福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

国家危機を救う仏教原理「成就衆生浄佛国土」その19

2019-11-03 | 護国仏教
『律苑僧宝伝』にも興正菩薩叡尊の祈祷がでています。
『律苑僧宝伝』(近江國東方山安養寺の中興開山戒山慧堅(一六四九‐一七〇四)が、中國、日本における古今持律の大徳三百六十余人の伝記を編集したもの)巻第十二
「南都西大寺興正菩薩傳・・・弘安二年秋七月、蒙古兵船大宰府に至る。後宇多帝上邦侵逼を慮り、すなわち百官を集め、其の事を議す。僉(せん)して曰く「佛法力によらずば伏べからず。」ここにおいて師(興正菩薩)に勅す。師勅を奉じて教興寺に屆き、衆を集め、仁王会を建ち、兼ねて千手千眼経を講ず。神妙章句外国怨敵即自降伏各政治國土に還るに至るようにと。師之を読むこと三度に至る。時に千手大士の像より大光明を放ち、四天王動くこと生身のごとし。満座の僧俗このため驚嘆す。また比丘八百余人を率いて、城州男山八幡宮にいたり、七日間の仁王会を開き、及び愛染明王法を修す。期満日にあたり、山岳揺動、殿の扉自ずから八宇に開く。殿中に声あり。曰く。上人外族を降さんがため大法を勤修す。吾まさに祐佐すべし。言い終わって一箭自ずから殿中より出で光を放って西に去る。その響き雷の如し。尋ねれば素旗三首また殿より出図。一には「妙法蓮華経」の五字あり。一には「大般涅槃経」の五字あり。一には「唯識三十頌」の五字あり。字字におのおの金光を放ちまた西をさして去り、にわかに
猛風大起し電砕け雷奔る。大雨河を傾ける。ここにおいて在会の僧俗争って未曾有のことなりと嘆く。このときにあたり、西海に波二十余丈に騰す。兵船数万一時に没す。宇佐大神託して曰く、西大思円上人(興正菩薩)国家のため禳災を欲し、男山に就いて法会を開く。これにより、六六州諸の神祇みな大宰府にいたる。今夜子の刻まさに兵船覆滅のときなり。師の道力かくの如し。・・・七年夏四月帝・・勅して(興正菩薩が)輿にのりて禁中にいるを許す。・・・」
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