●奈良時代(元明天皇)
Empress Genmei ordered each province to compile a report of local history, culture and topography.
無(な)いさ風土記は 人の分。
713年 出雲 『風土記』 播磨 常陸 肥前 豊後
713年、元明天皇は諸国に各地の地理・産物・伝承などを書き出した風土記の編纂を命令。出雲・常陸・播磨・豊後・肥前の5カ国が現存し、『出雲国風土記』のみが完本である。
[ポイント]
1.『風土記』は、出雲・常陸・肥後・播磨・豊前の5カ国の地誌である。
[解説]
1.風土記は、713(和銅6)年、諸国に郷土の産物、山川原野の名の由来、古老の伝承などの作成を命ずる元明天皇の勅命が出て、編纂された地誌である。
2.常陸・出雲・播磨・豊後・肥前の五カ国の『風土記』が現存している。このうちほぼ完全に残っているのは、『出雲国風土記』のみである。
〈2015関西大・済文社会など2月3日実施
問1 これは、『常陸国風土記』の一文である。『風土記』は、和銅6年(713)の勅命により編纂されるが、それを命じた天皇は誰か。
ア.元明天皇 イ.聖武天皇 ウ.孝謙天皇
問3『風土記』は、5カ国のものが現存している。そのうち、ほぼ完全な形で残されているものはどれか。
ア『常陸国風土記』 イ『播磨国風土記』 ウ『出雲国風土記』」
(答:1ア、3ウ)〉
〈2014早大・国際教養
2 下線部b風土記に関連する記述として、誤っているものはどれか。1つ選べ。
ア 諸国への編集命令は『日本書紀』に記録されている。
イ 現存するものは出雲のほか常陸・播磨・豊後・肥前の風土記である。
ウ 完全に現存するものは『出雲国風土記』だけである。
エ 編集には各郡の郡司も参加している。
オ 『古事記』・『日本書紀』にはない神話がある。
(答:ア)
〈2013青山学院・文教育経済法経営など
問8. 下線部c『風土記』について述べた文として誤っているものを、次の1~4のうちから一つ選んでマークしなさい。
1.『古事記』が完成した翌年に、朝廷によって撰進が命じられた。
2.編纂の実務は、舎人親王や藤原不比等によって進められた。
3.地名の由来や地方の特産物などが記録された。
4.現存する風土記の一つとして「出雲国風土記」がある。」
(答:2)〉