福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

一期大要秘密集・・2

2018-03-12 | 諸経
一期大要秘密集・・2
一に、身命を惜しむべき用心
壽限未だ決定せざるの間は、一向に身命を棄捨すべからず。且つは仏法に祈り、且つは医療を加へ、以て安身延寿の方術をなせ。是れ徒に躯命を愛するにはあらず。唯真乗を守る結縁を厚うせんと欲するなり。

二に、身命を惜しまざる用心
宿曜禄命を卜ひ、算道達摩に明かして命期を量り知らば、一向に菩提の行を修すべし。若し病患旬に亘り、気力日に衰へ、死の為に呑まれんこと必ず脱れ難きことを知らば、當に縁務を息めて専ら正念に住すべし。経に云はく、一切の諸世間、生ずるものは皆死に皈す。壽命無量なりと雖も要必ず終盡することあり、といへり。若き形、日日に衰へ、老いたる體、夜夜に弊る。鮮やかなる花の色程もなく即ち耗る。惜しいかな留まらずして木の本に散ずるの色、盛んなる人の命,乍ちに滅し去る。戀しひかな還へらざりて焔の路に入るの體、無常の虎は貴賤を簡はず。先帝後民、皆ことごとく食ひ去り、焔魔の使ひは老少を斥ふことなく、若君老母等しく同じく追ひ行く。昨日の死は人の家の中、今日の災は我が身の上なり。拙いかな身命を抛って早く仏道に入れ。経に云く、一切有為の法は夢幻泡影の如く、露の如く、亦電の如し、まさに是の如くの観をなすべし、といへり。(金剛般若経に「一切有爲法 如夢幻泡影如露亦如電 應作如是觀」とあり。)

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