福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

国家危機を救う仏教原理「成就衆生浄佛国土」その22

2019-11-06 | 護国仏教
修正会について・・・正月元旦より七日間大寺では国家安穏、万民豊楽を祈り修される法要があります。 「修正」とは、正月に執り行われるからこういうというという説がありましすが、まちがいを正し、ゆがんだものを直すという意味もあるといいわれます。しかしいずれにせよこれは護国の法会であることはたしかです。日本においては、759年(天平宝字3年)以前から官立の大寺院などで吉祥天を本尊とする悔過会が行われており、767年(神護景雲元年)からは国分寺において吉祥天悔過会が行われるようになったとされます。平安時代に入ると、827年(天長4年)平安京の東寺・西寺において薬師如来を本尊とする悔過会が行われるようになったそうです。

密教辞典から引用します。「・・我国修正会の始行は神護景雲二年にありといえども、淳和天皇の天長四年正月東寺及び西寺に四十九僧を請じ、一七日間薬師法悔過を修せしめられしより広くおこなわるるに至れり。即ち東寺にては正月一日より七日まで食堂修正、八日金堂修正、九日御塔修正、十日二王堂修正、二十八日講堂修正の諸会をおこなひ、高野山においては毎年正月一日より七日まで金堂修正会、三日大塔修正会、五日西塔修正会、十二日蓮華院修正会、十四日天野宮修正会を勤修す。東寶記六毎年勤行の条に東寺修正会の作法立を挙ぐ。いわく、密作法、供養法、表白神分、五悔、勧請、讃、三力金後三十二相、次一字金輪、次後供養、供養法以後牛玉加持之有。導師、供養法師兼ねて之をおこなふと。・・・」

いずれにせよ古来日本では正月には国を挙げて国家安泰をいのっていたのです。
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