【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

盛岡市長選が告示 現職と新人の一騎打ち(転載)

2015-08-16 22:59:24 | 転載
櫻井 智志 「東京新聞」転載

盛岡市長選が告示 現職と新人の一騎打ち
2015年8月16日 18時48分
 任期満了に伴う盛岡市長選は16日告示され、いずれも無所属で、4選を目指す現職の谷藤裕明氏(65)と、新人で会社役員の内舘茂氏(48)=民主推薦=の2人が立候補を届け出た。11年の前回選挙では60年ぶりとなる無投票で谷藤氏が3選を決めており、選挙戦は8年ぶり。23日に投票、即日開票される。
 谷藤氏は自民党出身。自民党支持者の多くが実質的に支援するほか、公明党の地元組織も支持を打ち出している。
 民主党の階猛衆院議員(岩手1区)の後援会幹部を務めていた内舘氏は、階氏の全面支援を受ける。生活の党岩手県連も15日、推薦を発表した。
(共同)

【感想】
盛岡市は岩手県の県庁所在地。小沢一郎氏のお膝元である。かつての勢いはないが、小沢氏はいまも反自民で一貫している。
民主党と生活の党は共闘する。岩手県知事選で自民党が不戦敗で小沢氏側の不戦勝になった。県では日本共産党も消極的に反自公に回った。盛岡市長選の動向はわからない。私は、いまの政治情勢では、反自公の候補の側に共産党がつくとよいと考える。いまの著しい投票率の低下はそれ自体が議会制民主主義の危機である。

逆臣安倍晋三と「真・積極的平和国家体現者」今上天皇のお言葉

2015-08-16 19:10:26 | 転載

                     櫻井 智志



 孫崎享氏の印象深い言葉。
詳しくは最後に【孫崎享のつぶやき『日本外交:現場からの証言』第2回山本七平賞受賞作復刻プラス対米従属強める流れの解説増補。8月21日発売】
を引用転載しているので、それを参照していただきたい。

 『櫻井よしこさんが「孫崎さん、あなた外務省にいたんでしょ。防衛大学校の教授だったんでしょ。そのあなたがどうして、そんな発言をするんですか」と攻撃したが、私が変わったのではない。外務省の方が変わった。政府の方が変わった。だから、私だけではなく、元内閣法制局長官の大森氏、阪田氏、宮氏らも、変質した政府に対して異を唱えずにはいられないのだ。』

 そうだ。戦後民主化の根本精神でなく、安倍政権は、戦後民主化を換骨奪胎して、「戦時体制をつくろうとしている」(岸井政格氏:「サンデーモーニング2015年8月16日放送)。私も岸井氏の言葉になるほど、言い得ていると共感を覚えた。

 その変質していく日本国の政治のなかで今上天皇の敗戦記念日の戦没者慰霊式典でのお言葉は、珠玉の言葉である。心臓などを煩いながら天皇ご夫妻は福島に、広島に、沖縄に、オセアニア諸国に、次々に訪ねては誠意ある言動一致の謝罪といたわりの言葉を発している。「深い反省」と、ひときわ踏みこんだ天皇のお言葉には、安倍「亡国戦争」政権の空虚な戦後70年談話のむなしさを補ってあまりある。

 もしもいま戦争国家体制づくりを進める「国賊」がいるとしたら、それは今上天皇に対する逆臣安倍晋三を真っ先に私はあげる。同時に、天皇の名前を政治利用する右翼反動主義者たちも、安倍に準ずる。




======転載開始=================
孫崎享のつぶやき
『日本外交:現場からの証言』第2回山本七平賞受賞作復刻プラス対米従属強める流れの解説増補。8月21日発売、
2015-08-16 06:113



『外交とは「異なる価値観と利益の調整」、そして交渉における勝利の概念はいかに相手から奪うかではなく「いかにして相手の信用を勝ち取るか」につきる。外交の修羅場をくぐり抜けてきた著者自身の豊富な実務経験から、日本外交の背後にあるものを探り、その本質を見極めた斬新な一冊。第2回山本七平賞受賞作品が、新たな装いで復刊。執筆当時から対米従属職を強めた流れの検証を追加』


第一章:二〇年ぶりに手にした、私の言論活動デビュー作。当時五〇歳だった現役外交官、孫崎享は何を考えていたか?!

外交について、世界について、過去の自分と対話してみることにした最近になって、創元社が、「一九九三年発刊の『日本外交 現場からの証言』を再発刊したい」と提案してきた。この本(PART2)は、同年、「第二回山本七平賞」を受賞した。私の言論活動はそのことがきっかけで始まっている。

 そこで、「創元社が、今なぜ、この本を再発刊したいと思ったのか」について考えてみることにした。

日本の社会が大きな危機に直面している今、外交について、世界について、過去の自分と対話してみるのもおもしろいと思ったからである。

 もう数年前になるが、NHKのBSチャンネルで、沖縄の普天間基地問題を論議したときのことである。

普天間にある米軍基地を「最低でも県外へ移転すべきだ」と主張する私に、櫻井よしこさんが、「孫崎さん、あなた外務省にいたんでしょ。防衛大学校の教授だったんでしょ。そのあなたがどうして、そんな発言をするんですか」と攻撃したことがあった。

 彼女は気づいていないようだったが、実は今、日本に不思議な現象が起きている。

 かつて、日本の支配構造の中枢に身をおいていた陣営の中から、政府の見解に対して真っ向から反対する人たちが次々と現れ始めているのだ。その現象の最たる代表は、集団的自衛権をめぐる論議である。

 なんと、政権の心臓部とも言うべき内閣法制局長官を務めた次の三名が、政府方針に異を唱えている。

大森政輔氏 (一九九六年一月~一九九九年八月 内閣法制局長官)

阪田雅裕氏 (二〇〇四年八月~二〇〇六年九月 内閣法制局長官)

宮礼壹氏 (二〇〇六年九月~二〇一〇年一月 内閣法制局長官)

