https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190117-73004448-business-ind 日経ビジネス1/17(木)
日立製作所は1月17日、英国での原子力発電所の建設事業を凍結すると発表した。3兆円規模となる事業費を巡り、日英政府や関連企業との交渉が難航。民間企業の経済合理性の観点から事業継続が厳しいと判断した。凍結に伴い2019年3月期に約3000億円の損失を計上する見通しで、業績予想を下方修正した。
日立は12年11月、英原発事業会社ホライズン・ニュークリア・パワーを約899億円で買収。英国内に原発2基を新規建設することを目指し、協議を重ねてきた。18年5月には約3兆円とされる総事業費のうち、英国政府が2兆円超を融資し、日立、日本政府と日本企業、英政府と英企業が3000億円ずつ出資する枠組みを固めるなど事業化へ並々ならぬ意気込みを示してきた。
だが、原発に対する批判を受け、日本企業からの出資が難航。英国政府に追加出資を要請したものの色よい返事は得られていない。もはや日立だけでは経済合理性の観点から計画推進が困難だと判断した。
11年の東日本大震災の原発事故を受け、日本企業が推進してきた海外での原発建設は中断を余儀なくされている。こうした状況に、警鐘を鳴らすのが日立会長の中西宏明氏(現経団連会長)だ。
●もうからない商売はダメ
「大変危機的な状況だ」。中西氏は18年末、経団連会長として受けた日経ビジネスのインタビューで日本の原発の現状をこう表現した。
中西氏が最大の問題とするのが、原発がもうからない事業になった点。「もうからない商売ほどダメな商売はない。お客さんがもうけられない仕事で、機器ベンダーがもうけられるわけがない」と語る。
日立は今後も、英国政府との協議は継続する方針。プロジェクト再開も視野に入れるが、実現のハードルは極めて高いだろう。さらに国内では原発の新設はおろか、再稼働すら難しい状況だ。
中西氏は「国民が支持しないものは動かせない」と断言。「安全審査を通り、さあ動かそうとしても自治体がノーと言えば動かせない。再稼働の必要性を仮に自治体の長が説いても、原発を動かすと次の選挙で落ちる。こういう仕組みに入ってしまった」と続ける。
日立に加え、東芝、三菱重工業の「原発御三家」も事業環境は同じ。既存原発のメンテナンスと廃炉作業だけのビジネスでは、縮小均衡に陥る可能性がある。原発の海外輸出という国策がとん挫するだけでなく、「このままだと中国とロシアだけが原発をつくる国になってしまう」と中西氏は危機感を口にする。
「好き嫌いではなく真正面からエネルギーをどうすればいいか議論すべきだ」と中西氏は説く。日立の英原発凍結で、岐路に立った日本の原発。残された時間は少ない。
佐伯 真也
感想;
2019年3月期に約3000億円の損失を計上する見通し
日立に加え、東芝、三菱重工業の「原発御三家」も事業環境は同じ。
世界の流れは再生可能エネルギー & 原発リスク回避
結果論と言われるかもしれませんが、この大きな流れを読み間違えたのかもしれません。
未来の姿を想像すると、そこには原発はなかったのではないでしょうか?
