秘密安心往生要集・・31/42
(丗、倶生神の札に善悪業を記す事。)
問、倶生神の札に善悪業を記すとは何事ぞや。
答、薬師経に曰く「像法転時の衆生、長病羸痩して飲食することあたはず。喉唇乾燥て諸方の暗きを見る。死相現前して父母親属朋友知識啼泣して囲繞するに自身は此処に臥しながら琰魔の使其の神(たましひ)を引いて琰魔法王の前に至るを見る。然もこの有情に倶生神あり。其の人の所作の若しは罪若しは福、皆具に書き付けて盡く持して琰魔法王に與ふ。彼王其の人を推問し善悪の軽重を算計して地獄に堕せしむ。罪人少しも欺き蔵すことを得ず」(藥師琉璃光如來本願功徳經)と。華厳経には同生同名の天と名く。天は人を見る。人は天を見ず。常に随て侍衛す。故に隠して作る悪業も悉く記さる。人間の私語、天聞くこと雷の如く,暗室の欺く意、神見ること電の如し」といへり。慎まざるべけんや。
(丗、倶生神の札に善悪業を記す事。)
問、倶生神の札に善悪業を記すとは何事ぞや。
答、薬師経に曰く「像法転時の衆生、長病羸痩して飲食することあたはず。喉唇乾燥て諸方の暗きを見る。死相現前して父母親属朋友知識啼泣して囲繞するに自身は此処に臥しながら琰魔の使其の神(たましひ)を引いて琰魔法王の前に至るを見る。然もこの有情に倶生神あり。其の人の所作の若しは罪若しは福、皆具に書き付けて盡く持して琰魔法王に與ふ。彼王其の人を推問し善悪の軽重を算計して地獄に堕せしむ。罪人少しも欺き蔵すことを得ず」(藥師琉璃光如來本願功徳經)と。華厳経には同生同名の天と名く。天は人を見る。人は天を見ず。常に随て侍衛す。故に隠して作る悪業も悉く記さる。人間の私語、天聞くこと雷の如く,暗室の欺く意、神見ること電の如し」といへり。慎まざるべけんや。