今日は藪入りで初閻魔様の日でもあります。地獄の獄卒も仕事を休み、地獄の釜の蓋もゆるむ日で、地獄に落ちた亡者たちも責苦を逃れて骨休みになるとされました。
小野篁開基と伝える京都千本閻魔堂、東京都文京区にある「浄土宗 常光山 源覚寺（こんにゃく閻魔）」、深川法乗院等が有名です。深川法乗院では 16日 には「ゑんま天大護摩供」がおこなわれるようです。
閻魔様は経典により役目がちがいます。
１、地獄の主として、：長阿含經卷十九地獄品、大樓炭經卷二、瑜珈師地論卷二、正法念誦経等 では「在閻浮提之南，大金剛山內，有一閻羅王宮，其
主名閻羅王，此王雖來到地獄界，然亦同其他罪人一樣，於晝夜三時，
仍須受火熱之苦」等とされ地獄に落ちた罪人を呵責する存在。しかし閻魔様は罪人に煮鉛をのませても自身もお飲みになりその都度悶絶されるとあります。裁くものは裁かれるものと同じように苦しむということでしょう。
２、餓鬼世界の主として、大毗婆沙論卷一七二、俱舍 論卷十一等
３、本地は地蔵菩薩である。瑜珈師地論卷五十八、大乘大集地藏十輪經卷一等では「地藏菩薩以不可思議之堅固誓願力，化現梵天、自在天、禽獸身、地獄卒身、閻羅王身等，以救渡一切眾生」とされるようです。
わたしも以前下北沢の閻魔様の前で護摩をたいたことがありますが、やはりよく見ると怖いお顔もだんだんお地蔵様の様に見えてきたから不思議です。そしてある日ここに不思議な夫人が現れて私の護摩の火を写真に撮ったのですがそこには観音様のお姿が映っていました。
「大きなる閻魔の朱面くわっと照り かがやく寂しき寂しき畑」（北原白秋）
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