 そして、大森氏と阪田氏が中心となって、二〇一四年五月に『国民安保法制懇』が発足した。

 その発足時の記者会見で、阪田氏は次のように述べた。

「集団的自衛権を行使できるようにするなら、十分に国民的な議論を尽くした上で、憲法改正で国民の意見を集約し、国民の覚悟を求める手続きが必要だ。憲法解釈というきわめて安易な手段による日本の針路の変更に異を唱える。憲法九条の解釈は六〇年にわたって政府みずからが言い続け、国会でも議論を積み重ねてきた。国民にもそれなりに定着している。一政権の手で軽々に変更することは立憲主義の否定であり、法治国家の根幹を揺るがすものだ」。

 その後、阪田氏は事情があって、『国民安保法制懇』の活動を止めた。ただ、『国民安保法制懇』は、メンバーの憲法学者〔愛敬浩二氏(名古屋大学教授)、青井未帆氏(学習院大学教授)、小林節氏(慶應義塾大学名誉教授)、長谷部恭男氏(早稲田大学教授)、樋口陽一氏(東京大学名誉教授)〕らが中軸となって節目ごとに見解を発表している。

 政府が法律を国会に出す際には、必ず内閣法制局の承認を得てから提出することが決まりとなっている。

いわば、警察が物理的力で内閣を支えるとしたら、内閣法制局は知的手段で内閣を支える機関である。

 そうした、政府にとってきわめて重要なブレーンである内閣法制局長官を務めた三名もが、政府方針に異を唱えているのだ。

それは、これらの人々が変わったからではない。政府の方があまりにもひどく変わったからだ。

それが故に、異を唱えているのである。

 この『国民安保法制懇』には、私も参加している。さらに、柳沢協二元内閣官房副長官補も参加している。

 柳沢氏は、防衛庁運用局長、防衛庁人事教育局長、官房長を歴任した人物で、いわば防衛庁の中枢を歩んできたエリートだ。

 櫻井よしこさんが「孫崎さん、あなた外務省にいたんでしょ。防衛大学校の教授だったんでしょ。そのあなたがどうして、そんな発言をするんですか」と攻撃したが、私が変わったのではない。外務省の方が変わった。政府の方が変わった。


だから、私だけではなく、元内閣法制局長官の大森氏、阪田氏、宮氏らも、変質した政府に対して異を唱えずにはいられないのだ。

 創元社から、『日本外交 現場からの証言』を再発刊したいと提案があってから、改めて手にとって読み返してみた。

 私の主張は、この本を書いたあの頃と何も変わっていない。二〇年以上前と同じ価値観で、今もなお日本外交を論じている私がここにいる。

 その中で最も核心的な点は、「日本は自分で国益を判断し行動すべきだ。同盟とはお互いの国益が合致したときに発生するもので、互いの国益が変化すれば当然、同盟も変化する」との主張だ。これこそ、まさに今日も、私が主張している論点である。

 かつて、日米開戦直前の一九四一年に、戦争突入を避けるため、何とか米国と合意ができないかと、四面楚歌の状勢の下、頑張った人物でいた。尊敬する外務省の先輩の一人、寺崎太郎氏である。戦後は、外務次官になっている。時代が違うので会ったことはない。

その彼の言葉を、PART2の中で次のように引用している。

外交には永遠の味方もなく、永遠の敵もいない。極端に言えば、国際情勢は一刻一刻変わっていて、しかもその性格は、白か黒かとかをはっきり定められるほど簡単ではない。

 本書は、彼の価値観を一つのテーマとして解説したようなものである。

 私に対して、しばしば、「外務省時代と違った発言をしているのでないですか」という非難がなされる。しかし、今の私は以前と変わらず、『日本外交 現場からの証言』の中にいる。

 創元社の編集者から、今回の話があったとき、「二〇年も経ちましたから、古くなった部分を新しい情報に修正して、追加してください」と言われたが、お断りした。

「そのまま復刻してください。時代とともに変わった部分は、別の章で新しく書かせてもらいます」そして、その方針で発行することが決まった。 

==================転載終了==============================





集団的自衛権と自衛隊

2015-08-15 14:29:16 | 転載
孫崎享氏の論評にまなぶ
              櫻井智志






孫崎享のつぶやき
集団的自衛権と自衛隊:集団的自衛権推進が主流。危機感を持つ隊員も存在。多分後者が内部文書共産党に提供。
2015-08-15 10:303









集団的自衛権の本質は、「米軍の戦略のために自衛隊を使用する」ことにある。

 これを実現するには次の手段がある。

憲法を改正して、国民の納得をえた上で実施する、

憲法の改正は国民の反対があるので、それを行わずに、国内法を制定し、対処する。

その際には国会の多数を占めていれば実施できる。

 法律も制定せずに、自衛隊と米軍の協力を強化し、事実を先行させていく。

 安倍首相の登場前までは、基本は②と③で対処するというものであった。

 これに憲法を自分の手で改正したいという安倍首相の政治家としての個人的野心があったので、国民もその危険を次第次第に理解してきたという流れである。

 この中で、では自衛隊の制服組はどのように対応しようとしたか。

 自衛隊の制服組の海、空は創設以降、米国と一体に対処する流れが主流であった。

 しかし、現実的に、外国軍が日本本土を攻めるというシナリオはほとんど存在せず、陸上での日米軍の協力の必要度合いは低く、陸上自衛隊は米軍の影響をさほど受けずに存続できた。

 しかし、米国の要請は強く、イラク戦争での自衛隊の海外派兵を契機に、自衛隊の陸上部隊の中に米国との協力を強く主張するグループが台頭してきた。これに属するのが、第1次イラク復興支援群長である番匠幸一郎や現国会議員佐藤正久である。

