福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

還暦求聞持成満の記 その69

2009-12-20 | 還暦求聞持成満の記
8月28日12時半起床。曇り。星はみえません。しかし雨でないだけありがたいと思いました。舎身嶽の岩の上では昨日来の雨で谷川の音が轟々と響いてきます。風も出て松風の音もごうごうとします。
「峰の色渓の響きもみなながら わが我釈迦牟尼の声と姿と」
という道元禅師の歌をおもいだしました。
28座はやはり睡魔におそわれ不十分でした。ただ昨日読んだ酒井師の「行者は拝むことしか出来ないからのう」という言葉を行中反芻してみてやはり行に生きた人のみがいえる言葉だと思いじんと来ました。
29座は午後です。空は晴れ上がりました。この座では御真言を唱えるときなぜか涙が出て仕方ありませんでした。いつもは途中で手入れする灯明の芯も手入れしないまま最後まで灯ってくれていました。御真言もご本尊様に吸い取られるようにはやく終わりました。瞑想も何回も修することが出来ました。そして何度目かの瞑想の中で
「「衆生無辺誓願度」ということはすでに成就されているのだ。なぜならば生とし生けるものはすべてあらかじめ自分のなかに宝の玉を埋め込まれているのだから」と思いました。そして「福徳と智慧を与えてくださる虚空蔵菩薩様はこの万人にもとから埋め込まれている虚空のような無限の宝の玉を顕在化させてくださる仏さまなのだ。これが衆生無辺誓願度の意味なのかもしれない」と思いました。
虚空蔵菩薩経には「すべての人々の両手に不思議な宝珠が与えられた。それらの球から大光明がでて遍く世界を照らし種々の素晴らしい宝物が降るようにでてきたのである」とあります。このお経の文句も、もとから万人がもっている宝を顕在化させたという意味ならば文字通りに理解できます。
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