平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

原発事故のメチャクチャな状況を語った『吉田調書』~政府はなぜ公開しない?

2014年05月25日 | 原子力発電・反対
 3・11の時、福島第一原発の所長が吉田所長(故人)が、当時のメチャクチャな状況を語った『吉田調書』が朝日新聞によってスクープされた。

 そこには、
★第一原発にいた所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ南の福島第二原発へ撤退していた。
 その中には事故対応を指揮するはずのグループマネジャーと呼ばれる部課長もいた。

★吉田所長が非常用復水器の仕組みを理解しておらず冷却に失敗し同日中にメルトダウンした。ことなどが書かれている。

 別に吉田所長や避難した650名の方々を非難するするつもりはない。
 原発が目の前で爆発しそうだったら誰でも逃げるだろう。
 吉田所長だって、当時は完全な<安全神話>の時代だったのだから仕方ないと言えるし、何よりも最前線で収拾にあたられたことに敬意を表したい。

 問題なのは、現政府がこの『吉田調書』の公開を渋っていることである。
 これが公開され、分析されることで、今後の事故対策に役立つことはたくさんあるはず。
 なのに、なぜ政府は公開をしない?
 これが公開されれば、原発の危うさが喧伝されて、国民の間に<原発反対>の気運が高まることを怖れるからか?
 現政府の方針は<原発維持>ですからね。こう勘ぐられても仕方がない。

 昨年、成立した『特定秘密保護法』。
 これが現実に施行されたら、『吉田調書』のような政府に都合の悪い資料は<特定秘密>として隠蔽されるだろう。
 国民は偏った、不確かな情報の中で物事を考えていかなくてはならなくなる。

 政府は吉田調書を公開すべきだ。

 なおスクープした朝日新聞は『吉田調書』の一部を公開している。←これがマスコミの役割!
 今後も随時公開していくようだ。
 興味のある方はこちら

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