奪われて、途中からそんなことなどどうでもよくなってしまいました(笑)。 


この映画、設定は一応現代ではあるものの、登場するクルマを見ると、やはり監督自身のノスタルジーが色濃く投影されていることが良く分かります。

たとえば、警視の愛車は旧いルノー16(1965~79年)だし、少年の親戚を探しに行ったときに乗ったタクシーはルノー20(1975~84年)。奥さんと一緒に帰宅した時に乗ったタクシーは50年代のプジョーの403(1955~67年) といった現実にはあり得ないラインナップ。残念ながら商用車の知識が乏しいので断言できないのですが、カレーに行くときに乗った夜行バスも、かなり旧いクルマのように見えました。

さらに、少年が匿われていた部屋に置いてあったミニカーも、シトロエンSMという無茶苦茶マニアックな選択。恐らく監督は結構なクルマ好きなんでしょうね。この作品を見て、他のアキ・カウリスマキ監督作品も見たくなってしまいました。


そういえば……昨日はカミさんと二人だけだったので、久々にポルシェ911で出撃しました。



昨日の午前中は暑かったのでクーラー使いましたが、まだまだちゃんと効いていましたよ。
コメント
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