あきのつゆ いろいろことに おけばこそ やまのこのはの ちくさなるらめ
秋のつゆ 色々ことに おけばこそ 山の木の葉の ちくさなるらめ
よみ人知らず
秋の露がそれ自体色々な色をもっているからこそ、山の木の葉を色々に染めるのだろう。
露が木々の葉を染めるということをテーマにした歌が続きますが、捉え方はそれぞれ。
0257 それ自体一色である露がどうやって木々をこれほど色とりどりに染めるのだろうか。
0258 ほんのわずかの露だけでは足りないから、雁の涙もまた木々を色づかせるのだろう。
0259 露自体がそれぞれに異なっているから、木々を色とりどりに染めるのだろう。
こうして対比して楽しめるのも、撰者による歌の配列の妙ですね。^^