 しかし、現実に米軍の作戦で自衛隊を派遣するとなると、確実に死者が出る。

 特に近年、道路脇に爆弾を仕掛けることで、戦場での死者よりも後方支援での死者の方が多くなるという実態を前に、制服内にこれでいいのかという懸念が急増してきた。

勢力的に言えば、「 ③ 法律も制定せずに、自衛隊と米軍の協力を強化し、事実を先行させていく」は、番匠幸一郎の例でみられるように主流になっている。

 こうした中で、自衛隊関係で2つの重要な事態が発生した。

 A:自衛隊内で「8月中の戦争法案成立・来年2月施行」を前提に、法案の実施計画が立てられていた―。

防衛省統合幕僚監部の内部文書「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)及び平和安全法制関連法案について」(防衛省統合幕僚監部の内部文書PDF)で、国会・国民無視の計画が初めて明らかに。

文書は、今国会に戦争法案が提出された5月末時点で作成。

「今後の進め方」とする日程表では、法案成立を前提に、最も早いパターンで「8月法案成立」、それから「6カ月以内の施行」開始として来年2月に施行を明記

また、7日に部隊派遣延長が閣議決定されたばかりの南スーダンPKO(国連平和維持活動)について、来年3月から「駆けつけ警護」を認めるなど、戦争法案を反映させる日程が具体的に。

 中谷氏は「ご提示していただいている資料がいかなるものかは承知をしていない」と、文書の真偽について答弁を避けた。

 B:沖縄県うるま市で訓練中の米軍ヘリコプターが米艦船への着艦に失敗した墜落事故で、負傷した陸上自衛官二人は、陸上自衛隊の特殊部隊員で、米軍特殊部隊の訓練中の事故に巻き込まれた。

今回の訓練は、米陸軍トリイ通信施設(沖縄県読谷村)の特殊部隊「グリーン・ベレー」などが行った。武装勢力に乗っ取られた船にヘリで近づき、特殊部隊員がロープなどで降下、船を制圧するとの想定だった。ヘリは低空飛行中に船の甲板上のクレーンなどに接触して墜落したとみられる。

 ヘリに同乗し、負傷した二人は、陸自の「特殊作戦群(特戦群)」に所属。防衛省は「研修の一環として搭乗していた」と説明しているが、実際には訓練に参加していたのではないかと考える関係者も多い。

 二人は、ほか八人の特戦群隊員とともに今月一~十五日の日程で「研修」に参加していた。この「研修」は二〇〇九年度から毎年、米陸軍が実施している。

 特戦群はテロ・ゲリラ対処などを想定した部隊として〇四年に発足。〇七年には防衛相直轄の中央即応集団の傘下部隊となった。隊員のほとんどが空挺(くうてい)(パラシュート降下)とレンジャーの資格を保有している精鋭部隊だ。

 特戦群はグリーン・ベレーなどに教育訓練を受けて部隊の練度を向上させた。その後も共同訓練を継続して連携強化を図っているとされる。

 ある防衛省関係者は「米軍との訓練は各部隊レベルでは日常的にやっている」と話す。しかし「特殊部隊同士の訓練になると詳しいことは、身内でさえまったく分からないのが実情だ」と言葉を濁した(東京新聞)。

 AとBとの事例は法律と無関係に訓練を行い、既成事実化していこうという流れである。

防衛省統合幕僚監部の内部文書「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)及び平和安全法制関連法案について」(防衛省統合幕僚監部の内部文書PDF)は共産党の小池議員によって暴露されたが、危機感をもった自衛隊員が情報提供した可能性が高い。


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私見
 日本共産党小池晃議員に渡った内部文書は、自衛隊内にスパイが潜伏していたわけではない。自衛隊員自身が、安倍政権の軍事戦略の危険性に危惧して情報提供したと考えるのが、孫崎氏の見解である。軍事専門家の自衛隊員自身が危惧するような無鉄砲な作戦に、日本を乗ぜられるようでは、安保法制の危険性があらわである。

官邸周辺から流れる9月27日解散説への対抗戦略

2015-08-13 15:52:54 | 転載と私見
  官邸周辺から流れる9月27日解散説への対抗戦略
                     櫻井 智志

 以下に掲げる「日刊ゲンダイ」の記事は、重要である。それを読み、以下の構想をまとめた。さらに資料として、「日刊ゲンダイ」の当該記事を掲載するので、ご覧いただきたい。



 安倍独走政権に対して、国政選挙対策は二つある。

 ひとつは、野党が共闘をいままでの戦術と変えることだ。政党の組み合わせでなく、市民団体、市民運動を共通項の地盤として、「反自公」で戦える選挙共闘をつくることだ。共産、社民、生活の党、民主護憲派までは反原連やさまざまな反戦争法案団体のもとに共闘しえるのではないか。

 二つ目は、国政選挙なら政権構想に基づく政策協定を締結しなければ、共闘しないといっている日本共産党の趣旨と「「反安保法制政策」は国政の根本的な争点であるから、この争点で共闘を組める政党共闘を締結し、「オール沖縄」のように良心的保守派までを対象とすることだ。

 似たようなそのどちらかならば、自公や反動政党(次世代の党など)以外の共闘組織が成立しうる。政党の組み合わせでなく、シールズの青年たちのように18才からの青年層も結集する個人・団体・政党の統一戦線である。
 各地の知事選などで日本共産党が躍進して得票率が高い。森・神奈川・群馬・埼玉など。しかし、投票率はどこも低い。投票率そのものをあげなれば、国民全体の世論の高まりにはつながらない。個人・団体・政党の結集する統一戦線ならば、国民の意識を大きく変革することに連なる。







=================日刊ゲンダイ転載==================
「安保法案」争点に総選挙…官邸周辺から流れる9月27日解散説



 安保法案を成立させるために、国会の会期を95日も延長した安倍首相。しかし、野党も、国民も、学者も、安保法案には強く反対している。野党は徹底抗戦の構えだ。噴出する批判に対し、とうとう官邸周辺からは「解散・総選挙説」が流れはじめている。安倍首相は本当に解散するのか。

