第十、入壇灌頂章
(密教を行ずるには灌頂が必須である。之を受けないで密教に入ろうとすると佛罰を受ける。灌頂には、結縁・受明・伝法灌頂があるが俗人でも結縁灌頂を受ければ一切の罪障は消滅する。特に結縁灌頂には古往今来不思議霊験多し。)
金剛頂経に云はく、「この毘盧遮那三昧地の法は未灌頂の者に向かって一字たりとも説くことを得ざれ、若し本尊の儀軌真言はたとへ同法の行者なりといえども輙くことを得ざれ。若 . . . 本文を読む
「維摩詰所説経・文殊師利問疾品第五」
その時、仏、文殊師利に告げたまわく、『汝行きて、維摩詰に詣り、疾を問へ』と。
文殊師利、仏に白して言さく、『世尊、彼の上人は、酬対なし難く、深く実相に達し、よく法の要を説き、辯才滞ることなく、智慧無礙なり。一切の菩薩の法式悉く知り、諸仏の秘蔵に入ること得ざるは無く、衆魔を降伏し、神通に遊戯し、その慧と方便は、すなわち皆すでに度を得る、しかりといえども、まさ . . . 本文を読む
『二月堂縁起絵巻』(全詞)
(実忠和尚が笠置寺の竜穴を見つけ入ると、天人の住む天界(兜率天)に至り、常念観音院で天人たちが十一面観音の悔過を行ずるのを見て、これを下界でも行いたいと願い十一面悔過を二月堂で開始した。兜率天の一日は人間界の四百年にあたり到底追いつかないと天人に言われ、少しでも兜率天の速度に合わせようと走って行を行うとした。)
「天平勝宝三年辛卯十月、実忠和尚(ht . . . 本文を読む
「大丈夫だよ、生きていけるよ」「輝け!お寺の掲示板大賞」(仏教伝道協会主催)の2018年の中外日報賞に「大丈夫だよ、生きていけるよ」(正徳寺(東京都))が選ばれていました。
いい言葉です。人生は苦労の連続です、年取ってその深さ不思議さを実感します。岡本かの子の「年々に、わが悲しみは深くして、いよよ華やぐいのちなりけり」という歌も年を取るほど分かってきます。苦しみは深くとも絶対大丈夫です。御先祖も . . . 本文を読む