書棚(シェルフ)曼荼羅 vol.2 090425 鈴木温哉
「いきなりはじめる仏教生活」 釈徹宗 バジリコ 1680
著者の釈氏は浄土真宗の僧侶にして、大学で宗教学などの教鞭をとっています。それだけでなく、「インターネット持仏堂」という本を出版、「インターネット持仏堂の逆襲」というサイトも運営されている多才な方です。
本書の狙いをひとことでいえば、「この苦しい日常を『仏教的に』切り取る視点を持ってみるとラクになるかもしれませんよー」というもの(ですよね、釈先生!違っていたらスミマセン)。そのためのヒント・手段として、本書の後半では禅宗の「十牛図」と浄土宗系の「二河白道図」が大きく扱われています。もちろんこれはこれで面白く読めて、納得もしちゃうのですが、実は私にとって大切だったのは前述した「提案」がなされている前半部分でした。手段については「まあ、こっちについては自分なりのモノを模索しておりますのでご心配なく」ってなもんです。
語り口はとっても軽妙、いや軽薄という人もいるかもしれません。しかしウラには真摯な情熱と学術的なバックボーンがしっかり詰まっているという一筋縄ではいかない本です。釈先生、なかなかの曲者です。実は私も2回読んでみてようやく先生の狙いがわかってきた次第。オススメです。
鈴木温哉
「いきなりはじめる仏教生活」 釈徹宗 バジリコ 1680
著者の釈氏は浄土真宗の僧侶にして、大学で宗教学などの教鞭をとっています。それだけでなく、「インターネット持仏堂」という本を出版、「インターネット持仏堂の逆襲」というサイトも運営されている多才な方です。
本書の狙いをひとことでいえば、「この苦しい日常を『仏教的に』切り取る視点を持ってみるとラクになるかもしれませんよー」というもの(ですよね、釈先生!違っていたらスミマセン)。そのためのヒント・手段として、本書の後半では禅宗の「十牛図」と浄土宗系の「二河白道図」が大きく扱われています。もちろんこれはこれで面白く読めて、納得もしちゃうのですが、実は私にとって大切だったのは前述した「提案」がなされている前半部分でした。手段については「まあ、こっちについては自分なりのモノを模索しておりますのでご心配なく」ってなもんです。
語り口はとっても軽妙、いや軽薄という人もいるかもしれません。しかしウラには真摯な情熱と学術的なバックボーンがしっかり詰まっているという一筋縄ではいかない本です。釈先生、なかなかの曲者です。実は私も2回読んでみてようやく先生の狙いがわかってきた次第。オススメです。
鈴木温哉