マイケル・ペント氏によればリーマンシックが予兆に過ぎなかったほどの金融崩壊が迫っている。その理由は米国で毎月2000億ドル(約20兆1220億円)のペースでお金が増え続けると予測されている点に起因する。日本や欧州、中国でも金融緩和でお金が同じように溢れています。この状態で「買い」に歯止めがかかれば、当然ながら債券価格の上昇は頭打ちする。その先に待ち受けているのは、リーマンショックをはるかに上回る規模の経済危機だ。そうです。たしかに、可能性は否定しませんが、先進国が緊急に集まり対策を練るはずです。怖いのは米大統領の交代など想定外の事態でしょう。氏はさらに『「悲観的な状況だ。持ちなおすのは不可能だろう」と、秒読みにはいったバブル崩壊に最後の警鐘を鳴らしている』筆者は上がるにしても下がるにしても大きく動く予感がします。ただ、バブルは為政者に取って居心地が良いため簡単には崩壊させないと思います。
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ウォールストリートの米著名アナリスト、マイケル・ペント氏が「史上最悪のバブル崩壊」を警告した。
2008年のリーマンショック後、強引な景気押しあげを狙った中央銀行が作りだした巨大なバブルが弾け、「すべての資産価値が暴落する」「リーマンショックがただの予兆であった」と悲観的な見解を示した。
■「市場の自己回復力をねじ曲げた」中央銀行を非難
25年の株式市場経験をもち、米投資アドバイス会社、ペント・ポートフォリオ・ストラテジーズ(PPS)の社長でもあるペント氏は、現在の世界経済が「かつて目撃したことがないほど緊迫したレベルに達している」と、9月17日に配信された米インターネット経済番組で発言した。
ペント氏の懸念は、2007年には6兆ドル(約603兆6600億円)だった中央銀行のバランス総額が過去9年間で21兆ドル(約2112 8100億円)にまで膨れあがっており、今後も毎月2000億ドル(約20兆1220億円)のペースで増え続けると予測されている点に起因する。
世界的な金融緩和政策で大量の紙幣が循環し、政府や企業の債券あるいは債務が膨張。低金利によってますます値上がりする債券価格とは対照的に、利回りは最低水準にまで落ちこんでいる。
この状態で「買い」に歯止めがかかれば、当然ながら債券価格の上昇は頭打ちする。その先に待ち受けているのは、リーマンショックをはるかに上回る規模の経済危機だ。
「今度のバブルはすべてを一掃する。あらゆる債券は勿論、ダイアモンド、車、REIT(不動産投資信託)まで、安全な資産など存在しなくなる」というペント氏は、これほどまでに危険なリスクを生みだした各国の中央銀行を厳しく非難。
リーマンショック後、強引に景気を回復させるために住宅価格や株価格を意図的に吊りあげ、「市場の自己回復力をねじ曲げた」結果、一時的な好景気に恵まれたものの、過去数年にわたるバブルは債券・住宅・低金利といった変動しやすい要素でかためられた虚像でしかない。
コモディティ価格の下落、企業収益の低迷、資本の不安定性など、ペント氏はこれまでに何度か同様の警告を発してきた。
しかしブレーキがかかるどころか崩壊に向かって加速しているとしか思えない世界経済を目の当たりにし、「悲観的な状況だ。持ちなおすのは不可能だろう」と、秒読みにはいったバブル崩壊に最後の警鐘を鳴らしている