漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0252

2020-07-08 19:43:14 | 古今和歌集

きりたちて かりぞなくなる かたおかの あしたのはらは もみぢしぬらむ

霧立て 雁を鳴くなる 片岡の 朝の原は 紅葉しぬらむ

 

よみ人知らず

 

 霧が立って雁が鳴いている。片岡の朝の原は、もう紅葉しているだろうか。

 霧が立ち、雁の鳴く声で秋を実感し、その実感がかつて訪れたことのある片岡の朝の原の木々の紅葉を想像させたという状況を詠んでいます。