NHKドラマ「聖女」最終回を見ました。
肘井基子(広末涼子)が、晴樹(肘井と過去に恋人)と泉美(晴樹の婚約者)が婚姻届を二人で出そうとしているところに、現れます。晴樹は近づかないで欲しいと言いますが、基子は晴樹に近づき抱き付きます。その時、背中を刺す女性がいました。基子に惚れてしまった末に自殺?してしまった千倉の妻 文江(中田代喜子)でした。更に刺そうとしようとするのを晴樹は止め、刃物を落とさせました。文江は晴樹を押し倒し、基子をコンクリートの地面に頭をたたき付けます。起き上がった晴樹は文江を止め、基子を抱き上げましたが意識がありません。背中の血が晴樹と泉美の婚姻届を赤く染めて行きます。
基子は命は助かりますが、頭を打ったために目が見えなくなりました。入院しているところへ、晴樹の弁護士事務所の所長 前原(岸部一徳)が尋ねます。そこで、基子はこれまでの自分を振り返り、つぶやきます。
男性と付き合うことで、男性を惹き付ける微笑みを身に付けます。それは意図してする微笑までした。しかし、晴樹の前では自分らしき自然で笑顔でいることができた。初めて男性を好きになった。女性はどうしたら幸せになれるかがわからなかった。基子は晴樹のところを去ってしまった。晴樹の彼女、泉美は幸せを掴む女性なんでしょうね。晴樹と泉美には幸せになって欲しい。初めて他人の幸せを心から願うことができた。私にも他人の幸せを願うことができたんだと喜びを感じます。
基子が前原に話しているのを、泉美は病室の入り口で聞いていました。
基子が海岸に行き、海に入って行きます。それを追いかけて晴樹が止めようとします。基子は亡くなります。被疑者不在のまま裁判は進み、無罪が確定しました。
晴樹は、兄が晴樹と基子が恋人同士だったこと、晴樹の婚約者泉美の写真などをマスコミに売ったのが兄だと知ります。また、二人が婚姻届を出そうとしようとしていることを基子に教えたのも兄でした。晴樹は兄に向って、基子は人生を一生懸命生きようとしただけだ。あなたは人を意図して不幸にさせようとしている。と。
悪女のような女性(基子に惚れて仕事がおかしくなり、死んでしまう)が、こころから他の人の幸せを願う。その姿が「聖女」なのでしょう。
仮に世間が言う悪女がいるならば、そうさせた男にもその責任があるのではないでしょうか。女性の犯罪の陰には、表に出てこない、罪にも問われない男性がいるのです。