 国会の会期延長が決まった途端「9月解散説」が飛び出している。安倍首相は9月27日の会期末までに「安保法案」の賛否を問うために解散に踏み切るというものだ。

「民主党が『安倍内閣を解散に追い込む』と挑発したことが引き金なのかどうか分かりませんが、9月解散もあり得るのではないか、という話が広がっています。たしかに、戦後の日本を百八十度変えるのだから、国民の審判を受けるのがスジでしょう。昨年末、解散した時、安倍首相は『解散に大義がない』と野党から批判されたが、安保法案への賛否なら、これほどの大義はありませんからね」(政界関係者)

 しかし、安倍首相は本当に解散するつもりがあるのか。昨年末の解散から1年も経っていない。怪しいのは、官邸周辺から「解散説」が流れていることだ。どうやら「解散情報」には、首相周辺の狡猾な計算があるらしい。

「安倍官邸にとって解散説には、3つの効果があります。1つは、野党に対する脅しです。野党は“解散に追い込む”などと強気なことを口にしていますが、いま解散されたら惨敗するのは確実なだけに、本心では解散して欲しくない。とくに、大打撃を受ける維新の党は、解散説が強まるほど、安倍政権にすり寄っていくでしょう。2つ目は、公明党対策です。公明党は強行採決に反対するなど内心、安保法案に乗り気ではない。その公明党は、選挙がつづき“選挙疲れ”している。解散を避けるためなら、安倍首相に全面協力するでしょう。3つ目は、自民党内の引き締めです。国会が95日も延長されたことで自民党はすっかり空気が緩んでいる。解散説を流して、引き締めたのではないかとみられています」(国会関係者)

 実際、解散説が流れた途端、野党はビビっている。解散を避けるために、土壇場で対決姿勢を弱めかねない状況だ。しかし、それでは安倍官邸の思うツボだ。野党は安保法案を全力で廃案にすると同時に、いつ解散されてもいいように、大急ぎで選挙態勢を整えるべきだ。

=================転載終了==================================

9月総裁選 安倍首相「無風再選」と書きたてるメディアの腐敗【日刊ゲンダイ】転載

2015-08-13 13:09:47 | 転載と私見
9月総裁選 安倍首相「無風再選」と書きたてるメディアの腐敗【日刊ゲンダイ】転載

2015年8月13日

 9月に予定されている自民党総裁選で、安倍首相の無風再選のムードが高まっていると大新聞が書いている。先月30日、額賀派の額賀福志郎会長が「党が安定した形で安保法制に全力を尽くすべきだ」と言って、安倍首相支持を示唆したのに続き、二階派(34人)が今月9日、全会一致で安倍首相支持を確認、翌10日、河村建夫会長代行が安倍首相に推薦状を手渡したからだ。

 こうした動きを受けて、大マスコミは「無風総裁選」「関心は改造後の人事」とか書きまくっているのだが、このタイミングで、こういう動きが出てきて、大マスコミがそれを垂れ流し、「無風」を強調すること自体が意図的だ。

「二階派は一部が、総裁選出馬を期待されている野田聖子前総務会長の支持に回るのではないか、という見方があった。二階さん自身が出ることへの期待もあった。それなのに、いち早く派閥全体で安倍首相支持を打ち出した。二階さんは安倍首相からお礼の電話がかかってきたことを紹介し、『一番乗りに意味があるんだ』などと得意げでした。野田出馬の動きを封じ、安倍首相の覚えをめでたくして、幹事長などの重要ポストを狙っているのはミエミエですよ」(自民党事情通)

 内閣支持率が下がり始め、党内がざわついている今こそ、「恩の売り時」と判断したのだ。まったくセコいの一語だが、裏を返せば、それだけ党内には動揺が走っていて、官邸も焦りまくっている証左である。

 二階派が茶坊主に徹したところで、本当に「無風再選」になるのか。まだまだ予断を許さないとみるべきだ。

「このタイミングで総裁選立候補を表明したら、安倍官邸に潰されてしまう。みんな今は安倍支持、無風再選容認のふりをするのが当たり前です。でも、水面下ではさまざまな動きがある。鍵を握るのは総裁任期が3年もあるということです。本当にあと3年も安倍首相にやらせるのか。いくらなんでも……と思っている自民党議員は大勢いますよ」(自民党関係者)

 額賀派は53人、二階派は34人。安倍首相の出身派閥の細田派は95人、麻生派は37人。数の上では圧倒するが、岸田派の45人、石原派の14人の動向は未定だし、額賀派は誰かが出れば割れる。

「何よりも、こういう情勢で誰も声を上げなかったという歴史的事実が残っていいのか、という問いが、自民党には突き付けられているわけです。候補者が出なければ、自民党員の安倍批判票の受け皿すらないわけですからね。安倍首相は先月1日、『ゆう活』をアピールするため、上野の美術館に行った帰りに信号を全部青にした。こんな首相でいいのか。自民党議員の中からは『安保法制を花道に退陣すべきだ』という声も聞かれます。少なくとも長期政権のシナリオは完全に崩れた。無風再選になったら、自民党はオシマイです」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

 安倍首相の体調悪化も大きな話題で、先月30日、総理執務室で嘔吐したという情報が駆け巡って、週刊ポストが書いた。その際、官邸に詰めている医務官らが緊迫した場面もあったようだ。広島の平和記念式典に行った飛行機内でも体調が悪化し、ホテルに着くと、そのまま休んでしまったという情報が流れている。

「信号全部青事件」にしても、「いよいよ難病再発による下痢じゃないか」と囁かれている。

 こんな首相を無風再選させたら、自民党は理性を疑われることになる。

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私見
 自民党自体になんの期待もない。野田聖子氏、石破茂氏の名前があがっている。誰も出なければ、自民党は強大なまま一気に瓦解することもありうる。安倍の専制独裁主義によって、自民党はナチス化し、それは日本政治崩壊の道をたどる。

記事『安倍首相「官邸で嘔吐」情報…昭恵夫人の発言も憶測に拍車』を読む

2015-08-11 13:35:06 | 転載と私見
                        櫻井智志

【日刊ゲンダイ転載】

安倍首相「官邸で嘔吐」情報…昭恵夫人の発言も憶測に拍車
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2015年8月11日


