平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

天地人 第21回「三成の涙」

2009年05月25日 | 大河ドラマ・時代劇
 「三成の涙」

★兼続(妻夫木聡)は実は三成(小栗旬)の様なタイプは得意なんですね。
 無器用で自分を表現するのが下手で誤解されてしまうタイプ。
 そう。殿、景勝(北村一輝)様です。
 景勝の言葉が足りない分を兼続が補う。
 景勝の暗い分を兼続が明るくする。
 そんな関係。
 今後兼続は景勝同様、足りない点を補って三成を助けて行くのでしょうね。

★さて兼続はそんな無器用な三成をどう落としたか?
 ひとつは共感。自分も幼い頃、両親から離されつらい思いをしたこと。
 拒まれても与え続けてきたこと。
 三成が持っていないもの、<共に歩める仲間><阿呆になれること>を見せたこと。
 
 <共に歩める仲間がいないこと><阿呆になれないこと>はおそらく三成の劣等感だったのでしょうね。
 三成の様なタイプが兼続の様な人間を前にしたら普通なら、反発して心を閉ざしてしまう所ですが、兼続にはそれを払拭させてしまう大らかさがあった。
 それが兼続の魅力なのでしょう。
 同時にそれは秀吉(笹野高史)も持っているもの。
 <誰でも仲間にしてしまう力><阿呆になれること><その大らかさ>
 これは兼続、秀吉に通じるものなんですね。
 だから秀吉は兼続を評価した。
 だから秀吉を尊敬していた三成は秀吉と同じ資質を持つ兼続を認めた。

 兼続は秀吉。
 景勝は三成。
 この図式でとらえるとこの4人の関係が成立したのは「なるほど」という感じがします。

 兼続と三成のやりとりは「民のためとか」みたいな言葉が多くて説教くさい感じはしましたが、とりあえず<握り飯を分け合える人>が出来て「三成、よかったね」と言いたいと思います。

※追記
 「兼続はわが妻は美しいと秀吉に自慢していた」
 こう三成がお船(常盤貴子)に告げたことは成功でしたね。
 兼続がお船に「美しい」と直接言うより断然効果がある。
 お船は「上方の方はお上手」と喜んでいましたが、彼女が喜んでいたのは三成がホメたからではなく、兼続がホメてくれたから。
 第三者に『あいつがあなたのことをきれいだと言ってましたよ』と言わせる。
 兼続のそれは意図したものではありませんでしたが、これは夫婦生活円満の秘訣ですね。


コメント (2)
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