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「異次元緩和3年半で約220兆円、個人に流れるはずのマネーはどこへいった⁉」

2016-09-24 07:09:14 | 日記

新自由主義の代表的な主張「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる(トリクルダウンする)」とするトリクルダウン理論の元、「アベノミクス」は登場しましたが、現実には為替の循環期にタイミングよく、日銀が動き円安が加速したようです。この先、円高が止められなければ、トリクルダウン理論は失敗に終わる。「大規模緩和などで大企業が潤えば中小企業も潤って、そのうち家庭にも潤いがやって来る」ということだったが、実際は、そうなっていない。日銀も3年半経っても2%物価上昇が達成できず、金利操作に軸足を移した。「富裕層や大企業から中小企業へ、そして個人へと流れ渡っていくはずだった」アベノミクスも責任大臣の交代など総括が必要です。いずれにしても政治において今までの経済理論が全く通じない難しい時代に差し掛かっていることを認識すべきです。

以下コピー

「アベノミクス」に関して、「大規模緩和などで大企業が潤えば中小企業も潤って、そのうち家庭にも潤いがやって来る」ということだったが、実際は、そうなっていない。そこで、日銀は金融政策決定会合で、この大規模緩和の継続、さらに、新たな一手を打つことを明らかにした。
「次元の異なる金融政策で、デフレからの脱却を目指す」、日銀の黒田東彦総裁が、物価を2年間で2%上げることを宣言してから、すでに3年半。
再び、黒田総裁が動いた。
黒田総裁は「日本銀行は、新たな政策枠組みのもとで、2%の物価安定目標の実現に向けて、従来よりも一段と強力な金融緩和を推進してまいります」と述べた。
今回の政策の柱の1つは、現状のマイナス金利政策を維持するとともに、金利操作を行うことで、長期金利を0%程度に誘導するというもの。
政策の軸足を、お金の「量」から「金利」へと転換した形。
事実上の軌道修正と見る声も少なくない。
黒田総裁は「手詰まりになったということはない」と述べた。
一方、この3年半の間に、日銀によって世の中に流されたお金は、およそ220兆円。
国民1人あたりで計算すると、およそ180万円にもなる。
富裕層や大企業から中小企業へ、そして個人へと流れ渡っていくはずだった、この莫大(ばくだい)なマネーは、いったいどこへ行ったのか。
そのヒントを、東京都内の貴金属店で見つけた。
売られていたのは、ここ数年、安定した人気を誇っている金。
しかし、この金を買いに来る人には、ある特徴があるという。
フローレス・上條勇人代表取締役は「金を買われる方で多いのは、不動産であったり、株をすでに持ってらっしゃるような富裕層の方が多いです」と話した。
この店舗の金の価格は、100グラムでおよそ47万円。
中には、450万円分をまとめて買っていく人もいるという。
富裕層が経済を回すべきお金を「金」に換え、手元に置いてしまっているのか。
一方、大企業からの恩恵が受けられるはずの中小企業。
共栄エンジニアリングの村田幹雄社長は「(日銀からのお金は社長のとこに来てる?)ほしいですけど、回ってこないですね」と話した。
東京・大田区に拠点を置き、食品の加工機械を製造・販売している共栄エンジニアリング。
3年半前からは、ある変化があった。
銀行側からの「お金を借りませんか?」という融資の相談。
村田社長は「2行か3行ぐらいだったのが、今は5行ぐらい、都市銀行も言ってきます」と話した。
これは、黒田総裁が2016年2月から導入した、マイナス金利の影響。
日銀は、この金融政策によって、銀行が積極的に企業に融資するようになることをもくろんでいたが、村田社長は「(大企業が)設備投資をほとんどしないので、大きい仕事がほとんど来なくなっている。借り入れも少なくなっているというのが現状ですね」と話した。
そして、最後に恩恵が回ってくる個人への影響は、どの程度あったのか。
祝日前夜の21日、居酒屋で1杯やっている人たちに聞いてみた。
部品関係の会社に勤める女性(25)は「3年前は、ボーナスが4回だったのが、今は2回に減っているので。たぶん50万ぐらい減っているんですよ」と話した。
メーカーに勤める男性(43)は「(給料は)この3年、変わってないですし。全般が底上げされているような、そういう雰囲気は感じないですね」と話した。
今回の日銀の軌道修正は、手詰まり感のある現状を変えることができるのか。

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