体調悪化か(C)日刊ゲンダイ


 安倍首相の“体調悪化説”が、また広がっている。先月末、首相官邸で“嘔吐”したという。

 最新号の「週刊ポスト」によると、首相が体調を崩したのは7月30日。場所は官邸5階の総理執務室。午前中の国会審議を終え、昼食のために官邸に戻った時、異変が起きたという。

〈総理がストレスの蓄積から昼食を摂るのを拒むほどの身体の不調を訴えて嘔吐した。医者の応急措置を受けた〉――と、体調悪化情報を伝えている。本当に体調がよくないのか。政界関係者が言う。

「総理が吐いた、という話が広がり、永田町が騒然としたのは事実です。たしかに7月中旬以降、顔色が悪く、表情も疲れている。歯医者で頻繁に治療を受け、ストレス解消のためか毎週末、スパに通っていたことも体調悪化説に拍車をかけています。さらに、昭恵夫人が新聞インタビューで『主人は、ずっと政治家を続けていくつもりは、ひょっとしたらないのかもしれませんね』と、答えたことが臆測を呼んでいるのです。

 もともと、安倍首相は「潰瘍性大腸炎」という完治しない難病を抱え、8年前、ストレスが原因で持病を悪化させ、政権を投げ出している。ストレスが体に影響を与えているのは間違いない。

「いま周囲は、とにかく総理にストレスが掛からないように気をつけています。本当はストレス発散のために、避暑地で大好きなゴルフを満喫させてやりたい。でも、国会会期中だから長期の休みは難しい。批判されるのは目に見えていますからね。心配なのは、10月以降です。たとえ安保法案を強行成立させても、逆に体調を悪化させてしまうのではないか。人間、課題をクリアし、緊張が解けると、体調を崩しやすい。昭恵夫人の発言も気になります」(官邸事情通)

 安保法案に抗議する声が大きくなり、安倍内閣の支持率は急速に下落している。ストレスがたまっているのは間違いないだろう。

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私見
 私的には、ストレスをかかえて体調不良の激務に同情する。けれど彼がやっている政治は、大腸炎などというものではない。安保法制法案では、若者を大量に戦場で死なせ、国内の経済・言論・社会治安など崩壊に近づける。原発を再稼働させ、福島原発なみの危険を国民に味わわせる。肝心の福島原発そのものが収拾のつかないままに県民は、棄民政策によって生活への不安で困難を強いられている。海外にカネを大量にばらまいて、国内の老人の年金は年金機構の一部職員の使い込みなど社保庁なみの汚職も一体となって、年金支給額が毎年切り下げられている。
 こんな悪政を続けるのなら、安倍さん、退陣してからだの健康に専念してください。自民党の中にだって、もっとまともな政治家はいます。はっきり言えば、あの酷かった民主党野田政権よりさらに酷い現状です。

 「進撃の巨人、重要な一歩」~2015年埼玉県知事選挙の総括

2015-08-10 21:06:46 | 言論と政治

                 櫻井 智志

第一章  東京新聞による選挙報道


さいしょに東京新聞の選挙結果報道を引用する。
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 九日に投開票された知事選は、現職の上田清司氏(67)が新人四人を破って四選を果たした。上田氏は今回、自身の任期を三期までと定めた多選自粛条例を破って出馬した。その是非が争点の一つとなったが、有権者は上田県政の継続を支持する結果となった。条例破りを厳しく批判した元総務官僚塚田桂祐氏(58)と、安全保障関連法案の廃案を訴えた県労働組合連合会議長柴田泰彦氏(62)はともに支持を伸ばせなかった。投票率は26・63%で、過去最低だった前回を1・74ポイント上回った。 (知事選取材班)
 朝霞市にある上田清司氏の事務所では、午後八時に投票が締め切られた直後に「当選確実」の速報がテレビで流れると、集まった支持者から大きな拍手と歓声が沸き起こった。上田氏は選挙戦で真っ黒に日焼けした顔で「早々と当確をいただき、感激感謝している。今回は市長会、町村会を中心に各団体から応援をいただき、支援の輪が大きく広がった」と語った。
 今回は自身が定めた多選自粛条例を破って出馬し、強い批判も受けた。上田氏は「私自身は条例を守れなかったが、『公のために、日本のために、社会のために頑張る』という志を一度も曲げたことはない。選挙の審判を受けて一定程度の理解を得られた」との考えを示した。
 街頭では三期十二年の実績として、県の外郭団体の業績改善や、県に本社を移転した企業の増加などを強調。四期目の公約には団塊世代が七十五歳以上になる二〇二五年を見据え、介護施設の増設や大学病院誘致など高齢化対策を中心に訴えてきた。
 告示後は、支援を受けた民主党県連や維新の党の国会議員や地方議員だけでなく、自民党衆院議員の鳩山邦夫氏や平沢勝栄氏らも応援に駆けつけた。大沢正明・群馬県知事ら県外の首長も埼玉入りし、上田氏支持を表明。政界の幅広い人脈をアピールした。
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私見
 よおく記事を読むと、当選した知事は、維新の党や民主党だけでなく、自民党本部肝いりの応援が入り、実質的には「維新・民主・自民本部」の合従連衡であったことがわかる。
 自民党県連と自民党本部とが別々の候補を肩入れして、選挙を進めている。このような実態も知らずに、共産党は野党共闘しないと非難する意見がある。
 まず実態をよく踏まえて批判すべきだ。
石川英行 上田きよし たけだのぶひろ 柴田やすひこ つかだ桂祐
   49,884   891,822   32,364  228,404    322,455
順位 4     1      5      3      2
有効総得票 1524929票
上田きよし  58% 
つかだ桂佑  21%
柴田やすひこ 15%
柴田やすひこ候補に寄せられた22万8404票は、当選はかなわなかったが、大切に育てれば次の脅威となろう。上田知事は公約をやぶっての次の出馬はないと思われる。つかだ候補が維新自公民で次回出るか。
柴田候補は自民県連の推すつかだ候補と堂々とした闘いだった。

