とんでもないアイドル曲が現われた!
YOASOBIの『アイドル』だ。
この曲はアニメ『推しの子』(←視聴済み)の主題歌。
オリコンの週間デジタルシングルランキング、週間ストリーミングランキングで1位の二冠を達成!
YouTubeではわずか12日間で4000万再生。
まさにお化け曲だ。
僕はドルオタだが、おそらく既存のアイドルソングをぶち壊した。
アイドルソングにしてアイドルソングにあらず。
シン・アイドルソング、超アイドルソングだ。
…………………………………………
さて、曲の分析をしてみよう。
1番はスターアイドル・星野アイの姿。
表のAメロでは──
今日、何を食べたの? 好きな本は? 好きな男性のタイプは?
握手会などでおこなわれるアイドルとファンの日常的なやりとりが描かれる。
Bメロでは、アイドルという仮面をかぶっているアイのしたたかな本音がチラリ。
まあ、ここまでは普通のアイドルソングだ。
小泉今日子さんの『なんてたってアイドル』の感じ。
ところが、2番で曲は完全に闇落ちする。
次に描かれるのは、アイの引き立て役になっているアイドルたちの「怨念」だ。
その他アイドルたちの嫉妬、憎しみ──ここのパート、ゾクゾクする。
そして3番。
3番ではスターアイドル・星野アイが深掘りされる。
実はアイにはアクアマリンとルビーという双子の子供がいるのだ。
アイは生まれ育った事情で誰かを愛することが出来ない。
アイドルをやっているのは自分が「愛してる」と言えばファンが喜んでくれるから。
だからアイの心の中は空っぽだ。
アイはいつか心の底から「愛してる」と誰かに言える時を待ち望んでいる。
そして、その瞬間がやって来た時──
これ以上はアニメ第1話のネタバレになってしまうので控えておきます。
………………………………………………
次に楽曲の分析。
曲の構成は──
・1番 ラップ→Aメロ→Bメロ→サビ
・2番 ラップ→サビ
・3番 ラップ→Bメロ→サビ
実に大胆な構成だ。
Bメロからサビに移る過程では転調していて、メチャクチャ盛り上がる!
1番のBメロと3番のBメロのラストは違っていて、
特に3番の転調(「ない」の所で変わる)は大いに盛り上がる仕掛けになっている。
ラップパートも面白い。
1番と3番は、すべて「ア」で韻を踏んでいる。
一方、2番は「イ」で韻を踏んでいる。
これは、1番と3番がスターアイドル・星野アイを描いているパートで、
2番は引き立て役のアイドルの怨念を描いているパートだからだろうか?
あるいは、あとで述べる「ヒーカップ唱法」にも関連している?
いずれにしても、このラップパートが曲をアクセントをつけている。
この起伏が面白い。
…………………………………………………
さて、この曲が「超アイドルソング」である理由は以下の点にある。
まず、1番と3番のラップパート。
歌詞の語尾を跳ね上げて歌う「ヒーカップ唱法」という唱法が取られている。
この歌い方をすると、可愛く聞える。
たとえば松田聖子さんの、
あ~あ、わたしの恋はぁ♪ 風に乗って走るのぉ♪ なんかがそう。
2番のBメロはPPPHの合いの手を入れられる仕掛け。
PPPHとは、パン・パパン・ハイ! パン・パパン・ハイ! という合いの手。
アイドルソングでは欠かせないパートだ。
これをこの曲でもやっていて、実際、合いの手が入っている。
では、有名なMIX、
「よっしゃー!いくぞー!」
「タイガー!ファイヤー!サイバー!ファイバー!ダイバー!バイバー!ジャージャー!」
はどうだろうか?
入れるとしたら冒頭、1番のラップとAメロの間だが、YOASOBIのAyaseさんはそれをしていない。
あと入れられそうなのは歌詞が終わった曲終わり。
だが、それもAyaseさんは許してくれないようだ。
「ラスト、いくぞー!」と入りそうな瞬間、ぶち切られ、暗いトーンのコーラスで終わる……。
どうしてこうなるのかは、アニメ第1話のラストのネタバレになるので控えます。
というわけで、
YOASOBIの「アイドル」は、過去のアイドルソングをリスペクトし、否定した超アイドルソングなのだ!
※MVはこちら
YOASOBI「アイドル」 Official Music Video(YouTube)
※音楽の分析に関しては以下の動画を参考にさせていただきました。
もっと詳しく知りたい方はこちらをぜひ!