経営者はその流れと未来を描く力が求められているとも言えます。
安倍政権の原発推進&海外での原発事業に協力したツケを負わされているともいえるかもしれません。
「好き嫌いではなく真正面からエネルギーをどうすればいいか議論すべきだ」と中西氏は説く。
原発推進に協力する前に議論すべきことは明白で、ドイツではいち早く再生可能エネルギーの推進を、かつ福島原発事故により原発廃止を加速させてきました。
経営責任を問われても仕方がないかもしれません。
東芝も原発事業への投資で会社を傾けさせてしまいました。
原発に巨大な投資させしなければ・・・。
ただ、間違いに気づいた時点で適切な方向へ舵を切ることは重要であり、経営者の能力です。
間違いに気づいていながら舵を切らない経営者は問題です。
また誰でも気づく問題に気づこうとせず、目を向けようとしない経営者はさらに問題であり、その経営者の下でいる人は悲惨な結果を待ち受けなければならなくなります。
声を上げるか、逃げるか、それともゆでガエルになるか・・・。
日立製作所は1月17日、英国での原子力発電所の建設事業を凍結すると発表した。3兆円規模となる事業費を巡り、日英政府や関連企業との交渉が難航。民間企業の経済合理性の観点から事業継続が厳しいと判断した。凍結に伴い2019年3月期に約3000億円の損失を計上する見通しで、業績予想を下方修正した。
日立は12年11月、英原発事業会社ホライズン・ニュークリア・パワーを約899億円で買収。英国内に原発2基を新規建設することを目指し、協議を重ねてきた。18年5月には約3兆円とされる総事業費のうち、英国政府が2兆円超を融資し、日立、日本政府と日本企業、英政府と英企業が3000億円ずつ出資する枠組みを固めるなど事業化へ並々ならぬ意気込みを示してきた。
だが、原発に対する批判を受け、日本企業からの出資が難航。英国政府に追加出資を要請したものの色よい返事は得られていない。もはや日立だけでは経済合理性の観点から計画推進が困難だと判断した。
11年の東日本大震災の原発事故を受け、日本企業が推進してきた海外での原発建設は中断を余儀なくされている。こうした状況に、警鐘を鳴らすのが日立会長の中西宏明氏(現経団連会長)だ。
●もうからない商売はダメ
「大変危機的な状況だ」。中西氏は18年末、経団連会長として受けた日経ビジネスのインタビューで日本の原発の現状をこう表現した。
中西氏が最大の問題とするのが、原発がもうからない事業になった点。「もうからない商売ほどダメな商売はない。お客さんがもうけられない仕事で、機器ベンダーがもうけられるわけがない」と語る。
日立は今後も、英国政府との協議は継続する方針。プロジェクト再開も視野に入れるが、実現のハードルは極めて高いだろう。さらに国内では原発の新設はおろか、再稼働すら難しい状況だ。
中西氏は「国民が支持しないものは動かせない」と断言。「安全審査を通り、さあ動かそうとしても自治体がノーと言えば動かせない。再稼働の必要性を仮に自治体の長が説いても、原発を動かすと次の選挙で落ちる。こういう仕組みに入ってしまった」と続ける。
日立に加え、東芝、三菱重工業の「原発御三家」も事業環境は同じ。既存原発のメンテナンスと廃炉作業だけのビジネスでは、縮小均衡に陥る可能性がある。原発の海外輸出という国策がとん挫するだけでなく、「このままだと中国とロシアだけが原発をつくる国になってしまう」と中西氏は危機感を口にする。
「好き嫌いではなく真正面からエネルギーをどうすればいいか議論すべきだ」と中西氏は説く。日立の英原発凍結で、岐路に立った日本の原発。残された時間は少ない。
佐伯 真也
感想;
2019年3月期に約3000億円の損失を計上する見通し
日立に加え、東芝、三菱重工業の「原発御三家」も事業環境は同じ。
世界の流れは再生可能エネルギー & 原発リスク回避
結果論と言われるかもしれませんが、この大きな流れを読み間違えたのかもしれません。
未来の姿を想像すると、そこには原発はなかったのではないでしょうか?
経営者はその流れと未来を描く力が求められているとも言えます。
安倍政権の原発推進&海外での原発事業に協力したツケを負わされているともいえるかもしれません。
「好き嫌いではなく真正面からエネルギーをどうすればいいか議論すべきだ」と中西氏は説く。
原発推進に協力する前に議論すべきことは明白で、ドイツではいち早く再生可能エネルギーの推進を、かつ福島原発事故により原発廃止を加速させてきました。
経営責任を問われても仕方がないかもしれません。
東芝も原発事業への投資で会社を傾けさせてしまいました。
原発に巨大な投資させしなければ・・・。
ただ、間違いに気づいた時点で適切な方向へ舵を切ることは重要であり、経営者の能力です。
間違いに気づいていながら舵を切らない経営者は問題です。
また誰でも気づく問題に気づこうとせず、目を向けようとしない経営者はさらに問題であり、その経営者の下でいる人は悲惨な結果を待ち受けなければならなくなります。
声を上げるか、逃げるか、それともゆでガエルになるか・・・。