第二章 得票率分析


 以下に埼玉県内の三候補の得票率を掲示する。
得票率は小生の試算なので正確さはやや欠けるかも知れない。
全県     
上田きよし 58% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 21%
市部合計   
上田きよし 58% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 21%
町村部合計  
上田きよし 65% 柴田やすひこ 13% つかだ桂佑 18%
================================================
市部合計   
上田きよし 58% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 21%
-------------------------------------------------------------------------------
さいたま市合計    
上田きよし 56% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 23%
さいたま市西区   
上田きよし 55% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 24%
さいたま市北区   
上田きよし 55% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 24%
さいたま市大宮区  
上田きよし 57% 柴田やすひこ 14% つかだ桂佑 23%
さいたま市見沼区  
上田きよし 56% 柴田やすひこ 17% つかだ桂佑 22%
さいたま市中央区  
上田きよし 56% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 22%
さいたま市桜区   
上田きよし 56% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 23%
さいたま市浦和区  
上田きよし 56% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 22%
さいたま市南区   
上田きよし 55% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 24%
さいたま市緑区   
上田きよし 56% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 17%
さいたま市岩槻区  
上田きよし 56% 柴田やすひこ 14% つかだ桂佑 24%
川越市    
上田きよし 58% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 21%
熊谷市    
上田きよし 64% 柴田やすひこ 12% つかだ桂佑 19%
川口市    
上田きよし 52% 柴田やすひこ 17% つかだ桂佑 25%
行田市
上田きよし 59% 柴田やすひこ 13% つかだ桂佑 25%
秩父市
上田きよし 50% 柴田やすひこ 14% つかだ桂佑 20% 
所沢市
上田きよし 51% 柴田やすひこ 22% つかだ桂佑 24%
飯能市  
上田きよし 55% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 23%
仮須市  
上田きよし 58% 柴田やすひこ 10% つかだ桂佑 26%
本庄市
上田きよし 61% 柴田やすひこ 12% つかだ桂佑 20%
東松山市
上田きよし 64% 柴田やすひこ 14% つかだ桂佑 17%
春日部市
上田きよし 57% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 21%
狭山市
上田きよし 57% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 24%
羽生市
上田きよし 65% 柴田やすひこ 10% つかだ桂佑 2o%
鴻巣市
上田きよし 64% 柴田やすひこ 12% つかだ桂佑 20%
深谷市
上田きよし 61% 柴田やすひこ 13% つかだ桂佑 21%
上尾市
上田きよし 61% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 18%
草加市
上田きよし 58% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 19%
越谷市
上田きよし 59% 柴田やすひこ 14% つかだ桂佑 21%
蕨市
上田きよし 53% 柴田やすひこ 17% つかだ桂佑 24%
戸田市
上田きよし 60% 柴田やすひこ 19% つかだ桂佑 19%
入間市
上田きよし 56% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 21%
朝霞市
上田きよし 65% 柴田やすひこ 12% つかだ桂佑 18%
志木市
上田きよし 71% 柴田やすひこ 12% つかだ桂佑 14%
和光市
上田きよし 60% 柴田やすひこ 14% つかだ桂佑 21%
新座市
上田きよし 58% 柴田やすひこ 20% つかだ桂佑 17%
桶川市
上田きよし 65% 柴田やすひこ 13% つかだ桂佑 18%
久喜市
上田きよし 59% 柴田やすひこ 13% つかだ桂佑 21%
北本市
上田きよし 64% 柴田やすひこ 13% つかだ桂佑 19%
八潮市
上田きよし 58% 柴田やすひこ 14% つかだ桂佑 21%
富士見市
上田きよし 58% 柴田やすひこ 17% つかだ桂佑 21%
三郷市
上田きよし 59% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 19%
蓮田市
上田きよし 56% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 24%
坂戸市
上田きよし 57% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 21%
幸手市
上田きよし 62% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 20%
鶴ヶ島市
上田きよし 58% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 20%
日高市
上田きよし 57% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 21%
吉川市
上田きよし 59% 柴田やすひこ 13% つかだ桂佑 21%
ふじみ野市
上田きよし 54% 柴田やすひこ 20.45% つかだ桂佑 20.42%
白岡市
上田きよし 68% 柴田やすひこ 10% つかだ桂佑 18%
==============================================
町村部合計  
上田きよし 65% 柴田やすひこ 13% つかだ桂佑 18%
---------------------------------------------------------------------------
北足立郡 伊奈町
上田きよし 62% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 19%
入間郡  三芳町・毛呂山町・越生町
上田きよし 59% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 22%
比企郡  滑川町・嵐山町・菅野町・小川町・川島町・吉見町・鳩山町・ときがわ町
上田きよし 66% 柴田やすひこ 15% つかだ桂佑 17%
秩父郡  横瀬町・皆野町・長瀞町・小鹿野町・東秩父町
上田きよし 65% 柴田やすひこ 13% つかだ桂佑 17%
児玉郡  美里町・神川町・上里町
上田きよし 65% 柴田やすひこ 11% つかだ桂佑 18%
大里郡  寄居町
上田きよし 61% 柴田やすひこ 16% つかだ桂佑 17%
南埼玉郡 宮代町
上田きよし 63% 柴田やすひこ 12% つかだ桂佑 20%
北葛飾郡 杉戸町・松伏町
上田きよし 66% 柴田やすひこ 11% つかだ桂佑 16%
 以上の作業を経て、柴田候補が自民党のつかだ候補を、新座市とふじみ野市で逆転していることがわかった。
新座市   柴田候補6967票 つかだ候補5656票
ふじみ野市  柴田候補4715票 つかだ候補4711票
これらの具体的なデータをもとに最終作業として執筆予定の考察を次の章に回したい。


第三章  考察

 俗説に、県知事選挙に国会の安保法制を公約にするのは異なる、という異見がある。しかし、それは間違っている。柴田候補が「戦争法案廃案と憲法擁護」とを掲げたのは、ずばり的を射ている。柴田陣営の公約と選挙闘争によって、なんと自民党候補と接戦を演じ、県内の新座市とふじみ野市とでは、自民党を破り、上田知事に迫った。もしも柴田候補がそのような明快な戦略をたてなければ、上田、塚田よりも他の二人に近い泡沫候補なみになったかも知れない。

