福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

丙申逆打ミニ遍路報告・・8.

2016-05-22 | 開催報告/巡礼記録
いよいよ雲辺寺へ出発です。
前夜宿のご主人にこのあたりは猪が出ますから明るくなってから歩いた方ががいいですよと言われ心配していましたが、出かける5時にはもうすっかり明るくなっていました。8年前にはこの雲辺寺への逆打ちで言葉にできない有難いことが起こったので沐浴して緊張しながら歩き出しました。前回は難なく歩けた記憶があるのですが、今回はやはりこの道は遍路ころがしと言われるだけあると実感させられました。民宿から5キロ弱の山道ですが雨で削り取られた道なき道を喘ぎながら登ります。雲辺寺の山道は88所で一番きびしい遍路道です。今回も何十回喘ぎながら休んだか分かりません。
そして道には昨日通った歩き遍路の滑った跡が至る所についています。
「落ち葉踏む あと生々し遍路道 この山道を行きし人あり」とでもいうところでしょうか。
そうこうするうち朝日が東の山から登ってきて木々のあいだから光が差し込みます。8年前の逆打のときも同じ光景を見て、「やはりこの世にはお金には代えがたいものがあるのだ」と恍惚とした覚えがあります。
この遍路道で八年前の逆打ちではここにはとても書くにかけないありがたく勿体無い出来事が起こりました。平成20年5月4日でした。生涯、いや生まれ変わっても忘れることはできない有難いことでした。ここにはとてもかけません。遍路の本懐を遂げたといっても過言ではありません。今年はあまり疲れたのでしょう、無数のお大師様が向こうから次々歩いてこられているという幻想に浸りました。
やっとの思いで寺の裏に着くと等身大の五百羅漢様がずらりと並んで朝日に光っておられます。本当に五百体あるかと思われる位並んでいます。寄進された方の菩提心に頭が下がります。
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