空気が少し秋めいてきた。短い詩をひとつ。
素朴な琴
八木重吉
この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐へかね
琴はしづかに鳴りいだすだらう
………………………………………………
ここで「なるほどね~」と読み終わってはいけない。
10秒間、目を閉じて、
秋の景色の中に琴が置かれている情景を思い浮かべてみよう。
秋の紅葉した森の中に小さな琴が置かれている。
琴は秋の美しさに魅せられ、演奏し始める。
すると赤や黄の木の葉が揺れ、鳥や虫たちが鳴き始める。
木々の間から抜けるような青空も見える。
うん! とても絵画的だ。
何となく豊かな気持ちになってきた!
新たに「素朴な琴」って、どんな琴なんだろう? と考えてしまった。
現代人はどうも忙しくていけない。
次から次へと情報が入って来て、それを処理していく。
言葉を噛みしめ、いろいろ想像してみることをしない。
普段通っている道でも、ゆっくりと歩けばいろいろなものが見えて来るかもしれない。
そんなことを僕に思い出させてくれた。
美しい秋の景色の中で、素朴な琴はどんな音を奏でているのだろう?
素朴な琴
八木重吉
この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐へかね
琴はしづかに鳴りいだすだらう
………………………………………………
ここで「なるほどね~」と読み終わってはいけない。
10秒間、目を閉じて、
秋の景色の中に琴が置かれている情景を思い浮かべてみよう。
秋の紅葉した森の中に小さな琴が置かれている。
琴は秋の美しさに魅せられ、演奏し始める。
すると赤や黄の木の葉が揺れ、鳥や虫たちが鳴き始める。
木々の間から抜けるような青空も見える。
うん! とても絵画的だ。
何となく豊かな気持ちになってきた!
新たに「素朴な琴」って、どんな琴なんだろう? と考えてしまった。
現代人はどうも忙しくていけない。
次から次へと情報が入って来て、それを処理していく。
言葉を噛みしめ、いろいろ想像してみることをしない。
普段通っている道でも、ゆっくりと歩けばいろいろなものが見えて来るかもしれない。
そんなことを僕に思い出させてくれた。
美しい秋の景色の中で、素朴な琴はどんな音を奏でているのだろう?