 私の知る限りでは、国会議員をつとめた吉川春子さんが県知事選挙に出馬、その時は24%近い得票率と思う。しかし候補者数によって、時期によって数値は変わる。柴田候補の15%の得票率は、前回の候補を得票数、得票率をも上回る。23万票に近く15%の成果は、県知事選挙の土壌を耕す熱心な営みとその成果だった。

 2期で引退し3期目には出馬しないと選挙公約として、公約を平然と破った上田知事は、選挙公約も当選するためにはなんでも言うという方便としての公約という印象を残した。そのことは史上2番目という低投票率となり、埼玉県の議会制民主主義を破壊する暴挙である。当選しさえすればなんでもするという上田知事は実は自民党本部と連絡をとりあい、自民党県連とは異なる水面下の動きをとった。東京新聞では、自民党二階派の二階氏が上田氏に連絡をとり、県とは異なっていた。

 柴田候補は、誠実に県内各地を回り、有権者に語りかけた。草の根からの対話を重視した。さらにインターネット、SNS、ツイッター、フェイスプックなどでたえず綿密な情報戦を闘いぬいた。ひとつ言えば、会のブログも県委員会のブログも、いま以上に県民からの声をトップページに明瞭にして相互のコミュニケーションをとりいれたらどうか。アドレスやよびかけは明示されているが、もう一歩前進させてもよいと考える。

 現役の国会議員も北関東ブロックの塩川鉄也さん、梅村さえこさん、中央の小池晃さん、市田忠義さん、県内のリーダー伊藤岳さんなど選挙運動と党中央とが有機的な結合を働かせていた。

 今回の闘争を積み重ねれば、次回の県知事選挙の飛躍も期待しうる。県委員会と県民の会とが有機的で機敏な取り組みをおこなっていた。群馬、埼玉と二つの県は学校教職員から出ていた。両県とも当選には届かなかったけれど、その勇猛果敢な実践は充分に県内世論を高めた。次の参院選など次を大いに期待したい。

岩手県知事選、自民闘争前に逃走

2015-08-07 18:56:18 | 言論と政治
岩手県知事選、自民闘争前に逃走
             櫻井 智志


 東京新聞がこう報じた。

岩手知事選、平野氏が立候補断念 「安保争点は本意でない」
2015年8月7日 18時28分
 任期満了に伴う岩手県知事選(20日告示、9月6日投開票)に無所属での出馬を表明していた元復興相の平野達男参院議員(61)は7日、岩手県庁で記者会見し、立候補を断念すると明らかにした。
 平野氏は「県政ではなく国の安全保障法制の在り方が争点になり、政党間の争いになった。私の本意と大きくかけ離れた状況だ」と述べ、参院で審議中の安全保障関連法案をめぐる与野党対立の影響を示唆した。
 進退については「議員辞職はしない。任期を全うする」と強調。出馬により平野氏が失職すれば10月に想定された参院岩手選挙区補選は実施されず、知事選も無投票となる可能性が出てきた。
(共同)
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 これはどういうことになるだろう。対立候補がいなければ、現知事の無投票当選だろうが、対立候補は出ないのか。自民党は敗北が目に見えてきたので候補を出さないのか、現職に相乗りする作戦へと向かっていくのか。
 いずれにしても岩手知事選挙は結果的に自民党の敗北である。今後自民党はどうするか、見守りたい。

創価学会・公明党のようすをどう見るか

2015-08-07 18:52:03 | 転載と私見
【孫崎享のつぶやき】
世論に抗し集団的自衛権を進める公明党。基盤の創価学会会員内に反対の動き
2015-08-06 07:235



公明党の基盤である創価学会は平和色の強い機関である。本来は集団的自衛権のような動きには反対のはずである。

しかし、公明党は自民党との連立で、自民党の政策容認になってしまっている。

国民の反対の強まる中、創価学会の中で反対の空気が広がっている。

A:事実関係

1:週刊朝日記事

創価学会員の乱「連立の離脱も選択肢の一つ」 婦人部ソッポで集票組織が崩壊〈週刊朝日〉. 8月5日(水)

「平和の党」でありながら、安倍自民党の安保法制を認めた公明党。その姿勢に学会員が怒りを露に。

 学会員の怒りが特に激しいとされるのが、かつて池田名誉会長が選挙運動の先頭に立ち「常勝関西」と言われた関西地方。関西の創価学会関係者が語る。

「『平和の党』の最後の砦であるはずの安保法制に簡単に賛成され、会員の怒りが一気に高まった。集会で『もうやってられない』と声を荒らげて公然と批判する会員もいたし、安保法制反対のデモにも、それなりの人数が自然発生的に駆けつけて声を上げている。地域をたばねる幹部が見つけて後日連絡すると、『平和を呼びかけて何が悪いのか』と言い返され、反論できなかったそうです」

関西の会員が動揺している背景には、5月の大阪都構想の住民投票をめぐるゴタゴタもある。

公明党が与党になって以来、弱い人同士が助け合っていくという学会の教えから、学歴のある強い者、上から目線の組織に変わりつつある。末端メンバーや地域の幹部の声は、なかなか上には届かなくなっている」

このジレンマから抜け出すため、学会員らが口にするのは、自民党との「連立解消」という選択肢だ。愛知県武豊町議の本村強氏(62)はこう語る。

「連立を離脱して自分たちの思いを貫くことも一つの選択肢です。『離脱せよ』との会員からの声も私のところにたくさん届いています。今の公明党は与党として自民党のブレーキ役を果たすと言っていますが、実態はアクセル役になってしまっている」

公称827万世帯の会員を抱え、圧倒的な集票力を誇る創価学会が離反するようなことがあれば、自民党の天下が揺らぐ一大事だ。果たしてそんな事態が訪れるのか。東洋大学の薬師寺克行教授(現代政治論)は「公明党が連立を離脱する選択肢はあり得ない」と言い、こう語る。

