SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

橘海土記(橘の海と土にまつわる十五の物語) / 橘正海

2021-12-28 | 読書感想

 

 

 

 

知人の方からフォトブックをいただいた。

生まれ育った徳島県中部、JR牟岐線の波橘駅付近からの湾の付近の調査と写真で構成された本。

フォトブックなので非売品だ。

最初にきっかけとなった旅行案内のパンフが登場する。

「新名所案内 阿波松島巡り」という戦前のものだ。

このスタートでドキドキが始まる。

現在は無い地名や名所、公園などが掲載されているのだ。

それをきっかけに、橘の古跡、祠、今は使われていない神社を探す冒険が始まる。

海に足を浸けないと行けない場所などにも行って見る場面がある。

誰も行けない場所にある祠があったりする。

その移動中の写真がそのシーンに掲載されているのが良い。

写真は三脚なども使って、長時間露光などで夜の風景も出てくる。

寺、神社、祠、石仏、井戸などがたくさん出てくる。

東京では再開発でのぞめないモノたちだ。

住職や宮司にもいろいろヒアリングして、謎た歴史を解き明かしていく。

一気に読んだ。

徳島県には何回も行ったが、橘には行ったことがないのにだ。

88pには鎮ヶ森の遠景の写真があるが、手前にレールだけがある。

徳島県は日本で唯一、非電化区間しか存在しないので、電柱や架線が無いのだ。

読んでいると、日本では神社の合併(合祀)が多いのもわかった。

知らないことがだくさんある。

今でも古いままに残っていることはうらやましい。

それを記録に残しておくことができるのもうらやましい。

都会ではできない話だ。

近代の考古学であり、冒険であり、探索である。

この本の中には私の名前も登場する。

徳島県の新しい交通システムを語る機会が有って、そのセミナーで知り合ったのだ。

Facebookなどでは、徳島県の美しい写真を楽しみにしてるのだ。

 

コメント
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