今回の話を見ると戦争がどのようにして起きるかがよくわかる。
緊張関係。
武力で勝る側は戦争で白黒つけたくてがない。
しかし、もう片方は軍事ではない、政治による落としどころを探る。
一触即発。
その導火線に火をつける事件が起きる。
今回の場合は、総督府参謀・世良修蔵(小沢仁志)の斬殺。
これで攻めたい側は戦う口実が出来た。
攻められる側はもはや戦うしかない状況に追い込まれる。
そして戦争。
日中戦争、太平洋戦争、みんなこんな形で始まった。
今の尖閣諸島をめぐる問題でも、こんなふうにして戦争が始まらなければいいけど。
戦争は<国>や<藩>のメンツ、名誉、利益などが、その動機になるけど、結局苦しむのは民衆。
冒頭、八重の家の使用人が、今年の収穫の心配をしていたが、民衆はそういったことに心を砕いて生きている。
<国>や<藩>が全面に出て自己主張し始める時代は良い時代ではない。
今回、覚馬(西島秀俊)は次のようなことを言った。
「会津は滅びの道を歩んでいる。どこで道を間違えたんだろう。俺には何も出来ねえ」
大きな時代の流れの中では、個人は無力だ。
必死に抵抗しても流され、ただ時代に翻弄されるだけ。
戦争の時代になったら尚更だ。
だからこそ、間違った道に行きそうな時に軌道修正をしなくてはならないのだが、時代の渦中にいる人間は正確な判断が出来る人間などなかなかいない。
個人は「どこで道を間違えたんだろう。俺には何も出来ねえ」と叫び、嘆くしかない。
もう一度書きますが、尖閣諸島をめぐる問題で戦争が始まらなければいいけど。
最後は八重(綾瀬はるか)。
覚馬の行方が知れず落ち込む、うら(長谷川京子)を元気づけるには、娘のみねしかないと考えたらしい。
みねのために薙刀を学べと薙刀道場に連れていく。
そこでうらは気づく。
「みねはだんな様からの預かり者。みねを強いおなごに育てることが私の役目」
人に力を与えるのは人なんですね。
娘のみねのためにがんばる。
こう考えられるようになって、うらは力を取り戻した。
自分が愛情を注ぐ人間の存在は、どんな慰めや励ましの言葉よりも生きる力を与える。
さりげないが、いいエピソードでした。
時尾(貫地谷しほり)が八重の弟・三郎のために手を合わせ、斎藤一(降谷建志)が斬首された近藤勇のために手を合わせるシーンもよかった。
人のために祈ることの尊さ、崇高さ。
「わしに家臣がいたろうか? 会津のように君臣一体となる家臣が……」と勝(生瀬勝久)に語った慶喜(小泉孝太郎)は孤独だったのだろう。
緊張関係。
武力で勝る側は戦争で白黒つけたくてがない。
しかし、もう片方は軍事ではない、政治による落としどころを探る。
一触即発。
その導火線に火をつける事件が起きる。
今回の場合は、総督府参謀・世良修蔵(小沢仁志)の斬殺。
これで攻めたい側は戦う口実が出来た。
攻められる側はもはや戦うしかない状況に追い込まれる。
そして戦争。
日中戦争、太平洋戦争、みんなこんな形で始まった。
今の尖閣諸島をめぐる問題でも、こんなふうにして戦争が始まらなければいいけど。
戦争は<国>や<藩>のメンツ、名誉、利益などが、その動機になるけど、結局苦しむのは民衆。
冒頭、八重の家の使用人が、今年の収穫の心配をしていたが、民衆はそういったことに心を砕いて生きている。
<国>や<藩>が全面に出て自己主張し始める時代は良い時代ではない。
今回、覚馬(西島秀俊)は次のようなことを言った。
「会津は滅びの道を歩んでいる。どこで道を間違えたんだろう。俺には何も出来ねえ」
大きな時代の流れの中では、個人は無力だ。
必死に抵抗しても流され、ただ時代に翻弄されるだけ。
戦争の時代になったら尚更だ。
だからこそ、間違った道に行きそうな時に軌道修正をしなくてはならないのだが、時代の渦中にいる人間は正確な判断が出来る人間などなかなかいない。
個人は「どこで道を間違えたんだろう。俺には何も出来ねえ」と叫び、嘆くしかない。
もう一度書きますが、尖閣諸島をめぐる問題で戦争が始まらなければいいけど。
最後は八重(綾瀬はるか)。
覚馬の行方が知れず落ち込む、うら(長谷川京子)を元気づけるには、娘のみねしかないと考えたらしい。
みねのために薙刀を学べと薙刀道場に連れていく。
そこでうらは気づく。
「みねはだんな様からの預かり者。みねを強いおなごに育てることが私の役目」
人に力を与えるのは人なんですね。
娘のみねのためにがんばる。
こう考えられるようになって、うらは力を取り戻した。
自分が愛情を注ぐ人間の存在は、どんな慰めや励ましの言葉よりも生きる力を与える。
さりげないが、いいエピソードでした。
時尾(貫地谷しほり)が八重の弟・三郎のために手を合わせ、斎藤一(降谷建志)が斬首された近藤勇のために手を合わせるシーンもよかった。
人のために祈ることの尊さ、崇高さ。
「わしに家臣がいたろうか? 会津のように君臣一体となる家臣が……」と勝(生瀬勝久)に語った慶喜(小泉孝太郎)は孤独だったのだろう。