【音楽ラジオ】YOASOBI「アイドル」楽曲解説の決定版!? (YouTube)
YOASOBIの『アイドル』だ。
この曲はアニメ『推しの子』(←視聴済み)の主題歌。
オリコンの週間デジタルシングルランキング、週間ストリーミングランキングで1位の二冠を達成!
YouTubeではわずか12日間で4000万再生。
まさにお化け曲だ。
僕はドルオタだが、おそらく既存のアイドルソングをぶち壊した。
アイドルソングにしてアイドルソングにあらず。
シン・アイドルソング、超アイドルソングだ。
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さて、曲の分析をしてみよう。
1番はスターアイドル・星野アイの姿。
表のAメロでは──
今日、何を食べたの? 好きな本は? 好きな男性のタイプは?
握手会などでおこなわれるアイドルとファンの日常的なやりとりが描かれる。
Bメロでは、アイドルという仮面をかぶっているアイのしたたかな本音がチラリ。
まあ、ここまでは普通のアイドルソングだ。
小泉今日子さんの『なんてたってアイドル』の感じ。
ところが、2番で曲は完全に闇落ちする。
次に描かれるのは、アイの引き立て役になっているアイドルたちの「怨念」だ。
その他アイドルたちの嫉妬、憎しみ──ここのパート、ゾクゾクする。
そして3番。
3番ではスターアイドル・星野アイが深掘りされる。
実はアイにはアクアマリンとルビーという双子の子供がいるのだ。
アイは生まれ育った事情で誰かを愛することが出来ない。
アイドルをやっているのは自分が「愛してる」と言えばファンが喜んでくれるから。
だからアイの心の中は空っぽだ。
アイはいつか心の底から「愛してる」と誰かに言える時を待ち望んでいる。
そして、その瞬間がやって来た時──
これ以上はアニメ第1話のネタバレになってしまうので控えておきます。
………………………………………………
次に楽曲の分析。
曲の構成は──
・1番 ラップ→Aメロ→Bメロ→サビ
・2番 ラップ→サビ
・3番 ラップ→Bメロ→サビ
実に大胆な構成だ。
Bメロからサビに移る過程では転調していて、メチャクチャ盛り上がる!
1番のBメロと3番のBメロのラストは違っていて、
特に3番の転調(「ない」の所で変わる)は大いに盛り上がる仕掛けになっている。
ラップパートも面白い。
1番と3番は、すべて「ア」で韻を踏んでいる。
一方、2番は「イ」で韻を踏んでいる。
これは、1番と3番がスターアイドル・星野アイを描いているパートで、
2番は引き立て役のアイドルの怨念を描いているパートだからだろうか?
あるいは、あとで述べる「ヒーカップ唱法」にも関連している?
いずれにしても、このラップパートが曲をアクセントをつけている。
この起伏が面白い。
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さて、この曲が「超アイドルソング」である理由は以下の点にある。
まず、1番と3番のラップパート。
歌詞の語尾を跳ね上げて歌う「ヒーカップ唱法」という唱法が取られている。
この歌い方をすると、可愛く聞える。
たとえば松田聖子さんの、
あ~あ、わたしの恋はぁ♪ 風に乗って走るのぉ♪ なんかがそう。
2番のBメロはPPPHの合いの手を入れられる仕掛け。
PPPHとは、パン・パパン・ハイ! パン・パパン・ハイ! という合いの手。
アイドルソングでは欠かせないパートだ。
これをこの曲でもやっていて、実際、合いの手が入っている。
では、有名なMIX、
「よっしゃー!いくぞー!」
「タイガー!ファイヤー!サイバー!ファイバー!ダイバー!バイバー!ジャージャー!」
はどうだろうか?
入れるとしたら冒頭、1番のラップとAメロの間だが、YOASOBIのAyaseさんはそれをしていない。
あと入れられそうなのは歌詞が終わった曲終わり。
だが、それもAyaseさんは許してくれないようだ。
「ラスト、いくぞー!」と入りそうな瞬間、ぶち切られ、暗いトーンのコーラスで終わる……。
どうしてこうなるのかは、アニメ第1話のラストのネタバレになるので控えます。
というわけで、
YOASOBIの「アイドル」は、過去のアイドルソングをリスペクトし、否定した超アイドルソングなのだ!
※MVはこちら
YOASOBI「アイドル」 Official Music Video(YouTube)
※音楽の分析に関しては以下の動画を参考にさせていただきました。
もっと詳しく知りたい方はこちらをぜひ!
【音楽ラジオ】YOASOBI「アイドル」楽曲解説の決定版!? (YouTube)