「日々の人々の生活を豊かにする『現世利益』的な目標を掲げて出発した公明党にとって、福祉や子育てなどの『小さな政策』を与党として実現するほうが、安保法制などの国家的な政策より優先される傾向がある。また仮に連立を離脱したら公明党は小選挙区での当選は難しくなり、実質、比例代表のみの政党となり勢力も小さくなってしまいます」

実際、公明党の一部が離脱し、新進党に合流していた96年の衆院選で非自民に投票した公明党支持層の多くが、99年の自自公連立後、2000年の衆院選では自民党候補者に投票した。与党という立場へのこだわりから、過去にも「変節」を許容してきた経緯がある。

ただ、このまま学会員の不満が高まっていくと、予期せぬ波乱が起きる可能性がある。壮年部に所属する西日本在住の学会幹部がこう語る。

「来夏の参院選には、私も、婦人部にいる母も協力しないつもりです。このまま公明党が自民党と一緒に安保法制に賛成をするなら、もう頑張る必要がない」

「関東地方在住で婦人部に所属する学会員の女性も、このように語った。

「私たちは池田先生が作った政党だから間違いないと思って、電話掛けも、厚かましいお願いもしてきた。池田先生の教えに刃向かう自民党や今の公明党の議員を応援するために協力してきたわけではない。婦人部ではこのまま参院の公明党が採決で賛成するようなら、選挙の手伝いを考えようと話しています」

(本誌・小泉耕平、牧野めぐみ/今西憲之)

※週刊朝日 2015年8月14日号より抜粋

2:。「公明党井上参院政審会長は礒崎首相補佐官の”法的安定性は関係ない”発言に、礒崎氏に3日参院特別委員会陳謝し、撤回を求めた。進退に関しては”発言をしっかりと見極めたい”。

ただし結局容認、

3:7月29日日刊ゲンダイ「公明党支持層の94%が安保法案に”説明が不十分”。28日日比谷野外音楽堂集会に労組のノボリに交じり、創価学会の”三色旗”。手にした男性学会員。”安保法案に不安。池田名誉会長も武力による『抑止力』に否定的」

4:9条の会に創価学会婦人部の人が参加するケース。

B評価

・多数の国民が集団的自衛権に反対する中、支持する公明党の基盤に次第に動揺が出ている。

・共産党の伸びに対し、公明党の低迷が世論調査で浮き彫りになってきた。

・公明党が深刻に動揺すれば、集団的自衛権関連法案へも影響が出る

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私見
 私はこのような創価学会・公明党のイメージアップの記事を全く信用していない。
かつての竹入義勝委員長や矢野旬也委員長にどのような攻撃が同じ創価学会・公明党のメンバーによって為されたか。公明党は維新の党よりも恐ろしいと感じている。自民党幹部と合意していざという時は法案賛成を繰り返す。大阪維新の会の橋下代表と裏取引をする。あまり公明党・創価学会を美化しないほうがよい。

積極的平和主義の嘘。今やジョージ・オーエル『1984』の「戦争は平和」の世界だ

2015-08-07 13:55:40 | 転載
【孫崎享のつぶやき】
積極的平和主義の嘘。今やジョージ・オーエル『1984』の「戦争は平和」の世界だ
2015-08-07 07:232

ジョージ・オーエルの『1984』は全体主義国家によって分割統治された近未来世界の恐怖を描いている。政治小説の最高傑作だ。以下ウィキペヂアで簡単に紹介する。

オセアニア (Oceania) は、物語の舞台になる第三次世界大戦後の超大国。イデオロギーは「イングソック」。旧アメリカ合衆国をもとに、南北アメリカおよび旧イギリス、アフリカ南部、オーストラリア南部(かつての英語圏を中心とする地域)を領有する。

残る超大国は、旧ソ連をもとに欧州大陸からロシア極東にかけて広がるユーラシア(Eurasia、イデオロギーは「ネオ=ボリシェビキズム」)、旧中国や旧日本を中心に東アジアを領有するイースタシア(Eastasia、イデオロギーは「死の崇拝」あるいは「個の滅却」)。どの国も一党独裁体制であり、イデオロギーにもそれほど違いは無い。

これら3大国は絶えず同盟を結んだり敵対しながら戦争を続けている。表向きは、各国とも世界支配のため他の大国を滅ぼすべく戦っているが、実態は世界を分割する3大国が結託し、労働力や資源を戦争で浪費することにより、富の増加による階級社会の不安定化や崩壊を防ぎ、支配階層が権力を半永久的に維持できるようにするために行っている永久戦争である。

党のイデオロギーはイングソック(IngSoc、Inglish Socialism, つまりイングランド社会主義の略)と呼ばれる一種の社会主義。

党の3つのスローガンが、至る所に表示されている

戦争は平和である (WAR IS PEACE)

自由は屈従である (FREEDOM IS SLAVERY)

無知は力である (IGNORANCE IS STRENGTH)

これを、背景に安倍首相の掲げる、「積極的平和主義」を見てみよう。

まさに、ジョージ・オーエルの言う「戦争は平和である」そのものだ。

「平和」を作るという名目に、「戦争」という手段を使う政策に入ることを意味する。

集団的自衛権は日本を守るものではない。繰り返すが、中国の軍事力が尖閣諸島などを攻めてきた場合にどう対処するかは日米安保条約の問題だ。

集団的自衛権は、米軍戦略のために、自衛隊を使うシステムだ。

それは「平和を作る」という目的のために武力行使を行う戦略だ。

ジョージ・オーエルは『1984』で、詭弁の世界を描いた。

安倍政権の「積極的平和主義」は、ジョージ・オーエルの「戦争は平和である」の世界だ。

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私見

>安倍政権の「積極的平和主義」は、ジョージ・オーエルの「戦争は平和である」の世界だ。

まさに。ナチス・ヒットラーに匹敵する日本会議アベラーなのだと最近つくづく感じている。