英国が政治的混迷期に突入しそうです。出口調査では与党は過半数割れです。EU離脱交渉にも影響を与えそうです。世界80か国から、1400余りの金融機関が集まってきていましたが、離脱交渉の難航などの理由で撤退する動きが加速しそうです。海外からの投資や人の流入が逆流し出したら、英国経済も今後、低迷するでしょう。国民が不況に耐えきれず、EU再加入という選択も出てくるかもしれません。
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英総選挙(下院、定数650)は8日実施され、出口調査によると、メイ首相率いる与党・保守党は314議席を獲得し、過半数には届かない見込み。政治が混迷し、欧州連合(EU)離脱交渉に遅れが生じる可能性がありそうだ。
野党・労働党は266議席を獲得する見込み。どの政党も過半数に届かない「ハングパーラメント」となる。
その他の政党の獲得見込み議席数は、スコットランド民族党(SNP)が34議席、中道左派の自由民主党が14議席、ウェールズの地域政党「プライド・カムリ(ウェールズ党)」が3議席、緑の党が1議席。
出口調査に基づけば、コービン党首率いる労働党がこうした小規模政党と政権を樹立しようとする可能性がある。保守党が過半数割れとなることで、メイ氏は党首として責任を問われることになりそうだ。
出口調査の結果は金融市場に衝撃を与えた。世論調査で保守党勝利が見込まれていたことを受け、ポンド<GBP=D3>は対ドルでこの日午前には2週間ぶりの高値1.2978ドルをつけていたが、出口調査の結果が明らかになると1.2780ドル前後まで下落した。