福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

真言安心勧善義その10

2020-12-11 | 真言安心勧善義



問。佛菩薩は無量の光明を放ち、無量の神通を現じ、無量の佛菩薩聖衆天竜八部等その集会に列して、説法聴聞種々の奇瑞、実に有難きことと承れり。末世今日も大善知識、大学匠、大修行者ときこゆる真言師は定めて即身成仏の位にして、佛菩薩と同等なるべし。然れども其れ光明神変等の奇瑞現れざること如何ぞや。

答。これまた不審もっともなり。「座を立たずして三摩地を現前なり、唯独自明瞭にして余人の見るところに非ず等」(注、菩提心論に「凡そ、今の人、もし心決定して教の如く修行すれば、座を立たずして三摩地現前し、於是に本尊の身を成就すべし。(この菩提心は、よく一切諸仏の功徳の法を包蔵するが故に、もし修証し出現すれば、則ち一切の導師となる。もし本に帰すれば、則ち是れ密厳国土なり。座を起たずしてよく一切の仏事を成ず)」とあり)今日とても智行兼備せる真言師は修法観法座を立たずして三摩地現前するの内所証の境涯は実に深密の人に非ずしては夢にも又測り知るべきことにはあらざるべし。真言師唯ひとり自ら明に覚りて余人はかねて見聞覚知することあたわざるなり。然れば末世真言師も現り、佛国佛会に遊戯し、諸仏と共に説法利生無窮にして、光明現前、神変奇特無量不思議の境界、まったく佛と同等ならんこと疑うべからず。真言の修学なくんばいささかも窺ひしるべき境界にあらず。又ただし秘密無上大機根の人のみ是を証せん。凡見をもって量るべからず

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