今日は高野山明王院学僧忠義の示寂された日
以下密教大辞典等に依ります。
忠義・・高野山明王院の学僧。讃岐の人。高野山明王院勝義の室に入り事相を研磨。かって御社に詣でて印言黙祈す。傍に一客僧あり、大般若経筐に踞す、忠義師は大般若経筐を拝して後、客僧に告げて言ふ、『子の踞するものは大般若経筐なり』と。客僧云く『大般若経の上に大般若経を重ぬ、何の妨げかあらん』と。忠義師即ち客僧の膝上に踞す、客僧痛に堪へずして師を排せんとす、忠義師曰く『大般若経の上に大般若経を置き、尚その上に大般若経を重ぬ、何の妨げかあらむ』と。客僧即ち宿を乞ひて法談を重ぬ。客僧はこれ一休宗純なり。明応七年1498十月七日和泉の久米田寺にて行基菩薩の尊像を開眼し、同月二十三日明王院にて寂す。壽七十三。