福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

四国八十八所の霊験その127

2014-09-04 | 四国八十八所の霊験
また華厳経十地品には「殺生の人は多病短命になり、盗む人は貧乏になり、邪淫の人は妻が不貞になり、嘘をつく人はそしりを受け、両舌の人は親族不和になり、悪口の人は訴訟に巻き込まれ、けちな人は多欲になり、怒る人は人から攻撃を受け、間違った考えの人は心がまがってくる。」
とありみずからおこなった行為の報いはかならずいろいろな形であらわれるといっています。
涅槃経獅子吼菩薩品には「聖人が正道を歩むのは重い悪業を消して軽い報いにしたいためである。」とあります。無門関の「百丈野狐」という公案に
『「悟った人でも因果に落ちるのか」と問われた僧侶が、「不落因果(因果に落ちず)」と答えた。すると、500回生まれ変わっても狐のままになってしまった。
助けを求められた別の僧侶が、「不昧因果(因果を昧まさず)」と答えた。すると、たちまち悟りを開いて野狐の身を脱した』というのがあります。全ては因果と一体であることを覚れと言うことでしょう。 

ただ具体的に今現在人生苦の真っ最中にいる人々は現在の苦をどうするか、が最大の問題です。不昧因果だから因果と一体になどと悠長なことを言っておられません。あまりにも人生の苦悩が深すぎるのです。
苦悩の真っ最中の人々はどうしたらこの切迫した苦から逃れるためにはなんでもする覚悟です。なぜこのような苦を受けているのかの原因を知り、対策を立てて一刻も早く苦から抜け出たいのです。過去の因果が原因ということであれば過去の因果を清算したいのです。
 そこで、すでに述べましたがこの世は空です。空というのは物事は無限の過去からの条件の寄り集まりだということです。つまり我々の人生を作り上げている条件、霊妙な構成要素は宇宙も自分も仏様も衆生も皆同じなのです。 この原理にたてば解決策は出てきます。


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