今日は伏見天皇が「宸翰御告文」を奏された日です。
(伏見天皇は後深草天皇の第二皇子。大覚寺統の後宇多天皇のあとを受けて即位。第92代。両統迭立の最初となる。「伏見院宸記」あり。書道伏見院流祖。京極派の有力歌人。《玉葉和歌集》を勅撰。
妙蓮寺所蔵「国宝・伏見天皇宸翰法華経」あり。
)
「伏見天皇宸翰御告文」は伏見帝が国の平安を願い洪水等の災厄消除のための神佑を祈った願文です。以下「宸翰英華」によります。「維、永仁三年1295歳次乙未九月朔十四日乙酉。天子熈仁、精誠を凝らして恐み畏み申す。天照大神・八幡大菩薩・賀茂・春日等大明神、日吉・山王七社・住吉・祇園・北野等神明を始め奉って廿二社殊には熊野三所権現凡そ式内式外一切垂迹の諸神,悉に明らけく聞食せ。熈仁不徳の身を以て天日嗣を受け・・・既に九年に及べり。その間随分に正直の誠を致して国家を安んずの志っを専らにす・・(しかし世が乱れている・・)。天下は一人の天下にあらず。即ち天下の天下なり。しかれば所請の心は身を先にする非ず。安全の思ひ偏に世のためなり。・・そもそも近曾霖雨相続して正に洪水に及べり。民屋流失し諸人漂没せり。・・願はくはこの祈念の力に依りて自今以降天災を払ひ未兆に於いて萬國無為ならしめむ。・・」
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