平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

サウンド・オブ・ミュージック

2009年05月05日 | 洋画
 ひさしぶりに「サウンド・オブ・ミュージック」を見た。
 20代の時にリバイバルを劇場で見て圧倒された作品だったが、それは今でも変わらない。
 そう言えばこの作品の舞台であるオーストリアのザルツブルグにも行ったっけ。
 DVDを買いに行こう。

★まず思うのはジュリー・アンドリュースの歌の凄さ!
 彼女の歌声には<快>がありますね。
 聞いていると気持ちよくなる。元気になる。
 「私には自信がある」「ドレミの歌」でザルツブルグの街を飛び回るジュリー・アンドリュースのマリア先生。
 躍動感があって本当に素敵です。

★トラップ家の長女リーゼルとその恋人が歌う「もうすぐ17歳」は青春の歌。
 「君には分別のある年上の男が必要だ」と歌う恋人にリーゼルは「私には分別のある年上の男性が必要だ」と返す。
 庭のテラスでふたりで踊る姿も青春そのもの。
 若さの喜びに溢れている。

★楽曲「エーデルワイス」は作劇の中で効果的に使われている。
 ひとつはトラップ(クリストファー・プラマー)が7人の子供たちと心を通わせる瞬間。
 それまでは厳格だったトラップ。子供たちには笛で命令。軍隊の様な家族。
 そんな父と子が「エーデルワイス」という歌で結ばれる。
 歌は人を繋ぐ。
 歌をいっしょに歌うことは人と人を繋ぐ。
 なおこの「エーデルワイス」は物語のクライマックスでも効果的に使われている。
 ネタバレになるので書かないが、この歌が繋いだものとは?
 実に感動的だ。

★楽曲「すべての山に登れ」はこの作品のテーマ。
 この歌を歌う修道院の院長はトラップへの気持ちに迷うマリアにこう諭す。
 「神に愛を注ぐだけが信仰ではありません。あなたの豊かな愛をどこに注ぐのかを考えなさい」
 「立ち向かうのです。自分の道を探しなさい」
 そして歌い始める修道院の院長。

 ♪ すべての山を登れ 
   谷や川を越えて
   すべての山を登れ 
   脇道も試してみなさい
   虹を追っていけば夢は見つかるはず 
   あなたの愛を注げる夢を
   あなたの人生を捧げられる夢を見つけなさい ♪

 実に見事なメッセージです。
 この作品を見ると元気を与えられますね。
 音楽の力で、物語の力でエネルギーを充てんされる。
 ザルツブルグやアルプスの山々もきれいだし。
 未見の方はぜひ見てほしいです。
 これを見ないのは人生の損。

※追記
 場面転換も見事。
 幸せなマリアの結婚式の後に続く映像は、ザルツブルグの街に掛けられたナチの旗。
 幸せから一転、暗い世界に突き落とされるのだ。
 山から谷へ。
 見事な作劇です。


コメント (5)
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