ブータンを語るのに欠かせないのが、仏教。ブータンの仏教はチベット仏教、つまり日本と同じ大乗仏教の流れ。しかし極彩色の仏画や仏像を見ているととても日本と同じものとは思えません。同行のU氏いわく「初めてブータンの仏教美術を見たときにはびっくりしたけど、いざこの国にきてこの空気に触れてみると、じつにこれがしっくりきているのがよくわかった」との弁。国の二大権威は国王とジェイ・ケンポ(大僧正)、このふたりが同じ権威を誇っている。各県にある「ゾン」(県庁)も、お寺と兼用。これがどこも荘厳で素晴らしい(といっても2つしか見ていない)。
チベット仏教で有名なマニもあります。これはお寺にあって、中にお経が入っている、こどものガラガラのような回転させる車。これを1回クルリとさせれば、中のお経を一回読んだのと同じ功徳があるという、便利なようなずるいような、そんな仏具。大きなお寺ほど大きなマニがあって、みんな朝から熱心にグルグル。お寺だけではない。県境などにもある。また、携帯用のマニも多く、お年寄りが手に持ちながらグルグル。みやげ物屋でちょっと見かけたので、私もグルグルしてみたんですが、どうも回す方向が逆だったみたいで、怒られました。また、人力以外でもマニは回る。取材に行く途中の山道で見かけたのですが、人気(ひとけ)のない小屋の中でマニが勝手にグルグル。「どうして回ってるのか?」と思わずガイドにきいたら、なんとこれが水車のマニ。実にうまく水を引いてきて、グルグル。それだけではない。風車のマニ、仏壇のロウソクの熱で回るマニ、台所の煙で回るマニもあるという。うーむ、ブータンの人にとって、「マニを回し続けること」がいかに意義深いことであるかを思い知らされます。
伝統文化といえば、民族衣装の着用義務があります。「人権抑圧」との批判をおそれてか、明文化はされていないとのことですが、国民は外出時やオフィスなどでは、伝統衣装の「ゴ」「キラ」の着用を義務づけられ、着ていないと罰金が課せられるとか。これについては若年層からの批判もあるようですが、旅行者からすると、実に異国情緒を感じさせられるものです。(2010年補足:最近のブータンからの映像を見るとゴとキラを着用している国民は激減していました)
チベット仏教で有名なマニもあります。これはお寺にあって、中にお経が入っている、こどものガラガラのような回転させる車。これを1回クルリとさせれば、中のお経を一回読んだのと同じ功徳があるという、便利なようなずるいような、そんな仏具。大きなお寺ほど大きなマニがあって、みんな朝から熱心にグルグル。お寺だけではない。県境などにもある。また、携帯用のマニも多く、お年寄りが手に持ちながらグルグル。みやげ物屋でちょっと見かけたので、私もグルグルしてみたんですが、どうも回す方向が逆だったみたいで、怒られました。また、人力以外でもマニは回る。取材に行く途中の山道で見かけたのですが、人気(ひとけ)のない小屋の中でマニが勝手にグルグル。「どうして回ってるのか?」と思わずガイドにきいたら、なんとこれが水車のマニ。実にうまく水を引いてきて、グルグル。それだけではない。風車のマニ、仏壇のロウソクの熱で回るマニ、台所の煙で回るマニもあるという。うーむ、ブータンの人にとって、「マニを回し続けること」がいかに意義深いことであるかを思い知らされます。
伝統文化といえば、民族衣装の着用義務があります。「人権抑圧」との批判をおそれてか、明文化はされていないとのことですが、国民は外出時やオフィスなどでは、伝統衣装の「ゴ」「キラ」の着用を義務づけられ、着ていないと罰金が課せられるとか。これについては若年層からの批判もあるようですが、旅行者からすると、実に異国情緒を感じさせられるものです。(2010年補足:最近のブータンからの映像を見るとゴとキラを着用している国民は激減していました)